個展が始まって4日目、急遽、展示壁が移動した。ギャラリー島田の慣例の火曜サロンの準備で、展示壁の移動が行われた。参
加の方々が座る椅子を並べるために入り口を広く取るためだった。あっという間に絵をかけた分厚い壁が縦方向に動かされた。
こんな経験は初めてで、息をのむ思いだったが、奥行きが何倍も深くなったようで、とっさに考えて、ずっとこのままの形で展
示をお願いしますと、スタッフに頼んだ。内心、ライティングの変更までは無理だし、最初の形の方が、安定感があるかも....と
不安もあったのだが、ライティングを少々犠牲にしても、入り口から気が通り抜けるような空間構成に、と心を決めた。
結果は、入り口から奥の壁の100号が見えるようになり、雰囲気がガラリと変わった。毅然と物事の選択ができたことも嬉しい
ことだった。
個展を二度見に来られた方は、空間が広がった、と驚いてくださった。口コミで、広めてくださっている。
画業を30年以上続けているが、会期中での展示空間変えはまったく初体験。何があっても前向きに行こう、と心から思う日々
である。スタッフの皆様、お手数をおかけしました。ありがとうございました。
奥に向かって縦方向に壁が動いた !