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みんな大好きバイエルン

2013-01-20 22:13:17 | フースバル
ブンデスリーガ2012/13シーズンの後半戦が、いよいよ始まりました。

シーズン再開を前に、来シーズンの監督が決定したFC Bayern(バイエルン・ミュンヘン)の
話題でドイツ国内はいっぱい。

みんな大好きバイエルンは今年も健在です。(笑)


そんなバイエルン、ブンデス今節の試合は昨日土曜日すでに終わったはずなのですが
翌日の今日もなぜかテストマッチが???



対戦相手は、Alemannia Aachen(アレマニア・アーヘン)。

1900年創設の歴史あるチームで、2005/06年シーズンにはブンデスリーガ1部に所属した
こともあります。

現在はブンデスリーガ3部だけど2位と好成績、2部への昇格がかかっている・・・!と
言いたいところですが、去年11月にチームの債務超過が大きな問題となり、
来シーズンはRegionalliga(レギオナール・リーガ)という国内4部扱いの地域別リーグへ
降格することが決定してしまいました。


ここで立ち上がったのが、バイエルン。

今日のテストマッチは「Benefizspiel ベネフィーツ・シュピール(チャリティーマッチ)」
または「Rettungsspiel レットゥンクス・シュピール (救済試合)」という名目で、
バイエルンが募金を呼びかけ、アーヘンの経済再生支援に協力することを決めたのです。

2003年には同様に経営難だったFC ST.Pauli(ザンクト・パウリ)を救うために
チャリティーマッチを行い、20万ユーロ(約2000万円)をもって支援したことも。



ほぼ満席、3万1千人の観客で埋め尽くされたアーヘンのスタジアム「Tivoli ティボリ」には

『Danke Uli, Danke FC Bayern』
 ウリありがとう、バイエルンありがとう

の横断幕が。

Uli というのは、バイエルンのゼネラルマネージャー Uli Hoeneß(ウリ・へネス)。
2003年のザンクトパウリ救済、そして今回のアーヘン救済試合の発案者です。

彼がGMになって以来30年をかけて、バイエルンの経済基盤を安定させ強大なものに
改革したのは有名な話ですが、他のチームから見ると扱う金額がケタ違いすぎて(それだけ
「経営者」としては凄腕だったということなんだろうけど)
どうしても嫌味に思われてしまう人(苦笑)

私もバイエルンというチーム、このウリというマネージャーを見ると
「資金にものを言わせている」感がとても強くて、それが一番嫌いなポイントでした。


Werderファンのブレーマーとしては今後も嫌いに変わりはないけど(笑)、今日でちょっと
見方は変わったかな。

なんだ、いいとこあるんだあ~って。


過去20年間(!)黒字経営を保っているというバイエルン。

監督や選手の獲り方だけ見ていると(あくまでバイエルン以外のファンという立場から)、
結果主義、ひいては拝金主義に見られがちなこのウリという人物でしたが
今回の件で、自チームのみではなく本当にドイツサッカーの発展に尽力したいという面が
垣間見えました。


ちなみに同じく債務超過が危ぶまれているFC Hansa Rostock(ハンザ・ロストック)に対しても
ウリはチャリティーマッチを計画中(これは2012年5月の報道ですが)で、
アーヘンに対しては、ドイツでバイエルンの次に潤滑な資金のあるFC Schalke(シャルケ)も
親善試合を予定しているそうです。



イングランド、スペイン、イタリアの強豪チームは、世界中のファンを魅了するためなら
多額の債務を抱えていてあたりまえなのかもしれません。

ブンデスリーガは所属チームに健全経営の義務を課し、そのおかげで(せいで?)
他3ヶ国よりも地味だとよく言われています。

世界に「地味だ」と言われても、地域に根付いている「我らが」チームを応援し続けたい
というのが地元民の心境であり、それがドイツサッカーの原動力です。
その地元のチームがある日経営難になり、応援していた選手達が次々解雇され、チームが
無くなってしまったら・・・。
極端な話に思えるかもしれないけど、今まさにアーヘンが直面している現実問題です。

ドイツ人にとって大切な生活の一部である地元チーム(生活の中心!って人もたくさん
いるでしょうね)が、これからもそこにあり続けられるようにという願いが
アーヘンのスタジアム・ティボリの大声援から伝わってきました。



みんな大好きバイエルン。

これからも、ドイツサッカーを牽引していってちょうだい。


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