わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

法隆寺

2007年03月12日 | 日記・エッセイ・コラム

Blog050 「古寺を巡る」の第1回配本は、法隆寺だった。この本を読んで、秋晴れの中を歩いた遠い昔の光景(と言っても15年ほど前だが)を思い出している。

平成4年の秋。

10月3日(土) 晴
 天気がよいので、法隆寺に行く事にした。10時20分のバスでJR奈良駅へ行き、関西本線で法隆寺駅まで210円。更にバス(140円)で法隆寺駅前から法隆寺前まで行く。

神社で言う参道のような通りを行くと450年前に再建された南大門につく。法隆寺の入り口である。さらに進むと正面に中門が現れる。飛鳥時代のどっしりとした大きい門である。中門の左手にはすでに五重の塔が見える。このあたりの光景は絵はがきにあるほどの古代建築とみどりが調和したすばらしい構図である。

中門の左右には金剛力士が安置され、それをくぐると(実際は左手の参拝券売り場から入るので、くぐる訳には行かない。700円)そこには回廊に囲まれた古色然とした法隆寺の主体である金堂、五重の塔さらに正面に大講堂が1300年前の姿を現す。またまたすばらしい眺めだ。思わずほーっとため息が出る。

五重の塔の中には東西南北の方向にそれぞれ仏の姿が祭られている。大講堂へ行く。中には本尊薬師三尊座像及び木造四天王を安置している。回廊を歩き、金堂へいくとそこには数々の仏像がこれも東西南北に面して安置されている。

左手の奥にある西円堂をみてもう一度中門に戻り、日本最古の木造建築の光景をしっかりと目に焼き付けた。一度回廊を出て夢殿への砂利道を歩く。東大門をくぐり更に行くと門がありその回廊の中に夢殿があった。この付近は東院と呼ばれ、西院よりもだいぶ小さい。

夢殿は日本最古の八角円堂であり、東院中心の本堂である。中には「救世観音」が祭られている。よその観光客へのガイドを横から聞いていると、なかなかおもしろい。また、修学旅行の高校生がたくさん来ていた。私も昔はああしてガイドに連れられて来たはずだが、すでに記憶は薄れている。

隣接する中宮寺へ行った。(300円)  もともとは昔からあったのだが、最近本堂が建てられており、中に如意輪観音(弥勒菩薩に似ていた)と天寿国曼陀羅繍帳の模造があった。

日記はここで終わっている。読み返してみると、仏像は沢山あったが、その名前はあまり詳しく書いていない。本を読むと、その仏像の由来、いわれなどが詳しく書いてあり、ああなるほどと感じるのだが、日記では至極あっさりとしている事に気が付く。

もっとも、本は法隆寺を紹介しているのであり、そのため、建築物や仏像に関して詳しく記述しているのだ。当然、これから見学しようとする人が、予備知識としても楽しめる内容である。日記は見学に行った事実や、ちょっとした感想だけを書いているので、その内容もあっさりしたのであろう。

このような世界遺産を初めて見たのなら、もっと感動しても良いはずだが、その時は心に思っていても、その気持ちを文章に表現出来なかったのかも知れない。いやはやもったいないことだ。

ところで、今改めて考えて見ると、日記には「修学旅行に見学した」と書いているが、行っていない気もする。北の大地から汽車を乗り継いで、遠く四国まで出かけたのだから、途中の時間に余裕などないと思えば、奈良、京都は市内の見学で終わり、法隆寺まで足を伸ばしたとは思われないと考えるのだが・・・

まあ、修学旅行時の記念写真を紐解いてみれば分かるけど、恐らく行ってないな。