(【凍る月】【銀月夜】【花の慟哭】【花の残像】 夜光花 著)
「獣人」に変身する種族がいる。
その「餌」になる種類の人間がいる。
「契約」を交わして、「餌」と認めた人間と同化する。
「餌」の人間の身体にある「珠」に血を注いで身体に戻せば終了。
互いの痛みや居場所などが判るようになる。
最初のお話が出てから3年。登場人物が増え、
本によって、主人公になる獣人&人間も変化。
主要ストーリーでは、主人公側。
外伝ストーリーでは、敵の獣人組織側。
つい先月出た最新刊では、一つ前のお話に出てきたキャラが主役。
また別の獣人の視点から進む主要ストーリー。
平成特撮、特に【仮面ライダー】のように「変身する者」「戦う者」
の理由がそれぞれにあって、主人公側からでは敵になるけれど
敵側にも秩序があって戦う理由がある。それを「BL小説」として
括りたくない面白さを持つ要素にして取り込んでいるのがこの作品。
ルチル文庫の【犬としもべ】(玄上八絹 著)のシリーズ
…もとい「一水博士シリーズ」のように、このシリーズも
「BLっぽい濡れ場」を取り除いても充分面白い。
そういうシーンをすっ飛ばして読んでいる為、
BL小説の読み方としてはかなり邪道の横道外れ。