風の子広場

特別な意味はありません。近くの広場です。
考えごとをするのに最適な場所です。
エッセーを中心に書いてゆくつもりです。

宿命と運命

2006-10-24 17:53:02 | 五木寛之の言葉
五木寛之著「夜明けを待ちながら」より、

宿命というのは必然です。さっき言った遺伝子も
そうです。必然というのは狂わないものなんです
人間は宿命によってどこの家に、どの時代に生ま
れてくるとか、自分の体質、体型、いろいろのこ
とがありますが、これは変えようがない。

しかし、そこにもうひとつ、今度は人間の運命と
いうものがかかわりあってくる。この運命という
のは他から宿命に向けて働きかけてくるものであ
るから偶然が働く余地があると考える。ですから
、人間の未来には宿命という必然と、運命という
偶然が働く余地がある。

人間の運命は変わりうる。途中で生を投げ出して
しまったら、変わるはずの運命と出会うこともで
きない。どうも、宿命と運命を同一視している人
が多い。宿命と思ってあきらめないで、生きつづ
けることに、意味があるようです。こんな考えも
あるのですね。

コメントを投稿