路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

枯れ草にイヌノフグリが顔を出す

2006年03月21日 | Weblog

 昨日よりは穏やかな日となったが、霜柱が結構な丈高さで土を荒らしている。時々覗くお日様が嬉しい。

 冬眠鼠さんとツバメで春の工作。何ができるのかと思っていたら、回転式のブックラック。よく書店の文庫やテキスト棚に使われているような本格的な物。(こういう時画像をチャッとアップすればいいんだろうな)
 工作好きの彼女は今までにもたくさんの家具製作歴があって、おそらく作品集として一冊にまとめられる位はあるだろう。その意欲とともに、アイデアがどこから湧いてくるのか、小生にとっては畏敬の対象であります。
 電ノコやサンダーを自在に使いこなせる奥さん、というのは素敵だと本心から思いますです。

 昼にテレビで吉本新喜劇を観て、家族で大笑い。その後も夜まで、おじゃましますカ? いいかげんヒョットコから離れろ、ダーッ とバカみたいに大受け。(この辺書き文字では何のことかワカラヘンけど)もう一家で脳ミソぐずぐず状態。
 何だか関西風のコテコテの笑いはツマラン時はどうしょうもないけど、ハマるとこれまたどうしょうもなくなる。もっとも、小生最近はとみにこういった上方風が好きになってはおります。単純にしてストレート、わかりやすーいものが口に合う。やっぱり齢のせいでありましょうか。

 明日は春分の日。
 毎年よ彼岸の入りに寒いのは、ということでありましょうや。


風のみに吹き晒されて福寿草

2006年03月20日 | Weblog

 風が強い。終日吹き付ける音を聞きながら、殆ど室内で過ごす。
 
 日曜日、いつもの如く怠惰なまま。
 出産で実家にいた隣家の娘さんが帰るとのことで、赤ちゃんを抱いて挨拶に。なんとなく春である。

 子供達はレンタルDVDばかり。夜「マスターキートン」のDVDを観る。「屋根の下のパリ」にはやはり感動。途中で泣きそうになる。そろそろ勉強再会、と金井正選集をもう一度初めから少しだけ読む。ほんの少しだけ読んで、すぐに寝てしまう。
 もう時間もあまりない。


今日もまた軒端にしぶく水の音

2006年03月19日 | Weblog

 晴れるかと思ったがハッキリせず、夕方からはかなりな雨に。

 甥が大学に合格し、兄にお祝いの電話。本人は今日が卒業式とかで、夜まで帰ってこず、ほろ酔いの兄はよく喋る。合格は僥倖というような話であるが、受験は受かったもの勝ちである。(それも圧倒的に) 模試の成績では合格ラインだったのに、とかその日体調を崩して、とかいうのは何の意味も持たない。(完膚なきまでに何の意味も持たない) 
 そして、その何の意味も持たないことを後年楽しそうに言上げできるのは、これまた勝者のみである。受験において敗者に存在できるスペースはただの1㎜もない。そのことを知っているのは敗者のみであり、知っていたところで全く何の意味もなさない。敗者に得るべきものは何も無い。そんなことはない、と言いうる者は勝者の側の人間か、自身は敗者ではないと勘違いをしている鈍い奴だけである。

 思えば小生に受験に対していい思いでは、ただの一つもない。だから勝者の気持ちを全く知らない。敗者の気持ちはわかるけど、そんなことは何の役にもたたない。

 マアともかく合格はおめでとう、である。
 ほんとは春はそれほど好きではない。


おしまいに水菜をいれて春萌す

2006年03月18日 | Weblog

 ようやく雨あがる。
 あたたかな日差しなれど時々風。

 ツバメも春休みに。
 夜家族で映画を観に行く。「博士の愛した数式」
 なかなかいい映画でした。というかワタシ好みの映画。近年ではベスト1かもしれない。(比較できるほどの量は観てないけど)
 ぎりぎりで文芸映画になってないのが良かったな。博士を最後まで殺さなかったのも。加古隆の音楽も良かったし。最後のブレイクの詩の引用は余計だったけど。(大江健三郎じゃないんだから)
 それから浅丘ルリ子がコワそうで良かった。
 なんかハリウッドあたりでリメイクしそうな予感がするぞ。ニューイングランドあたりを舞台にして、思い入れたっぷりに。そうすると博士を誰にやらせるかがポイントだな。すぐには思いつかないけれど。

