わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

黒髭 その3

2010年12月11日 | 日記・エッセイ・コラム

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12月7日の進捗状況だ。だいぶ進んだように見えるが、その通りに進んでいる。ただ、上手くいっているように見えるものの、本当は主に高さのところでだいぶ寸法が狂っているのだ。

失敗を恐れて、最初から図面通りの寸法で一気に彫ることは出来ない。一度彫り過ぎれば元には戻らないからで、どうしても寸法は多めに取って、彫っていくことになり、その結果、図面よりも高いまま仕上がってしまうのだ。だから、このあたりから徐々に原寸に近づけようと、細かい彫り込みが必要になり、見た目あまり進んでいないようになる。だが、やっぱり完成を目指して結構進んでいるのだよ。

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今日11日までの進み具合である。これを見る限りはかなり進んだ状態で、うえの写真と比べても完成に近づいたことが分かる。全体をサンドペーパーで磨いて、表面のでこぼこを取ってみると、彫り残しやよく見えなかったところが見えるようになってくるのだ。今後は鼻の形を整えたり、眼球の整形を進めたり、歯の部分を彫り込んだりと、いよいよ最終段階に入ってくるが、あまり早く進んでしまうのも、他の生徒との進み具合に大きな差が出て、これも具合が悪い。

15日は教室の日だから、今の状態のままに持参して、他の生徒の進み加減を見ながら、今後の自分の作業を進めるようにしたい。ただ、自分の作業完了時期を、今月末にしていたので、それにも合わせたいこともあるから、まあ柔軟に対応していけば良いと思うが。

今回の材料は同じヒバ材なのだが、とてつもなく堅い木だった。樫の木とまでは行かないが、年輪がぎっしりと詰まっており、重く堅いために作業がはかどらない。そのために通常の倍ほどの力で彫刻刀を動かす必要もあって、しばらくなかった「腕の痛み」「肩こり」などが出ている。歳も歳だから、ほどほどにしなければ・・・と思いつつも、ついつい作業中の能面に目が行き、手がでてしまうのは、困ったものだね。