KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

困った時の工石山

2021年11月11日 | 四国の山



先週までで線で繋ぐ山歩きも石鎚山野地峰までが繋がった。

しかし野地峰から東の黒岩山から登岐山が四国中央部歩きの

ひとつの肝になる。登岐山へのアプローチがスズタケの大藪。スズタケが生い茂る

獣道の様な藪の中を、掻き分け掻き分け皆さん歩いている。そして結構皆さん道を

外して迷っているような難所。以前からこの野地峰から登岐山の間は、スズタケの勢いが

弱くなるだろう冬を越した辺りでチャレンジしようと奥様たちと話をしていた。

そうなると今週は何処を繋ごうかと考えたが、天気は前日まで雨。出来れば濡れた笹を

掻き分けるようなルートは避けたいところだったが、野地峰から東の四国中央部で

そんなルートがあまりない。色々調べてみると、更に東の猿田峠から兵庫山

比較的笹もなく籔いてもなく、雨が降った翌日で足元や木々が濡れていても歩けそうだ。

と言う事で以前に佐々連尾山へのスタート地点となった白髪隧道を目指した。


気になる天気予報はというと、瀬戸内沿岸はあまり良くない天気だったが、

高知県中部には晴れマークがついていた。前日に奥様たちには『決行します!』と

連絡して、いつもの豊浜SAでピックアップして車を西へと走らせた。

先週は豊浜SAでは雨だったが、法皇トンネルを抜けると青空が広がっていた。

今日も天気予報を信じ、先週と同じパターンを期待して法皇トンネルを抜けたが

同じように曇り空。ならば白髪隧道を抜けて高知県側に入れば晴れているだろうと

思いながら走ったが、『トンネルを抜けるとそこは雨だった。』・・・・・(涙)