 帰ってきて、借りてあるDVDを家族で。
 なんだか都合よく、「雨あがる」 同じ監督作品。
 こちらはマア大人の童話。黒澤明晩年の脚本。なんとなく最後のクロサワが描きたかったんだろうなあ、と思わせる作品。要するに、ただただ美しいものが描きたかったんじゃないか?といったカンジ。
 なかで三船史郎という殿様役の俳優、三船敏郎の息子らしい。なんかワザとしたように一本調子なんだけど。
 それ以外にも黒澤の係累オンパレード。同窓会で記念誌発刊しました、みたいな映画でありました。

 週末は気を引き締めて、新規巻き直し。



春なれど風雨強かるべしとあり

2006年03月17日 | Weblog

 朝方穏やかな日差しに、天気予報は雨と云ってるけどと話していると、午後から少しづつ雨もよい、夕方以降は本降りに風も加わる。夜半ときに台風のように風唸る。

 缶切り開けられない事件。我が家の缶切りを小生使えず、家族より批難集中す。
 にわかに缶切り講習会となり、コーンとアスパラの缶の上下をギコギコと。されどなかなか巧くいかずに、まさに侮蔑と白眼の対象たる父親と成り果てる。
 無人島で、缶詰はあるけど缶切りがない、という古いギャグを思い出すけど、小生の場合、缶切りがあってもヤハリダメなのでありました。ああ。

 なかなか春にならないのに、花粉の影は忍び寄る。


電線が並んで走る日暮れまで

2006年03月16日 | Weblog

 昨日とうってかわって暖かい。

 心配していた水道が案の定凍りついて蛇口も回らない。熱湯をかけたら蛇口は動いたけれど、水は出てこない。元栓にもお湯をかけて開栓にしても、やはり水は出てこない。
 ホースだけはずして、日向に置くと、やがて両端から氷の棒がスルスルと出てくる。
 で、肝心の水道は、また小生が変なことをやると取り返しのつかないことになりそうなので、そのまま触らぬようにする。
 冬眠鼠さんに言うと、大丈夫だろう、午後になれば、との返事。機械に強い彼女の一言はこういう時になんともココロ強い。
 結局、午後2時頃におそるおそる蛇口を開いてみると、グドングドンと蠕動しながら、水が迸ってくれました。
 マコトニお日さまはアリガタイ。

 相変わらずの鬱状態。
 何かいいことがないかなあ。


今朝の地に動くものあり土崩る

2006年03月15日 | Weblog

 朝方ふと見ると地面があちこちでパタパタと小さく動いている。ドミノが互いになんの関連もなく倒れていくみたいに。小さなモグラ叩きを広い範囲でやっているみたいに。
 よく見れば、日盛りで霜柱がちょっとづつ崩れて、上に乗った土が小さな落下を繰り返しているのでありました。

 それにしても寒い一日。
 寒の戻りどころではない。這い上がる寒気がこころまで寒くする。
 夕方水道の元栓だけは閉めるが、凍りついて動かなくなった蛇口が破裂するのではないかと夜中に心配になる。

 ツバメにプレゼントした「坊ちゃん」を夕食後何気なく読み出したら面白くて読了してしまう。
 数十年ぶりに読んで、改めて名作だと思った。
 近代の日本の青年像の少なからざる部分は「坊ちゃん」を模倣しているのではあるまいか。事実が芸術を模倣する。

 それと今回思ったことは、この小説がほぼ「落魄」小説であったということ。
 旗本の裔である主人公は両親の死後、九州へ行く兄と別れて遺産で学歴を得て四国へ。清は瓦解で零落した女だし、会津の山嵐と、父親の死後騙されて金に困り、許婚者にも逃げられるうらなり。赤シャツだって弟を伴っての任地赴任だから背後に不幸を背負っている趣き。
 敗者たちの活劇。
 時代は明治38年で、日本が坂の上へ出たところだから、これは「三四郎」につながるあきらかな漱石の近代日本へのアイロニーか。
 漱石が実際に松山に行ったのは明治28年で、作品上の時代は「祝勝会」の開かれる10年後である。そのほぼ中間の明治32年に中学校令の改定だから、この作品は近代学校教育史の面からも注目作だな。その面からの研究はあるのだろうか。
 名作は時を越えて生き続ける。

