わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

般若7 その5

2018年05月26日 | 能面

さて、般若もいよいよ最終章になった。もっとも彩色まで行っていないものの、一応は完成目安の「今月いっぱい」に近づいたところだ。

全体に、おおむね出来上がったところに真鍮製の眼球を作り上げ、入れて見たのが下の写真だ。これが24日。

こうしてみれば簡単に出来ているかのようにも見える。ただ、ここまで作り込むのには結構時間がかかっているところ。

そもそも、単なる「真鍮板」から曲面の多い「眼球」にするためには、それなりの工作手順があり、その部分でも「技術を要する」ところだ。しかも、今回の般若では、眼球部分が深くくぼんでおり、表面から見た形で作り上げた真鍮製眼球をはめ込んでも、すんなりとは行かない。いわゆる「はまらない」のだ。従って目の周囲を眼球に合わせて慎重に彫り直したり、また、目に合わせて真鍮製眼球を0.1mm単位で切り取ることも必要になる。

そんな苦労をしつつ眼球に黒目部分の穴を開けて、やっと眼球が完成となる。それを埋め込んだのが下の写真。25日だ。

そこで、前に作っておいた「角」をはめ込むと、下のようになる。これが素掘りの完成だ。その間にも全体像を眺めては細かい修正をしながら、やっと「まあいいっか」になる。これが下の写真で26日の姿である。

さて、どうだろう。ただ、角(つの)はまだ接着していない。はめ込んだだけなので、あと数日は眺めつつ、他に修正部分が見つかれば修正しながら、最終的に角(つの)部分もボンドで接着することになる。

結果的には、素掘りが完成するのは今月末であろう。その後に掘り終えた4個を同時に彩色するか、あるいは別の能面を掘り始めるのか・・・

まあ慌てることもないから、その時になったら考えようかな・・・