以前車を停めた白髪隧道の南側の広場には、トンネル整備の為の工事用のプレハブが有り、

電気の点いた中では現場の工事の人が既に待機をしていた。

広場の横に車を停めて暫く様子をうかがったが、どうも雨は止みそうもない。

ただ谷あいから南に見える空が幾分かは明るく見える。

では今日の予定のコースは順延して、ここから南に走って『工石山に登りましょう!』と言う事に。

工石山はメンバーは何度も登った事のある山だが、登山道もしっかりしているので

雨降り後でも安全に登山が出来る。雨が止まなくても雨具を着てでも歩ける。

するとあっちゃんが『できれば新しいYAMAPの山頂ポイントが一つくらい欲しい』

と言うので、あっちゃんもルリちゃんも登っていない、黒滝峰三辻山

今日のメインディッシュにして工石山をオードブルにする事となった。

白髪隧道から県道264線を南に下って行くと、汐見川沿いの道は秋色に染まっていた。

車窓から見える秋の色に染まった木々にスピードを緩めたり、車から降りたりしながらのモミジ狩り。

のんびりと走り過ぎて工石山の登山口となる青少年の家に着いたのは9時30分近くになった。







いつものように体育館の地下に車を停めて支度をしていると、一台の車がやって来た。

車から降りてきた初老のご夫婦。香川から来たというご夫婦も、今日は鳥取の方へ行く予定だったが、

天気が悪いのでこの工石山に予定を変更したという。同じように支度をしている二人の様子を見ていると

仲睦まじいのが汲み取れる。奥様たちに『いいですね、あの年で二人で山に登るなんて』と

言いながら体育館の地下駐車場を後にした。




今日は先ずは黒滝峰を目指して歩いて行く。登山口では先ほどのご夫婦が案内板を見入っていた。

登山口からしばらくは赤良木峠へと続く林道を歩き、途中から登山道へと入って行く。







ここからの道は私も初めての道。前回、黒滝峰へは直登ルートを辿り岩壁を登ったので、

杉林の中に続く道は快適そのもの。あっちゃんも『久しぶりに歩きやすい道ね』と。

『では先ずは鹿を見に行きましょう!』と二人に言うと『鹿?』と返ってきた。

先ほど白髪隧道からの県道で道に鹿が飛び出してきたので、生きた鹿が頭に浮かんだようだ。

『木に登る鹿です!』と言うと、二人も知っていたらしく納得。










途中堅山峠と三辻山への分岐を三辻山の方へと進むと、しばらくして

道の右側に木々の間から『木に登る鹿』が見えた。以前に比べて道の脇の木々が刈られていて

歩いていても直ぐにその場所は分かりやすくなっていた。








二人に『ハイ!ここからどうぞ!』と言って指さし、その方向を覗き込んだ二人からは

『わ~ほんとやね、鹿に見えるね、凄~い!』と歓声が上がった。







暫くの間自然が創り出した芸術品に見入った後、尾根の北側に回り込み緩やかに続く道を歩いて行く。

すっかり葉を落とした木々の落ち葉が道には降り積もり、秋の終わりを感じながら進んで行く。








途中の赤テープのある場所から左に尾根に向かって登って行くと黒滝峰。

黒滝峰の標高点のある場所から先に進むと、前回よじ登ってきた岩壁の突端に着く。

正面には浦戸湾の奥に太平洋。後ろには工石山と絶景が広がっていた。













この黒滝峰へはこのさらに先の岩壁を登ってくるのが楽しいので、よじ登りが大好きなあっちゃんの為に

機会があれば案内しようと思っていたのだが、雨の降った後の今日は、岩壁が濡れていたら

危ないので、次回季節のいい時に再度チャレンジする事にして黒滝峰を後にした。

標高点で今日の一つ目のYAMAPの山頂ポイントをゲットした二人。







ここから尾根を少し歩き北側の登山道まで戻り次の三辻山を目指して歩く。







道にはしっかりとした道標があり、その道標に従って歩いて行く。














三辻山山頂はほぼ360度の展望。ただ吹いてくる風が冷たい。

それなのにあっちゃんが『ここでお昼にします?』と。時間もまだ11時。

WOC登山部では山さんとあっちゃんがとにかくいつもお腹が空いたと言い出す。

『風が冷たいので、風の当たらない杖塚まで降りてお昼にしましょうと』説得する。










登山口から黒滝峰を経てここまで。緩やかな道が続いていたのでそんなに高度を上げてきた

様に感じなかったが、赤良木峠への道は意外と長い杉林の中の下り坂が続いていた。













杉林を抜けると赤良木峠への林道に出た。林道は赤良木峠にあったかつての赤良木鉱山に続く道。

工石山は石灰岩の山で、セメントの原材料となるドロマイトがこの赤良木鉱山で採掘されていた。

採掘場だった鉱山跡には、錆びて赤茶けて巨大なコンベアー施設が残っている。










赤良木鉱山跡から西に進むと杖塚に着いた。奥様たちの待ちに待ったお昼ご飯だ。

杖塚の記念碑の横にはタイムカプセルが埋められていて、2086年に開けられることに

なっているらしいが、埋めた人はまず見られることはないだろう。

食事をしていると7名ほどの団体が登って来た。工石山を登ってここで昼食の後、

三辻山に登る予定だそうだ。







お腹を満たした後は北回りで工石山へと歩いて行く。その途中でルリちゃんが先ほどの

団体さんの年齢と服装から登山歴を予想し始めた。(内容については書けないですが)

