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仙台真田氏物語-幸村の意志を守った娘、阿梅 堀米薫 くもん出版

2016年10月11日 05時25分08秒 | 創作・本の紹介
伊達家と真田幸村にこんな繋がりがあったとは!
大河ドラマの続きを見るように、没頭して読まされてしまいました。

大坂城南方の総がまえの外に築かれた砦「真田丸」で大阪冬の陣を戦った真田幸村。
敗北を覚悟した幸村は、真田の子どもたちを守る秘策を考え、長女の阿梅(おうめ)に告げます。

「かりに大坂城落城のさいには、阿梅、そして大八らの弟妹は、伊達正宗殿にたくすこととする」
 阿梅は父の言葉に耳を疑います。
「父上、それは、本心でございますか?
 伊達政宗は、徳川方の有力大名、父上の敵ではありませぬか!」

大坂冬の陣の敵として戦っている武将、鬼小十郎と言われる正宗の腹心、片倉小十郎重綱。
重綱の義の心を信じた幸村は、書状と阿梅を敵陣の中へ向かわせます。
わが宝を託すと書かれた書状を読んだ重綱は、
(たがいに、はげしく刃をかわした敵のもとへ、最愛の娘を送り届けるとは、なんと大胆な!)
と手を震わせ、阿梅を見てその強さ、美しさに胸を打たれます。

幸村亡きあと、真田の娘であることを隠し、阿梅は妹弟たちを呼び寄せ、白石の地で暮らすことになります。
江戸で世話になった重綱の妻が亡くなり、その妻の進言もあって、阿梅は重綱の後妻となります。

阿梅たち女子はたまたま大坂から連れてきた娘が真田の娘だったという説明で、幕府に納得してもらえました。
しかし男子は「真田幸村の嫡子」とわかれば打ち首が必須。
ただひとり遺された男子である弟の大八は、徳川方にいる幸村の叔父の血筋であると家系図をねつ造し、守られることに。
それでもいつかは「真田」の六文銭の家紋を夢見て…

いやあ、いつもながら、堀米さまの文章の力に圧倒されます。
堀米さま地元の物語とはいえ、すごすぎます。
ここまでNHK大河ドラマが続いて欲しいと思った人は私だけじゃないはず。

堀米さま、すばらしいご本のご上梓、おめでとうございます。
東北童話書きの騎手として、ますますのご活躍を!

すばらしいご本を読むと、きりっと身が引き締まる気がする。
秋田市の小学校は今日まで秋休みだから外来は混みそう。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)

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2 コメント

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Unknown (堀米)
2016-10-11 08:04:26
敦子さま 過分なご紹介、ありがとうございます!本書では触れませんでしたが、秋田には、幸村の娘の「お田の方」が暮らしました。こちらも数奇な運命があります。
Unknown (敦子)
2016-10-11 20:30:43
堀米さま>

ええ、ええ、お田の方のほうは、秋田でもすごく燃えているんです。
お田の方、和歌山に大阪に京都に、そして江戸から秋田に。
だれかが書いてくれないかなあ(笑)。
堀米さまが秋田にも欲しいです!

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