――☆★さんぐ/撮速日記★☆――

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ナイロビの蜂

2006年05月13日 22時59分02秒 | 映画
渋谷シネパレスにて。5月13日公開。

・監督 フェルナンド・メイレレス
・原作 ジョン・ル・カレ「ナイロビの蜂」
・製作 サイモン・チャニング=ウィリアムズ
・脚色 ジェフリー・ケイン
・Cast
 ジャスティン・クエイル(主人公の外交官、レイフ・ファインズ Ralph Piennes)
 テッサ・クエイル(活動家の妻、レイチェル・ワイズ Rachel Weisz)
 サンディ・ウッドロウ(事務局長で友人、ダニー・ヒューストン Danny )
 アーノルド・ブルーム(テッサに同行した医師、ユベール・クンデ Hubert Kounde)
 サー・バーナード・ペレグリン(上司?、ビル・ナイ Bill Nighy)
 ロービア(現地医師、ピート・ポスルスウェイト Pete Postlethwaite)

・Story

 英国外務省一等書記官ジャスティン(レイフ・ファインズ)の妻が殺された。ナイロビの空港から旅立ち、ロキへ向かう途中のところだった。同行した黒人医師アーノルドは行方不明、警察はよくある殺人事件として事件を処理しようとした。
 ジャスティンの妻テッサは、正義のためなら権力を握る相手にも臆せず立ち向かう情熱的な活動家だった。ガーデニングが趣味の夫ジャスティンは、愛する妻を失い、妻がなぜ死んだのか、何をしていたのか、どういう人間だったのかを見つけるために、彼自身も変わっていく。命の危険にさらされながら、テッサの想いを引き継いだジャスティン。調べを進めるうちに、アフリカで横行する薬物実験、官僚と大手製薬会社との癒着についての恐るべき真相と、悲しいほどに深く美しい妻の愛を知るー。

・感想

 メイレレス監督はこの映画を監督した理由として下記の3つを挙げています。
・独創的な愛の物語である
・製薬会社の陰謀を描ける
・ケニアで撮影するチャンス
 愛の物語と、製薬会社の陰謀がテーマです。

 この映画は、真実の愛の物語であると同時に製薬会社の陰謀を暴く社会的なメッセージを持った作品でもあります。ただのラブストーリーではなく、陰謀を暴くという極限の状況下で、主人公には常に強いプレッシャーがかかっています。そのため、この映画に甘いラブストーリーを求めるとちょっと違います。
 でも、そんな抑圧下にあってテッサの愛や弁護士ハムへの信頼が非常に光ります。ハリウッド映画だと、巨悪に敢然と立ち向かっていく主人公が、一人で悪の組織を壊滅させたりするんですが、この映画の話は非常に等身大で、リアリティがあります。
 テッサのジャスティンへの愛、残された想いがジャスティンを動かし、また変えていく原動力となり、物語もその力によって動いている、と感じました。
 考えさせられる映画でした。良作だと想います。

おまけ・カメラワークがぶれすぎて、前の方で見てたら船酔いっぽくなりました(汗)酔いやすい人は注意w。

ナイロビの蜂(公式ページ)

・本

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二・五人称?

2006年05月13日 13時38分15秒 | Weblog
 5月12日の日経新聞夕刊、モードの方程式の中で、柳田邦男さんが医療の現場や航空会社をはじめ、多様な専門職の人々に提唱している「二・五人称の視点」について触れている。

 "自分だったら、という一人称の視点。家族ならばという二人称の視点。そして他人事と見る三人称の視点。一人称、二人称の視点では感情に走って冷静な判断が下せなくなる。かといって無味乾燥な三人称の視点であれば、人をモノとして扱うことになりかねない。
 人を対象とする専門職に求められるのは、一人称と二人称を考慮に入れつつ三人称的な判断を下せる、二・五人称の視点である"というのが柳田邦男さんの「二・五人称の視点」であるらしい。

 これはかなり興味深い話だと思う。人と人との間の距離感については、接客業でなくても悩むところだけれど、二・五人称は一つの解答のように見えた。
 例えば、相手には、自分のやってほしいことをしてあげなさい、という事を巷でよく聞く。でも、これだと自分の趣味と相手の趣味が合わない場合は、逆効果になることもある。
 さらに、会社とかでアットホームな雰囲気を強調し、社員は家族のようなものと言っている企業がたまに見られるが、これもここまで関係が密だと逆にもたれあったり相手に対して分っていることを前提にした甘えが出てしまっている気がする。

 他人と接する三人称、客観的な視点を取り入れてかつ一人称、二人称の感情も考慮に入れて人と接する、というのはある意味理想だと思った。

"和"のTシャツ

2006年05月13日 12時33分51秒 | 和のお店
 日経新聞の5月13日朝刊に、東京・原宿の通称キャットストリートの裏手にあるカジュアル衣料店「義志(よしゆき)」さんが紹介されています。"和のデザインと縫製にこだわった洋服を扱"っているそうで、"二十-三十代の一風変わったデザインを好む若者に人気"。
 ホームページを見ると鎧胴タンク(脇腹部分の切り替えが個性的な、珠玉の名作)とか、Tシャツ型第20(戦国武将の南蛮趣味に刺激を受けて企画された今までにないTシャツ)とか、非常に面白い作り。
 値段はTシャツで7千円位と高めだが、作りや名前にこだわりがあり、何よりかっこいいw。こういうのはかなり気になるところです。

東京流行ストリート/レッツエンジョイ東京(キャットストリートも紹介されている)

お箸の専門店…!