その話を聞きながら、あっちゃんと二人で大笑いしながら歩いて行く。

尾根に出ると直ぐに『根曲がり杉』そしてその先には『白鷲岩』。岩の形が鷲のくちばしに

似ているというこの岩からは、北側の眺望が広がっている。










雲が無ければ今日歩こうと思っていた稜線辺りも見渡せただろうが、

やはり高知の県境から北側は天気が悪そうだ。予定を変更して正解だった。










白鷲岩の次は『天然ヒノキ風倒根』。この北回りコースの見所の一つ。

先程の『根曲がり杉』といい、この『風倒根』といいこの工石山は太平洋から

まともに強烈な風が当たる様子が伺える。











鷲のクチバシの白鷲岩の次は、トドの頭の形をした『トド岩』。

見下ろすと麓の棚田に、雲の間からの陽が当たっている。














『トド岩』からしばらく歩くと『北頂上』。山頂の岩にはここから見える峰々の

山名が書かれた丸いプレートがある。奥様たちはそのプレートを見ながら山座同定。

しばらくそのプレートを見ながら遊んでいると、北側に虹がかかり始めた。

初めは薄かったその虹は、次第に色が濃くなりくっきりと見えるようになった。

















北頂上から南頂上に着くと以前にあった丸太で造られた展望台が解体され、

その丸太が積み上げられていた。ここからは南に高知の眺望が広がっている。

東には海に向かって滑走路が延びる竜馬空港と室戸岬。そして正面は太平洋と浦戸湾。

視力1.5のルリちゃんが次々と指さし説明してくれる。近眼の私はそれを聞きながら

何となく返事をする。するとルリちゃんが室戸岬の灯台の光っているのが見えたと言う。

『え~ほんと~!』とあっちゃんと二人で訝しみながら大笑い。

高知市内の奥に低く連なる山が見える。昨年WOC登山部で歩いた南嶺だ。

その山の中腹には私立の土佐塾の建物が目の悪い私にも確認できる。

横にいたルリちゃんに『手前の二本の杉の木の間に土佐塾が見えるでしょう』と教えるが、

目の良いはずのルリちゃんがいつまで経っても同定できない。まずは手前の杉の木に気が付かない。

『視力1.5のはずちゃ~うん!』とまた二人で大笑いする。







しばらくそうやってふざけ合った後、南回りコースの『サイの河原』へと下って行く。

この道はシャクナゲの道。道の両側からシャクナゲの木々が迫っている。







恐山や立山のサイの河原は周りの山々の名前や歴史、そしてその荒涼とした雰囲気で

その名がついたのだろうが、この工石山のサイの河原は雰囲気からして、どうして

そんな名前がついたのか分からないくらいの、よくある水の流れる谷あいの場所。
















サイの河原から青少年の家までは1時間20分ほどのコースタイム。

途中の『ヒノキびょうぶ岩』からはまた南の眺望が広がっていた。

ここでもルリちゃんが、『牧野植物園はどこかな~』と聞いてくるので、

『浦戸湾の左の低い山に建物が見えるでしょう』と言うと、

『ほんと、丸いドームが見える!』と。デジカメをズームしてみるが建物が

あるのは分かるが丸い形までは認識できない。『すごーい、さすが1.5!』と

またまたあっちゃんと二人で大笑いする。

















びょうぶ岩からもサイの河原からと同じように、支尾根を回り込むようにして道が続いている。

良く整備された道を前を歩いて行く奥様たち。いつもならそろそろまた朝ドラの話になっていくが、

『お帰りモネ』はもう終わっている。『良かった~朝ドラが終わって!』と言うと

奥様たちが新しく始まった上白石萌音主演の朝ドラの話をし始めた。

『しまった~!話をするんじゃなかった』と後悔。これからまた今度は

『カムカムエヴリバディ』の『ああでもない、こうでもない』と話を聞かされそうだ。










途中の『ヤッホポイント』での『ヤッホ~!』




そうこうしている内に『杖塚』に着いた。山頂からは高度が下がって来たので、

ここからの道はまだ彩を残していてくれた。鮮やかなオレンジ色はドウダンツツジだろうか?



















青少年の家の手前では黒滝峰の岩壁がそびえて見えた。『今度はあそこを登ろうね』とあっちゃん。

『そしたらアケボノツツジの頃にしましょう』と答える。

駐車場まで戻り、体育館の下でお湯を沸かして、ルリちゃんが小豆島で買って来た

オリーブのお菓子を頂きながら談笑。










いつになく遅い時間のスタートとなったが、工石山は気軽に歩けて

帰路の途中で道の駅で奥様たちは買い物を済ませても、

ここ最近では比較的早い時間に家に着くことができた。



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