KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

線で繋ぐ山歩き 野地峰~東光森山

2021年11月05日 | 四国の山



前回『線で繋ぐ山歩き』で大座礼山から三ツ森山を繋いだのが9月1日。

それから私のギックリ腰の発症や天候不良、そして10月はモミジ狩りと、

次に進むべき東光森山がどんどん遠ざかって早や2ケ月。

先週の御来光の滝でモミジ狩りもひと段落したので、線で繋ぐシリーズを再開する事にした。

当初考えていたのは前回の大田尾越から東光森山を通って、別子山辺りで

折返してピストンすると云う計画だったが、車をデポすれば野地峰から東光森山まで

縦走できる事に気づき計画を変更した。ただ東光森山はアケボノツツジで有名な山。

春の花の季節に歩くのもいいかなとのんびり考えていたのだけれど、

順延しているのをあっちゃんが待ちきれない様子。それならアケボノツツジが咲く道なら、

秋の紅葉も見ごたえがあるのでは?と思って今回やっと決行してきた。


前日の天気予報では『全国的に晴れの天気です!』とお天気キャスター笑顔で言っていた。

朝早く自宅を出るとフロントガラス越しに、満天の星空が見えた。

しかしまだ暗い高速道路を西に車を走らせると、次第にその星空は見えなくなり、

なんとなく雲がかかってきているような雰囲気に。そしてその内に道路わきの表示板に

『雨、スリップ注意』の表示が。???『なんで?』と訝しく思いながら更に西に走ると、

鳥坂峠を越えた辺りから路面が濡れている。今日の集合場所は大田尾峠だったが、

どうにも気になり、奥様たちが待ち合わせをしている豊浜SAに寄ると、ルリちゃん

既に到着していた。話をすると、朝から西では雨が降っていたと言う。そしてとうとう

あっちゃんが着くころには雨が降り始めた。雨だとやはり今日のコースは歩きたくなかったので、

色々別の山を考えたが思いつかない。結局筏津まで行ってみようと言う事に落ち着き、

川之江ICを降り、法皇トンネルを抜けると予想に反して青空が広がっていた。

大田尾越に車をデポして荷物をもう一台に移す。車を停めた場所からは最終目的地の

東光森山の急峻な山容とその手前のピークの色付いた山肌が、朝の光に輝いていた。




デポした場所から今日の登山口となる白滝の里山村広場へと向かう。

途中にある爺の滝は谷あいにあるため、朝陽が当たらず薄暗い。

周りの色付きももう少し先の様な感じだった。




白滝の里山村広場の脇に車を停めてスタートする。広場の脇では大型の重機が作業をしていた。

黒岩山に続く稜線の西側は、少し薄くなっているがきれいな彩に包まれていた。







広場の奥のトイレの脇からしばらく白滝鉱山跡のトロッコ道が続いている。

緩やかな道を歩いて行くと、左に向かって山道が続いている。







山深いこの地からは伊予三島への行き来の道として利用されていたのだろう、

しっかりとした九十九折りの道を何度も右に左に折れながら登って行く。

それにしても今日はあっちゃんのペースが遅い。案の定広場までの道で車酔いに

なったらしく、登りに弱いヘッポコリーダーとあまり変わらない。













徐々に高度が上がってくると、周りの木々が色付いた様子が目についてくる。










ヒノキの人工林を通り大きな岩を過ぎると、樹林帯を抜け周りの景色が広がってきた。

かつての鉱山の跡に造られた、白滝の里の赤い屋根が見える。

左に折り返すと広場からも見えた反射板が近づいてきた。










コースタイムでは1時間20分になっていたが、広場からは1時間ほどで山頂に着いた。

東を見ると右手に黒岩山。その左奥に少し尖った登岐山が見える。

ここから登岐山にかけてが、線で繋ぐ山歩きの中でも少しめんどくさいルート。

ネットに上がっている登った人のほとんどの情報が『酷い藪』と書いている。

この野地峰からだと往復できる距離だが、その酷い藪を往復するのは避けたい所だ。







東を見ると東光森山に続く稜線に、以前歩いた大座礼山が見える。

首のないお地蔵さんは寂しいので、老けてはいるが顔を乗せて記念撮影。













一息入れてそれではと、先ずは次の大野山を目指してスタートする。

しばらく歩くと北側に今朝車で走ってきた富郷ダムが見え、

先には葉の落ちた少し寂し気な稜線が続いている。










このコース。あと10日ほど早ければさぞや見ごたえのある色に染まった稜線が見られた筈。

山肌の錦繡を取るか、稜線の秋色プロムナードを取るかと言われれば、

やっぱり遠目の景色より間近な彩を取るかな?







