上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

貝づくし

2010-03-01 | 動詞
私が小学校に上がるまで育った岩手県の大船渡は,いまから50年前に「チリ地震津波」におそわれ甚大な被害を出した所です。

その大船渡市綾里(りょうり)の朝獲りホタテは,若い漁師たちが「恋し浜ホタテ」のブランドで直販して大人気です。
その大きなホタテを食い尽くそうという会に行ってきました。

地元の「小石浜」はこの「恋し浜ブランド」をよりいっそう広めるべく三陸鉄道の駅名を発音が同じ「小石浜」から「恋し浜」に変更したということです。

日本では人気のあるこのホタテですが,韓国語では가리비といいます。
あまり聞かない単語のひとつですね。
それもそのはず,韓国では貝柱入りキムチが食べられている程度で,刺身で食べたりいろいろな料理に使ったりと言うほどには広まっていないようです。

貝柱はそのまま漢字読みで패주,または조개관자といいます。

さて韓国で貝というとどれもこれも一緒くたに조개です。
二枚貝(쌍각 조개)はふつう,アサリもシジミもハマグリも適当に조개といっています。

韓国の人に「この貝は?」と聞いても,ほとんどの人が答えられません。
だれに聞いても조개です。

しかし,もちろんそれぞれには名前が付いていて,あっさりとした맑은 국などに使われるアサリは바지락,シジミは재첩,そしてハマグリは대합〈大蛤〉といいます。
アサリのことは모시조개,シジミは가막조개などともいわれていますが,人によってああだこうだと揺れています。
みなさんは専門家ではないのですから,바지락,재첩,대합と覚えておけばいいでしょう。

韓国で一番たくさん食べられている貝はと言うと골뱅이ではないでしょうか。
골뱅이 무침は酒飲みに人気のあるつまみです。
ふつうは골뱅이の缶詰を使い,細く切ったネギなどと一緒に唐辛子と酢と砂糖で甘酸っぱく和えたいたってシンプルな料理です。

골뱅이を辞書で引くとタニシと出ているのですが,タニシとは違うような気がします。
골뱅이は巻貝の総称で,サザエより小さな巻き貝のことをふつうこう呼んでいます。
また골뱅이は@の別名として呼ばれていますね。

次に人気の貝は홍합〈紅蛤〉かもしれません。
日本ではイガイ(貽貝),ムール貝といわれていて,南欧料理によく使われます。
私はこの見た目の黒さが嫌いですが,韓国では屋台などでもつまみとして結構売っていますね。

맛조개と呼ばれるものはマテガイです。
白く細長い貝で,都市部ではほとんど見かけません。
名前は聞いたことがあっても,日本人にもあまりおなじみではない貝でしょう。

키조개(タイラギ)は別名タイラガイと呼ばれ,ホタテ同様ふつうは貝柱をさしみで食べます。

さしみで食べるものと言ったら,このほかにアカガイ,アオヤギ,トリガイ,ミルガイなどがありますね。
それぞれ피조개,명주조개〈明紬-〉または개량조개,새조개,왕우럭조개と名前が付いています。
これらは韓国人を寿司屋に連れて行ったときに役に立つぐらいの単語ですし,「これは××だよ」といっても韓国人自身がぴんと来ないでしょうから,敢えて覚える必要のない単語です。

さてその他必要な単語と言ったらアワビとサザエぐらいですかね。
アワビは전복〈全鰒〉で,サザエは소라です。

釜山に行ったときに食べた전복죽(アワビがゆ)はおいしかったです。
いまでは본죽というおかゆのチェーン店があちこちにできて手軽に食べられるようになりましたけど。

そしてサザエと言ったら壺焼きですね。
日本の居酒屋チェーンのメニューには소라 항아리구이と書かれていましたが,現地では本当にこう言うんでしょうかね?


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