with クロワッサン

北ドイツの風をお届け☆
クロワッサンは愛犬。黒いからクロワッサン。

あれから、1年

2010-11-11 00:02:20 | フースバル
ブレーメンはもうすっかり冬です。


・・・が、昨日のVHSでのドイツ語会話のテーマは「秋」でした。
ちょっと遅い気もするけども。

そのテーマで授業を進める為に、まずいちばん最初に「秋といえば??」と思い浮かぶ単語を
みんなでひたすら出し合って語彙を増やす、という作業をしました。


はじめのうちは「落ち葉!」→「赤」「黄色」「いや黄金!!」なんて
綺麗なことを言っていたんだけど、
だんだんと「雨」「暗い」→「憂うつ」という方向へ・・・。

うちのクラスはブラジルやスペイン、メキシコ、アフリカの出身者が多いこともあって、
ドイツの秋?というと、とても暗くて落ち込む気分のイメージが強いみたい。


10月末でサマータイムも終わって、夕方5時には真っ暗な毎日です。



今日11月10日は、 Robert Enke ロベァト・エンケ選手の命日でした。

現役のドイツ代表ゴールキーパーの自殺は、2009年のドイツで最もショッキングだった
出来事として人々に記憶されています。


亡くなった後の会見で奥さんが語ったところによると、エンケは6年間うつ病に苦しみ
通院していたそうです。

その事を知っていたのは、奥さんとお医者さんだけ。

とても意外な気がしたけど、「うつ」というテーマはこれまでドイツでタブー視されていたらしく
このエンケの死を機に去年は雑誌やテレビで特集がたくさん組まれていました。



あれから1年。


先週土曜日のZDF「スポーツスタジオ」という番組に、元サッカー選手の
Andreas Biermann アンドレアス・ビアマンという方が出演しました。

私は去年いくつか新聞で読んでビアマンのことは知っていたのだけど、
彼もうつ病を患っていたサッカー選手。
この番組では
「エンケの事故後うつを公表した、たった1人のサッカー選手」と紹介されていました。


去年の10月(エンケの亡くなる1ヶ月前)に自殺未遂をしたビアマン。
エンケのうつ病を打ち明けた奥さんの会見を見て、自分もうつを家族に打ち明け闘病を決意。
家族の協力も得て通院をし、抗うつ剤を摂取している。
ビアマンは、「エンケの奥さんに自分の命を救われた」と語っていました。
もちろん彼の家族の協力なくして、闘病はありえなかったことです。


私が去年新聞の記事で読んだ時まだ現役選手だった彼は、その後プロ選手を引退をしています。


だれにでも起こり得る心の病気。
想像を絶する期待とプレッシャーの中で日々闘うスポーツ選手には、もっと身近な病なのかも
しれません。
ビアマンたった一人がこうしてテレビで自分の病気について語っているところを見ると、
残念ながらスポーツ選手が「心の病気を公にする」ということは、まだタブーのままのようです。



私の大好きな映画『マーサの幸せレシピ』(原題Bella Martha、2001年ドイツ)では
カウンセリングのシーンがけっこうあって、映画パンフレットだかに「カウンセリングに通う人が多い
いかにもドイツらしいシーン」みたいに書かれていたのでそのイメージがかなり強く、
ドイツでも心の病気=タブーだと言うのは私にとってかなり意外でした。


ちなみに私も、実を言うと去年の冬に天気と職場でのいざこざが原因で憂うつ状態が続いてしまい、
それで『マーサの幸せレシピ』をふと観たので
行きつけの内科のお医者さんにカウンセリングを受けられるところを教えて欲しい、と
聞いてみたところ・・・


 あるにはあるけど・・・、
 本当に治療の必要な、自殺願望のある患者さんが先だからあなたのような「まだ入り口」の人は
 少なくとも3ヶ月待ちだと思うよ!

へえぇ。


結局そうこうしているうちに(別に予約待ちしていたわけではなく、結局何もカウンセリングに対して
アクションを起こさないまま)明るい春が来て、私の気分もすっかり明るくなって今に至る。。


ところが、サマータイムが終わって仕事の遅番へ向かう時間にもうすっかりあたりが暗いと、
やっぱり気が滅入ってしまいます。特にこれ!という理由なんてなくても。

北ヨーロッパの人はみんな毎年、こんな気持ちと闘っているのかな??
私は2回目にしてもうめげそうです。。。

去年の冬は、食事もあまり摂れずにけっこう苦しかったので、今年は気をつけようと思っています。
といっても、何からすればいいのやら・・・
やっぱり運動と、規則正しい生活から、かな。



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