鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

地震災害の教訓5

2013年09月05日 00時00分01秒 | 紹介

 その他の学部や研究室でも薬品による火災はあったが、直ちに消火し、大事には至らなかった。火のまわりが早ければ、火災による犠牲者も出たと思われるが、幸いにして火傷など無かった。
 学生等に4名の軽傷者がでたほか、手術中の患者や入院患者等に死傷者が皆無であったのは幸いであった。まず第一に人命を尊重すべきである。火災の際も、消火しきれないと判断した場合には、直ちに延焼防止の措置(シャッター等)をして、退避すべきである。消防車は今回の場合、出火後15分で到着したのが幸いした。

オ.建造物について
 1)建物の方向
   仙台に限っていえば、昔からの家並みは大部分が東南向きに建っている。冬の城下町の特 性と冬の日照との関係もあると思われるが、この東南向きの被害が比較的少なかった。震源地が仙台市の東北沖に当たり、最大振幅南北6.8センチメートル、東西5.88センチメートルであったため、南向きの被害が大きかった。三陸沖は昔から地震の巣であり、古来の言い伝えで、いわゆる生活の知恵として、東南向きに家を建てるのが適していたのかもしれない。
 2)建物の構造
 老朽建物は別として、木造建物は揺れの吸収力があり、瓦、壁の崩落の他、建物自体の被害は比較的少なかった。木造はいわゆる柔構造であるからであろう。それにたいし、RCの建物は6階以上の揺れがひどく、8階や屋上の被害が一番酷かった。6階以上の建物はSRC構造にすることが必要であろう。地盤にもよるが、5階以上は研究・実験用には適さないと思われる。

 3)屋上水槽
 歯学部付属病院の8階建て屋上に50トン入り、強化プラスチックの水槽を設けていたが、振動のため、破裂し、7・8階が浸水した。屋上に高架水槽を置く例が多いが、少なくとも20~30トンの軽合金製を設置すべきである。強化プラスチック製の水槽は紙が剥がれるようにズタズタに裂けてしまった。(次回へ続きます)