わいはまいね 能面三昧

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鼻瘤悪尉 その7

2015年01月23日 | 能面

12月上旬に紹介した鼻瘤悪尉であるが、これもいよいよ彩色に入ったところ。写真は12月の時点と同じものだが、この状態から彩色を進めているというあたり。彩色は大飛出と同時に行っているので、1月15日前後から始まっている。もちろん裏側から彩色を始めているので、この部分は見えない。

裏側は、黒と茶色の「工芸漆」を混ぜており、落ち着いた色合いになっている・・と自分では思っている。ただ、この裏側はそのまま塗っていくと、つるつるになってしまう。かの先輩は、ここをざらざらにして、つや消し状態にしており、これが良いと言っている。で、この手法は聞いているのだが、それを実行してもうまくつや消し状態には出来ないのだ。このところが、いわゆる「腕前・テクニック」というあたりなのか・・・

さて、表面を彩色したところ。今回はこの色にした。もっとも、参考とするカラーコピーとは若干色合いが違っているが、これはやむを得ないだろう。ただ、先生の参考作品はカラーコピーに近いので、工夫をすれば似てくるのかも知れない。また、完成してからの年数も経年劣化で色具合の変化に関係するから、彩色直後の色合いと数年後の色合いは同じでないことも事実だ。

ここまで出来れば、このあとは薄い毛髪を書き込むだけだ。この場合は、墨を使ってもOKである。大飛出では金属粉を使った「金泥」を使ったため、色の乗りが悪かったが、鼻瘤悪尉は上塗り部分は胡粉のままだから、色がしみこんで具合が良い。そのため墨だけできれいな黒色が発色する。

さて、ここから完成させるには、「ひげ」を付ける必要がある。このひげがまた大変で、細い馬の毛を、10数本束ねて1本の髭にする必要がある。この髭が、鼻瘤悪尉には30本以上必要なのだ。これを作るのも気合いが必要だ。根気と気合いがなければ、たくさんの髭は出来ない。ただ、最近は根気に欠けている気配があって、あまり「乗り気にならない」のだ。うーん。これは残念。

と、愚痴を言いつつも、こいつを完成させるためにも努力をすることになるのだ。ま、期限は3月に行われる成果発表会に間に合えばいいか・・・・・

 

 

 


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