ど根性ひまわりの き〜ぼうちゃん 漆原智良・作 さくらせかい・絵 第三文明社

東日本大震災の津波の中で、松の木によじ登って一命を取り留めた松井心（しん）さん。
震災の一ヶ月後、工務店をいとなんでいた心さんは、瓦礫の中に「がんばろう！」と書いた大きな看板を立てました。
その二ヶ月後、心さんは瓦礫の山を押しのけて芽をだしているひまわりを発見します。

毎日避難所から水をくんできてひまわりに与え、ひまわりは瓦礫の中で育って行きました。
津波にも負けなかったひまわりは、大輪の花を咲かせます。
その種は、心さんの友人、明さんに分けられ、そのまた友人の山田恵介さんにも託されます。
出版社につとめる恵介さんは、娘のかなえちゃんの手のひらに種を乗せて、震災のことを話します。

明さんの缶詰工場で育つひまわり。
出版社の屋上で育つひまわり。
かなえちゃんは、「希望」にかけて、ど根性ひまわりのき〜ぼうちゃんと名付けて、ひまわり日記を描きます。

各地で花開き実った種は、出版社の本の読者へも分けられます。
瓦礫の中で育ったひまわりに、たくさんの人が勇気をもらいます。
世界各地に広まったき〜ぼうちゃん五世は、今この瞬間にも、根を下ろした地で花を咲かせて。

たった一本のひまわりが、「震災をわすれないこと」「どんなことにも負けない勇気」を、たくさんの人に与え続けている。
これって、ほんとうにすごいこと。

うるうる先生、ご上梓おめでとうございます。
すばらしい絵本が、き〜ぼうちゃんと同じように、たくさんの人の手に届きますように！

仕事が進むと創作も進むようで。
今日もびよよよ〜〜ん　(*^　__　^*)