わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

明星観音2 その1

2018年06月17日 | 能面

「童子」を彫っていたが、これはこれでそのまま作業が続いている。状態は下の写真の通りであり、完成度も8割ほどだろう。ここまで行けばあとわずか。細かいところの修正を2~3回ほど行えば、素彫りは完成だ。ただ、最近は自分の集中度が減少している気配もあって、どうも「がんばって・・」という気分になってこない。その原因はおそらく似たようなお面(小面)を2個続けて彫っていたから、この形に飽きてきたのかな?

そのため、解決策として新しく「難しいお面を彫ろう」ということにした。そのお面は「明星観音」だ。これは難しい・・というよりは細工が面倒くさいので、手間がかかるというあたりかな。それに備えて13日の能面塾では、あえて大きめの材料を入手したところ。

観音様に行くまでに、童子の進み具合を紹介する。

上は15日の結果である。表面はきれいに滑らかにしており、全体的にもほぼ完成時と同じ。あとは眼球部分と口の部分を彫り込めば素彫りの完成だ。もちろん裏彫りも最終段階まで行っている。ここで作業を中断したのは、20日にある能面教室での作業を残していたという理由もある。この時に残した作業を行えば、ほぼ完成だろう。

で、観音様である。3年前の2015年6月に1個目の明星観音を彫り、最初の作業を開始していた。完成は7月30日だから正味1ヶ月以上の作業期間でもある。今回もそれに習って、完成予定は7月いっぱいとしよう。

今回も見本写真は下の通り。有名な仏師の作品の写真だ。形と表情が好きで、1個目もこれに習ったという具合。もちろん、使う図面は自作のものだ。

これを見本に彫ったのが下の写真。完成は2015年7月30日だから3年前かな。

よく見るとずいぶん違うが、まあ最初の作品だから勘弁をして貰おう。見本写真と自分の作品との違いは次の通り。

1 見本は裏側もきちんと作られているが、自分の作品はお面の仕様なので、裏側は削り取られており、いわゆる「彫られている」のだ。

2 見本は髪型と飾りが高い位置まで作られているが、自分の作品は材料の関係から途中までしか表現できていない。

もちろん、本物の観音様は大きさも違うし、自作の観音様は1個目も含めてお面のサイズになっている。それを承知で今回は「頭部分の全体像」を彫ることにした。そのため、材料は通常のお面サイズよりは背の高いものを使用する。さらに、足りない部分もあるから、そこは他の材料を継ぎ足して、何とか間に合わせることにした。

これが材料だ。通常のお面の高さは頭のてっぺんあたり。22cmほどだ。今回の材料はそこからちょっと高いところまであり、約30cmである。本当は36cmは必要なのだが足りない。その部分は別の材料を継ぎ足して使う予定。それが上にちょっと移っている部分だ。また、図面は自作であり、前回使った顔部分のほかに、別途、頭部の髪飾り部分を新しく書いた。ただ、頭部の飾りの形状、文様が写真だけでははっきりしないために、ある程度の想像も含めて書き込んでいる。おそらくこの部分が最大の難点かな。

上は材料に概略図を書いてみたところ。16日だ。まあこんな具合で普段よりは大きめ、かつ重い材料を使って彫っていくことになる。これは大変だぞ。

上は17日だ。この日の作業はここまででおしまい。なんと言っても無理をしないことだから、1個目を彫った時の進み具合をパソコン画面で表示させて、作業をコントロールしているところだ。

何やら気分が盛り上がってきたぞ・・・と感じれば、今回の目的は達成されたと思うことにしよう。先は長いのだ・・・

 

 

 

 

  


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