2006年05月13日 12時16分14秒 | 和のお店
 5月13日の日経新聞朝刊、こだわりスポットで、箸専門店「夏野」(東京・銀座)というところが取り上げられています。"(記事より引用)全国各地から集めた箸は約千六百種類、箸置きは千種類以上。ブナや桜などの木やガラス製の物もある。"
 とのことで、最近は割り箸の値上げや環境への配慮から箸を持ち歩く人が増えている、と聞いていたのですが、こういう店も成り立っているんですね…(そういえば、喰いタンでも、My箸を持っていたような気がw)
 "納豆をかき交ぜやすいように先が太く丸くなった「納豆箸」や、まん中で二つに分かれている「携帯箸」が人気。若い女性には箸を正しく持つための「しつけ箸」が売れてい"(同)るそうで、興味を惹かれます。茶道とかだと、懐中に和紙やらくろもじやら入れて移動するわけで(知識あやふやw)、こういった携帯する箸というのはこれから日常的なものになっていくのかな?ちょっと面白いですね。
 
・夏野店主の方のブログ 夏野のお箸小話

ダ・ヴィンチ・コード~天才のもう1つの謎(たけしの誰でもピカソ)

2006年05月13日 00時48分23秒 | ダ・ヴィンチ
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)(1452~1519、享年67歳)

 たけしの誰でもピカソ・緊急特別企画として、ダ・ヴィンチ・コード~天才のもう1つの謎という2時間特別番組を見てました。20日公開の映画、ダヴィンチ・コードの中にも出てくるモナリザの作者、レオナルドダヴィンチの特集です。(ダヴィンチ・コードは何と全世界で5000万部突破したそうです!)

★おおまかな流れ
 父セルピエーロ、母カテリーナの間に生まれたレオナルドダヴィンチは、母が貧しい農家の娘であったことから、生まれてすぐ母から離され、父の元で育ちます。(実は父親は4回結婚していて13人も子供が・・・(汗))
 14歳の時フィレンツェに引越し、絵の才能を認められ、ヴェロッキオの工房へ入り修行。
 30歳でミラノに出ます。(ミラノに出たときには子供の頃から苦手だったラテン語と数学に苦しめられ、結局ラテン語はモノにならなかった、という逸話に、非常に親近感を覚えましたw)。
 41歳の時にミラノで最後の晩餐を描きます。
 63歳(1515)にフランス軍がミラノを奪回し、ダヴィンチはボローニャへ逃れます。
 64歳(1516)の時、フランソワ1世の招待を受け、フランス アンボワーズへ。(晩年は右手が麻痺)
 67歳で(1519)死去。

★ダヴィンチの言葉(または考え方)として印象に残ったもの

・ダヴィンチは自らを「経験の弟子」と呼びました。これは、さまざまな経験が自分を育て、画家として大きく成長させてくれた、という意味だそうです。
・「画家は万能でなければ賞賛に値しない、画家は常に自らが鏡でありたいと願う、なぜなら鏡は自然をありのままに映すからだ。画家も鏡のようにありのままを書かなければ立派な画家とは言えない。」
・何故画家は解剖学を学ぶのか、筋・骨・腱の関係を知ることが大事、だから。
・未完成の仕事をこんなに残して死ぬことに対して神と人類に詫びたい。

★モナリザは誰なのか
1、エリザベータ(ジョコンダ)説
・モナ・リザは、伝記作家ヴァザーリによってこう呼ばれるようになった。
エリザベータの愛称がリザであること、同時期に子供を亡くしていて喪服だったことなどがあげられている。

2、イザベラ・デステ説
・イタリアの小国、マントヴァ侯夫人イザベラ・デステの肖像と同じパーツをしていること、以前レオナルド・ダ・ヴィンチがこの国に立ち寄ったときに肖像画を基に絵画を描くことを約束している。

3、自画像説
・レオナルドの絵画は、名前と似た響きの小道具や背景(白テンやヒノキの木、など)で配されることが多かった。モナ・リザの胸の模様には、良く見るとイグサの紋様があり、イグサはレオナルドのDa Vinci≒vinchiと似た響きである、などの論拠がある。

★レオナルド・ダ・ヴィンチの手掛けた絵画(15点)
1、カーネーションの聖母
2、モナ・リザ
3、ジュネグラーデ・ベンチの肖像
4、受胎告知
5、ブノワの聖母
6、岩窟の聖母(ルーブル美術館)
7、岩窟の聖母(ロンドンナショナルギャラリー)
8、東方三博士の礼拝
9、最後の晩餐
10、聖ヒエロニムス
11、白テンを抱く婦人
12、聖アンナと聖母子
13、貴婦人の肖像
14、音楽家の肖像
15、洗礼者ヨハネ

 このうち、2、モナ・リザ 12、聖アンナと聖母子 15、洗礼者ヨハネ は終生手元に置いて手放さなかったと言われています。番組では、この3枚の背景が、若々しい山(12)、右が若々しい山と橋(人間による構造物)、左が濁流と奇妙に崩れた山のようなもの(2) 漆黒の闇(15)を示し、これは、レオナルドが描いた予言(雨が山を崩しやがては陸地の全てが水の底に沈む)を絵にしたものではないか、という仮説を紹介していました。

★その他
レオナルド・ダ・ヴィンチの工房が新たに発見された(!)ということで、イタリアの海軍研究所に初めてカメラが入った、というのをやっていました。壁面を削っていたときに500年前のフレスコ画が出てくる、というのはさすがにローマとか、歴史の街イタリア、という感銘を受けました。