ほぼ衝動☆日記

戦略コンサル修行中~東京の中心でコソコソ暮らすのにはもう飽き飽きです・・・

生き物が食べ物になるまで

2007年08月24日 19時22分12秒 | よみもの
先日、情熱大陸でも紹介されていた本。

世界中で、家畜を肉にするプロセスはどんな感じなのか、そういう職業にある人たちというのはどういう社会的な立場に置かれているのか(特に日本では差別があるので)、ということについて詳細に取材したもの。

世界屠畜紀行
内澤 旬子
解放出版社

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先日、品川駅前にある東京食肉市場(ここで家畜を肉にするプロセスをやっている)を訪れる機会があり、非常に興味をひかれていたトピック。

家畜を「しめて」肉にするという過程は、考えてみれば存在して当たり前なのだが、ふだんあまり意識することはないだろう。
生き物の肉を食って、その革や脂なんかも余すところ無く使って生きていることについて改めて認識してみると、食べ物を残さず食べよう、モノを大切にしよう、という基本的なことに思いが至る。

一方で、本としてどうかと問われれば、確かに新しい発見が多く興味深くはあったが、家畜を処理する技術的な過程の細部を国ごとにイラストつきで解説している部分は次第に飽きがくる(国ごとの家畜処理プロセスの違いには残念ながら僕は興味がなかった)。また、そういう残酷な場面を見ることに対して「自分は平気だ(むしろ好き)」「イヤがるのはダメなこと」「こういう仕事をしている人たちは良い人たちで、私はすごく仲良くなれた」というニュアンスが繰り返し現れるのも、著者の主観が反映されてムリやりな感じが漂う。できれば客観的な取材に徹していれば、なおよかったのだが。

なので、大変勉強になって良かったし一読をお勧めしますが、こういうこと言っちゃアレですが、立ち読みがベストです。
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