 明日は少しは暖かくなるのだろうか。
 もう三月も半ばだなあ。


不要なる電話ばかりや寒戻る

2006年03月14日 | Weblog

 寒い。そのせいか腰が痛い。

 大学より試験成績表届く。
 奇跡的に全科目通る。
 ありがたい。
 全5科目中、4科目B。まあ全く勉強しなかったワリには僥倖。っていうか、採点者がそうとう適当か、よっぽどめんどくさかったんだろう。
 殊に、「生涯学習論」は前回より相当ひどかったのに、今回は通してくれるんだからヤッパリ皆様慈悲深い方々だったのであろう。
 中で、「表象文化論」だけがA。これは問題も、なに書いたかも忘れちまったけど、まあ貰ったものはこっちのものだからこのまま黙ってよう。
 いずれにしても、あと必要単位で2科目。予備で3科目履修申し込みしちまったけど、こうなれば損したな。金がもったいなかったかも。

 haruzou様コメントありがとう。またいろいろ御教示願います。先日はやるきマンマンでしたが、一夜明けるともうサボりっぱなし。勉強の好き嫌いというのはなんともし難い。ウム、またやる気を出すとするか。


浅春の行くてぬかるむ荷の重さ

2006年03月13日 | Weblog

 雨。
 春なのに、いやな雨。夕暮れより雪混じる。甚だ寒し。

 確定申告、ついに思い切って始める。メンドクサイ。めんどくさくてすぐにイヤになる。
 自分が支払わなければならないものを算出するのがイヤになる。たいして収入があるわけでもないのに。

 なんだか何もかもメンドクサイなあ。
 春の鬱。無為に雨音ばかり聞いている日曜日。
 月曜日からは楽しい日々が始まりますように。


ブロック塀より歓声とシャボン玉

2006年03月12日 | Weblog

 三寒四温のちょうど間のような日。
 可もなく不可もなく、のような天気。

 ツバメの誕生日なので、本屋にプレゼントの本を探しに。
 最初に意を決してパソコン関係の書棚の前に。
 知らないうちにパソコン関係だけでたくさんの棚を独占しているのに驚く。
 ずっと眺めていくと、殆どの本がアルファベットの表題であるのにさらに驚く。これではどんな本なのかサッパリわからない。勇気を振り絞って適当な一冊を立ち読みしてみるが、中身もまたカタカナ語頻出だからさらにわからない。
 結局数少ないヒラガナ・カタカナ表題の『できるホームページ・ビルダー』というのを買うことにする。

 そのままツバメの本を探すつもりだったけど、ホームページの本なんか持っていれば、周囲からヤナ奴と思われそうで、とりあえずそれだけで精算のためレジへ。
 ここでもレジのオネエサンから、こいつ貧乏人のくせにホームページだなんてフザケヤガッテ、と思われてるんじゃないかとドキドキする。

 その後文庫の棚前を渉猟。
 ウーン何がいいのかなあ。迷いに迷ったあげく、定番中の定番、漱石の『坊ちゃん』新潮文庫 にする。決めてしまうと案外いい選択かも、と思えてくる。
 ついでに岩見隆夫『陛下の御質問』文春文庫 も拾ってレジへ。

 先ほどのレジは避けて、さっきと違うオネエサンに『坊ちゃん』だけプレゼント用に包装を頼む。
 包装紙はどれが、と云うから、どれでもいいと一番最初のヤツを指差し、リボンはどうしましょう、と云うので、お願いしますと答える。リボンの色は?と聞くので、適当に、と云ったら、「お相手は女性の方ですか?」と聞かれて、つい周章してしまう。「女性のかたならリボンは赤にしましょうか」「いや男です。」
 なんかなあ、こういう会話はヤなんだよね、ほんとに。

 夕食後、『陛下の・・・』をサッと読了。
 引き続き『できる・・・』に移る。
 で、いきなり最初からよくわからない。
 カタカナ語で文章を作るのはやめてくれないかなあ。
 最初から、プロバイダーというよく聞くけど意味不明の言葉がでてくる。ここで我慢と思って読み続けていくと、ニフティという言葉がでてきて、どうやらこれがプロバイダーと同じ意味らしい。(日本語と英語の違い、みたいなことか?)
 で、そのプロバイダーとニフティというのがゴッチャになってきて、ともかくどうやらホームページをつくるには、ここに何かを申し込まなければいけないらしいが、何を申し込めばいいのかがわからない。
 やっぱりブログを作るのとは大違い、難しいなあ。
 それと、とりあえずは「ホームページビルダー」というものを買ってこなければいけないらしい。大きな電気屋とかに売っているのだろうか?さっそく明日買ってこよう。

 さあいよいよホームページ。
 我が年来の夢の実現に向けて頑張ろう。これに比べたら大学院なんてホントにどうでもいいもんな。