~旅とアート~

世界の秘境巡りの旅行記と絶景写真。
各国料理レストランの食べ歩きレポートや旅行情報など写真満載で発信。

おすすめ小説第11弾

2010-09-26 16:10:21 | おすすめ小説
最近読んだ小説の一言レビュー第11弾。
今回ご紹介する本は、大御所作家から映画化された作品など有名どころが揃いました。
 →「旅友小説」バックナンバーはこちら


■銀河鉄道の夜

あまりにも有名な作品だが、今までちゃんと読んだことはなかった(と思う)。人に聞いたりしてなんとなく知っているものもあったが、今回その真相が明らかになったという感じ。方言がわからなかったり、未完成の部分もあって、完璧に理解はできなかったのが残念。しかしこの想像力と表現力はさすが。
---あらすじ---
青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。


■ワイルド・ソウル(下)

あのラストで本当によかった。重い歴史の復讐劇だが、登場人物たちがウィットにとんでいて、最後まで楽しく読めた。しかし移民の人たちが味わった苦労がここまでとは知らず、同じ日本人としてとても勉強させられた。
---あらすじ---
呪われた過去と訣別するため、ケイたち三人は日本国政府に宣戦布告する。外務省襲撃、元官僚の誘拐劇、そして警察との息詰まる頭脳戦。ケイに翻弄され、葛藤する貴子だったが、やがては事件に毅然と対峙していく。未曾有の犯罪計画の末に、彼らがそれぞれ手にしたものとは―?史上初の三賞受賞を果たし、各紙誌の絶賛を浴びた不朽の名作。


■ワイルド・ソウル(上)

ブラジル移民の現実を初めて知った。外務省の体たらく振りには心底あきれたが、それ故、これからの展開が楽しみ。それにしても、今の日本のお役所を見ると、その体たらくぶりは昔と変わらないなと思う。むしろ伝統?
---あらすじ---
一九六一年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。戦後最大級の愚政“棄民政策”。その四十数年後、三人の男が東京にいた。衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。


■オー・マイ・ガアッ!

思わずクスッと笑ってしまう、ほのぼのエンターテイメント小説。どのキャラもとても個性的で愛情がわく。難しく考える必要がないので軽く楽しみたいときにおすすめ
---あらすじ---
諸君、悩むな。ラスベガスがあるじゃないか。
くすぶり人生に一発逆転、史上最高額のジャックポットを叩き出せ! ワケありの三人が一台のスロットマシンの前で巡り会って、さあ大変。笑いと涙の傑作エンタテインメント。


■博士の愛した数式

普段でもちょっとした物忘れをしたとき、すっぽりそこだけ抜けてしまったような違和感とか喪失感とかがあるのに、いったい博士の気持ちはどうだったのかと思うと胸が痛い。しかしそんな中でも、数学とルートに向ける愛情が心暖かくしてくれた。数学は嫌いだが、こんな風におそわったら好きになっていたかもしれない
---あらすじ---
「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた―記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。


■失はれる物語

初乙一。先入観で、怖いとかグロイなどのイメージがあったが、これは切なくてあったかくて優しい物語。よくこんな設定を思いつくなと感心した
---あらすじ---
目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。


■黄金を抱いて翔べ

高村さんっぽい綿密な人間描写で、登場人物がリアルに実感できる。準備期間が長く、ことが起こってからは一気にスピードアップし読みきれる
---あらすじ---
銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ。大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企んだ、大胆不敵な金塊強奪計画。ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムは、果して突破可能か?変電所が炎に包まれ、制御室は爆破され、世紀の奪取作戦の火蓋が切って落とされた。圧倒的な迫力と正確無比なディテイルで絶賛を浴びた著者のデビュー作。日本推理サスペンス大賞受賞。


■神々の山嶺(いただき)(下)

号泣。ただの山岳小説というよりは、なんだかもう人生のバイブルのようなものになってしまった。羽生の生き方と最後のメモにはかなり揺さぶられる。深町の迷いや苦悩もジンジンするほど伝わってきて、それがラストの登頂の迫力と感動を一気に押し上げる。本当に読んでよかった本
---あらすじ---
その男、羽生丈二。伝説の単独登攀者にして、死なせたパートナーへの罪障感に苦しむ男。羽生が目指しているのは、前人未到のエヴェレスト南西壁冬期無酸素単独登頂だった。生物の生存を許さぬ8000メートルを越える高所での吐息も凍る登攀が開始される。人はなぜ、山に攀るのか?永遠のテーマに、いま答えが提示される。柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。


■神々の山嶺(いただき)(上)

面白い!一度訪れたことのあるカトマンズのあの空気が伝わってきた。エベレスト初登頂のなぞを追い、個性ある山男達の駆け引きがたまらない。後半が楽しみ
---あらすじ---
カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。






にほんブログ村 写真ブログへ

-----
商用利用可の写真素材


最新の画像もっと見る

コメントを投稿