その稜線歩きは直ぐにアップダウンが始まった。高度差は僅か数十メートルのアップダウンだが

登っては息を切らせ、下っては足元に注意が必要な繰り返し。
















稜線が少し左に折れながら続く先で南側の眺望が広がった。その足元には白滝神社からの

道が続いている。少し下がった場所には分岐の道標があった。










一見するとこのまままっすぐ進みそうになるが、この道標の北側に少し分かりずらいが尾根道が続いている。

道標から北側に進むと白滝鉱山の架空索道で使っていた滑車の残骸が数基残っていた。

高知県では最大規模になる白滝鉱山は明治時代に入って盛んになったが、当時は未だ

毎日数百人の中持ちの人力によって運ばれていた。また大正の時代には大川村での

精錬が行われていたが、足尾や別子の銅山同様、その煙害が問題になり精錬事業は縮小。

そのため山を越えた伊予三島まで21kmの架空索道を建設して、白滝側からは鉱物が、

そして伊予三島川からは生活物資が運ばれていたという。その当時の索道の滑車の

残骸が山中に残されその当時の往時が偲ばれる。







鞍部が低い切通の様な場所になった滑車の残骸から反対側に少し登り、

更に進んで行くと1342mのピーク。その手前の大岩からはピークから南に下がっている

支尾根の山肌がオレンジ色に染まっていた。










1324mのピークの辺りから稜線には大ブナの姿が見られるようになった。

紅葉はというとやはり少し盛りを過ぎた感じだが、足元に葉を落とした木々の中にあって

青空に色づいた葉をつけ枝を伸ばしたブナの木は見応えがある。







尾根道の所々で露岩が現れると今日二つ目の目標の大野山が近づいてくる。

振り返ると葉がすっかり落ちた木と、まだ色づきを残す木が混在している。

この山肌がピークの時にはどんな彩だったのだろうか。

途中の道標には野地峰から1.2km、東光森山へは4.4kmとある。まだ先は長い。













野地峰からは約1時間で大野山に着いた。山頂は二等三角点『大野』と小さな山名札が

二つ木の枝に掛けられているだけの小ピークといった感じだ。







今までのアップダウンの下りは大したことはなかったが、大野山からの下りは

少し急な下り坂で始まった。前を歩く奥様たちがロックンロールで踊っているように見える。







ここからは小さなピークでは露岩。そして広くなった尾根にはブナの道が続いて行く。













振り返ると先ほどの大野山と右手にはまだまだ続く東光森山への稜線。

一番奥が今日三つ目の目的地の別子山だろうか。コースタイム通りだと

出発時間からいうと13時近くになるが、スピードが上がらないとはいえ

今日はけっこう早いペースでここまで来れている。

『お昼は別子山にしましょう。12時30分までには着くでしょう!』と

お昼ご飯を気にし始めた奥様たちに伝える。







大野山からは少し南に向かって稜線が続いていたが、その突端が1403mのピークになる。

ピークの手前では急角度で右に下り坂が続いて行く。










それにしてもあと何回登って下るのだろうか。小刻みなアップダウンと変化のある道に

さすがの奥様たちもさほどペースが上がらない。足元を見ながら歩くので、

周りの木々にもあまり目がいっていないご様子だ。










何枚も写真を撮っているが、恐らく後で見たらどこを歩いているのか分からない様な、

同じようなアップダウンと景色がしばらく続いて行く。













ただ今までよりも稜線の木々の紅葉がまだ少しは残っているような感じがしてきた。







1403mのピークから二つ目のピークには高知側から地形図では破線があるが、

登山道らしき道は無く、そのピークからロープの掛った急坂を下ると

また首のないお地蔵さんが座っていた。お地蔵さんが置かれていると言う事は

峠という事なのだろうが、ここから高知側は地形図では直下で崖となっている。

手前の破線がピークではなくこの鞍部に続いていて峠道となっているのだろうか?







