緑の中に真っ白な花が次々と。
オオデマリ、コデマリ、白山吹、西洋みみな草、フタマタイチゲ、マーガレット。 種類は違っても同じ白い花が一斉に。
このさわやかな日、かやぶき倶楽部では、初めてヴィオラとピアノのデュオコンサートです。
皆とっても楽しみにしていましたが、今年この日は、一番のお田植日和となり、「お休みしなくてはかなー?若い人ばかりには任せては可哀そうだし・・・」と。
「味噌の仕込みもこの日になったのよ。」との情報も入って・・・。
かなり気がもめました・・・。
そう言っていた方々が、ハーハー言いながらご来場下さり、「えっ、どうしたの?」
年会員さんが、嬉しいことにこの日一番多かったかな?無事開演となりました。
中には最近ヴィオラを習い始めた方がいらして。(アマチュアオケで)
ピアノとのデュオ目当てだとおっしゃった方も。かなり遠方からのお客様。
80才を超えておいでの年会員さんが、今回こそはお友達を誘って。
とにかくお聴きしたいと、再開後初めての参加、お久しぶり!と。
お田植日和や、その他の心配したことなど何も無かったように、皆様ご来場下さいました。
第66回かやぶき倶楽部 田原綾子&實川風 Duo Recital
プログラム ・シューマン:献呈
・シューベルト:野ばら、魔王
・シューベルト:野ばら、魔王
・ブラームス:5つの歌曲作品49より第4曲「子守唄」
・實川風:無伴奏ヴィオラのための「3つの夕べの唄」
1.月の晩 2.夜風 3.子守唄
・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ヴィオラ版)
・實川風:無伴奏ヴィオラのための「3つの夕べの唄」
1.月の晩 2.夜風 3.子守唄
・フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ヴィオラ版)
田原さん、實川さんは最初から和やかな雰囲気で始められました。
まじかでお聴きするヴィオラの音色はとっても沢山!ほんとに様々な音色を駆使して、歌に負けないほど雄弁に歌曲を奏でます。
ヴィオラとピアノの音から大好きなディスカウの声が聞こえてきて・・・。
歌曲を楽しんだ後は實川さん作曲、無伴奏ヴィオラのための「3つの夕べの唄」。
何故かしら・・・最後のフランクの曲を想い浮かべてしまいました。
ヴィオラで奏でる和楽器の音と、何となく懐かしい日本の音楽、それだけでなく、モダンなところも。出来立てほやほやの曲だそうです。
興味深く集中していたお客様。
さて、最後の愁眉!!実はとっても心配だったのです。30分ほどかかる曲初めての方もいらっしゃるかもしれないと。メロディが極上なので、沢山の楽器のバージョンがあります。
長い曲に、あまり馴染んでない方も、楽章間では拍手しないことは、心得ていらしたはず。ところが、感極まってね、きっと。
それだけ感動したのだと思います。手に取るよう、お客様の気持ちが感じられました。
集中しなおして最後まで。
良かったねー、最後の合言葉です。
ああ、これからソナタを通しでお聴きできますよ。大人へのアウトリーチのようなかやぶき倶楽部コンサートも一歩また一歩と。
時を刻んできました。
3月からの公演は再開の贈り物のように、皆の心に刻まれました。
お子さんの感受性に勝るとも劣らない大人が持っている力だと思っています。
翌日、あるお若い友人からのプレゼント。
「〇〇さん、このようなコンサートがお聴きできるなら、私10人誘ってくるから。」と。
もう少し具体的におっしゃったかなー?
確かに褒められたのだと思います、彼女に!
私、初めて!
田原さん、實川さん、遠いところお越し戴き、素晴らしい音楽を聴かせて戴き本当にありがとうございました。
心より感謝いたします。
アンコール曲は武満徹の「小さな空」、これも實川さん編曲。