明けましておめでとう。今年も体力の続き限りは能面作りを続けていきたいと思います。
去年の11月は、一時的に体調を崩して作業を中止したこともあり、もはや十分に時間を取って能面彫りをする事も難しくなった気配を感じましたね。従って、今年からは作業時間は短く、かつ効率的に行い、「あぐらでの作業時間」を極力減らすように心がけるつもりです。そのため、能面一個を彫る期間は長くなることもやむを得ないと考えています。
と言う事から、今年の1個目の能面作成作業には、若干長く作業が行えるような種類を選びました。それは「獅子口」です。
そもそも、過去に彫った獅子口も大物でしたので、それなりに期間がかかっています。
1個目:2002/02/10 ~ 2002/04/25
2個目:2003/12/27 ~ 2004/02/15 ~ 2008/09/04(後日の彩色で遅れる)
3個目:2009/10/07 ~ 2009/11/26 ~ 2010/11/03(後日の彩色で遅れる)
4個目:2011/02/13 ~ 2011/03/27
5個目:2016/07/28 ~ 2016/09/27
6個目:2017/01/06 ~
今回は6個目の獅子口です。その中で1個目から4個目までは同じ見本写真、型紙を使っていますので、出来具合も同じ。5個目はからは、あの面倒な毛髪や髭を浮き彫りにした面です。さすがにこれが出来上がったときには「二度とこれは彫らない!!」と決心をしたものですけど、さて、また挑戦か・・・実は、これは3月の成果発表会までかけての「時間稼ぎ」的な目的でもあります。
で、今回の見本は下の写真の通り。
能面塾の講師の師匠が彫った「獅子口」だ。これを参考に、あえてめんどくさい能面を選んだというあたり。
上は1月6日だ、横幅が小さい材料なので、足りない部分に補助剤を張り付けているところ。このぐらいで十分だろう。
上は7日だ。型紙に合わせて、顔の輪郭を切り取ったところ。ついでに表面には、型紙から写し取った図も書いておく。こうしなければ作業は出来ない。
上は7日。早めに足りなかった鼻の部分を継ぎ足して、次の作業に備えているところだ。概ね2cm程の継ぎ足し部材だが、都合により横幅が小さいかな?
上は8日の出来具合だ。鼻の部分を少し整形して、目の位置を決めたところ。実は、前回の獅子口では、この部分(まぶたに当たる)をいささか大きく削りすぎ、補修材を使って修正していた。今回はその失敗をしないように、始めから小さめに彫った。このぐらいなら、何とかなりそう。
これは9日(今日)の出来具合。実は、今日のメイン作業は裏彫り。この段階でも裏の部分は、結構大きく彫った。特にこの獅子口は大物なので、注意深く切り取る部分を計測し、丸鋸を使って一気に切り取ったから、時間的にはすぐに終わったところ。ただ、前回彫った「慈童」では、この「丸鋸を使った作業」で失敗し、切りすぎた事もあったので、さすがに今回はきちんとやった(つもり)
ということで、新年になり、初めての作業開始でもあるから、体調を考えつつ、慎重に3月の完成を目標に、毎日「能面彫り」を続けることになる・・はずである。
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