わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

小面9 その1 

2022年07月07日 | 能面

6月下旬には小獅子の3個目が完成して、そのうちの一個は彩色も終えたところだ。その段階で若干疲れが見えてきたので、今後は能面製作の意欲がわき上がるまでしばらくの間、休憩をしようと考えていたので、そのつもりで数日を過ごしていたところ。

さて、その数日を振り返って見ると、これまで能面彫りで過ごしていた朝の時間帯が暇になり、若干もったいない気がしてきた事も事実。ましてや、手元には小さいお面用の材料が2個ほど余っており、毎日眺めていることもあって「これも何とかしなければ・・」という雰囲気も・・・

 

で、この小型面の材料を使ってしまおうと思いつつ、その準備に入ったのが6月27日だ。ただ、彩色を含む小獅子の3個目が完成したのが19日だから、今回の休息期間は一週間程でしかない。当初は数ヶ月程度の休養をもくろんでいたのだが、こうしてみると、やはり長年の習慣はなかなか抜けきらないのかな。

で、せっかく手持ちの小型の材料を活用するべく、次なる課題を熟慮した結果、なんと「小面(こおもて)」になったところ。実はこの能面製作には「小面から始まり小面に終わる」という言い伝え(?)があるらしい。

一人の制作者が数多くのお面を彫ったとしても、最初に彫るのは「小面」であり、その後は様々な能面を彫っていく。実際に私も20年以上の製作経験から、かなりの種類のお面を彫ってきた。もちろんその総数は百数十個にもなろう。それでも最後に彫るのは「小面」にたどり着くようだ。

 

その言い伝えの通り、自分も最後の能面作成として、今回はこのお面を選んだ。タイトルのように本当に9個目なのかはよく分からない。ただ、記録に残っている1個目を彫っていた時の写真が2001年4月なので、それを考えれば2022年7月なら実際に9個目の小面と言ってもあながち間違いではない・・かな。また、同じお面を9個も彫っているのはこれが初めてだ。うーん、奥が深いぞ・・・

今回の見本の写真は次の通り。

さて、下は6月27日の作業後の写真。顔の輪郭と表面を切り取ってきれいにしたところだ。

下は30日だ。日数としては作業開始から3日後だが、これでも一回目の裏彫りを終えており、その時間を考えても小面の表情はうかがえる。

下は7月4日の写真だが、ここまで来ればほぼ8割がたの完成度とも言えそうだ。ここまで作業開始からおおむね一週間なので、作業期間としては早いかも。なお、過去にはこの手のお面は、約2週間ほどで素彫りが完成している。

で、上の写真から一日後には、一度目のサンドペーパ-を使っての作業となる。

上の状態からは、目の部分と口の中の造作をすればおおむね完成となる。もちろん、裏彫りも3度ほどは行っているはずなので、過去の小面や小型のお面の工程を考えても、来週いっぱいには素彫りの完成となる・・はず。

 

ということから、今後の短い期間、これまでと同様の日常が戻ってきたというところかな。

 

 

 

 

 

 


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