さて。
屈斜路湖にフロストフラワーが咲き始めると、
湖畔に暮らす住民たちの間では、
「なき始めたね」
「夕べなんて、大なきだったっしょ」
な~んて会話が飛び交うようになります。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
耳をすまして聞いてみてください↓
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そう、
ないているのは屈斜路湖なんです。
張ったもののまだ薄い氷は、
気温や水温の上下とともに、伸縮を繰り返すわけですが、
その際に割れたり裂けたりする音が発生するのです。
陽が落ちて一段と冷え込むと、
低くくぐもった音はどんどん大きくなり、
湖を取り囲むように連なる山々にこだまして、
地鳴りのように響き渡ります。
昔からこの地に住む先住民族アイヌの人たちは、
この音のことを、「トーコロカムイ(アイヌ語で“湖の神”)が遊んで歩く音だ」
といっています。
皆さんには、どう聞こえるでしょうか?