尾根は広くなったり狭くなったりしながら続くが、道は明瞭なので外すことはない。

ピークの前後では何ヵ所か岩がせり出て見晴らしの良い場所があった。

オレンジ色のスロープの向こうに大きな大座礼山と中腹に続く林道が見える。










別子山は山頂近くに赤い紅葉が見える。大野山から約1時間で到着した。

四等三角点『別子』と木に巻かれたテープに消えかけた別子山の文字。

『やっとお昼が食べられる!』とあっちゃん。車酔いからは既に解放され、

ここにきて食欲が出てきたようだ。














ここまで来ると残りは1/3程度だろうか。温かいカップ麺をお腹に入れ、

汗が冷えないうちに重たい腰を上げてスタートする。三角点から直ぐにブナの紅葉。







そしてまたアップダウンは続いて行く。ただ登りは前回の土佐矢筈山

御来光の滝の急登に比べると、距離も登る時間も短くさほど苦にはならない。










1454mのピークの前後から尾根道の紅葉も、尾根から脇の斜面の紅葉も良い感じになってきた。













木々に囲まれた露岩が続く道も、随分と葉が落ちて明るく雰囲気の良い道になっている。







途中のブナも枝を広げ、葉が落ちる前の最後の姿を見せてくれている。

木々の間から僅かだが東光森山が確認できる。










これが最後の登りかな?と思いながら登ったのは山頂手前の肩。

『やっぱりピークじゃなかった!』と先に登ったルリちゃんが言っている。

それでも周りの木々の紅葉に励まされながらひと踏ん張りする。










登山口から休憩時間を入れて5時間ほどで最後の目的地、東光森山に着いた。

最後の三角点をゲットして残りはほぼ下るだけの道。腰を降ろして休憩をとる。

大座礼山から2ケ月。やっとの東光森山に感激ひとしおの三人だった。











東光森山からは下るだけと言っても、YAMAPを見ても大田尾越からは急登になっている。

登山靴の紐を締め直し褌の紐?も締め直し気合を入れて下って行く。

東光森山山頂から少し歩いて行くと西側の眺望がいっぺんに開けた。

車をデポした大田尾越への途中にあるピークへは、稜線に沿って色付き

その両脇は人工林の濃い緑が迫っている。そして結構な高度感がある。







また視線をその上に移すと、大座礼山の稜線から降りる鉄塔に沿って、

同じようにくっきりと色づいた線とその脇に濃い緑が続いている。

そしてその奥には平家平からちち山までの稜線が続いている。

その奥の山頂付近がギザギザした山は伊予富士だろうか?

さらにその奥まで薄く稜線が見えるが、雲がかかっていて山座同定が難しい。







その展望所からは直ぐに急坂が始まった。普段あまりストックを使わない奥様たちも

今日は最初から用意して歩いてきていた。両手で上手に操りながら下っている。




と思ったら、ルリちゃんが尻もちをついた。







ロープの掛った場所も数ヶ所。ロープを握り起用にストックを持ち替えながら下る奥様たち。

この道は急峻さとは別に5月のアケボノツツジでも有名な道。

今日のルートの中で最高の彩を見せてくれている。












こんな坂なら逆から来て正解だったわね』とあっちゃん。危ない場所ではお尻をついて下るルリちゃん。

そんな二人は陽に当たった紅葉と同じように色づいている。













途中で何度か見晴らしの良い岩場があり、その度に道はその手前で左にその岩を巻くように

ロープのかかった急な下りが続いている。










大田尾越の手前のピークの尾根沿いはやはりアケボノツツジの紅葉が続いている。

道の両側にも・・・。今日最後の彩りの見納めだ。











手前のピークから振り返るとピラミダルな形の東光森山。『ここから5分で大田尾越です』と

あっちゃんに言ったものの、まだまだ結構距離が残っていた。














『5分?もう10分以上歩いているわよ!』とあっちゃんに皮肉られ始めた頃に

やっと大田尾越に着いた。東光森山から58分だった。










大座礼山に登った時にも同じ場所に車を停めた。そこから見えた東光森山を見て

『来週はあの東光森山を登ります』と言ってから2ケ月経ってやっと登れた。

線で繋ぐ山歩きは今日のコースから東側が頭を抱えるコースとなる。

『来週は・・・・・!』とは言えず持ち帰って考えることにして白滝の広場まで走る。

広場からの帰路は大田尾越には戻らず、早明浦ダムを通って大豊から高速に乗る。

さてさて来週はどうしようかなと、ハンドルを握りながら帰路につく。








コメント   この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥様たち念願の御来光の滝 | トップ | 困った時の工石山 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

四国の山」カテゴリの最新記事