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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

アダ・ロヴァッティ

2006-10-21 18:15:47 | ●ディーヴァの肖像
『Airbop/Ada Rovatti』(Apria Records APRIA 000104)

 ブレッカーズの兄ランディ夫人。と言っても、03年に初アルバムを出した時に30歳弱というから、ふたりの年の差は親子同然。追っかけをやっているうちにこうなっちゃったそうだが、いいところに狙いをつけたもの。音楽的な相性の良さは、弟マイケルといい勝負で、女性サックスの中ではテクニックもピカ一。マイク・スターンやアダム・ロジャースなどブレッカーズ人脈の胸を借りながらソロ・キャリアを積み、先頃ついにジョン・マクラフリンのアルバムにも参加するなど物凄い勢いの上昇気流をつかんだ。もちろん、プレイの方もそれに乗じて逞しくなっていく一方。早くも3枚目になる本作では、時としてW.ショーターかJ.ヘンダーソンかというウェイヴを引き起こし、サポート陣もびっくりの様子。もう男勝りとか女だてらに、とか言っている場合じゃなくなってきた感じだ。4曲を手伝うランディがいつになく真剣なのも、もはやダンナぶっている場合じゃあない、と。9曲中8曲を書く作曲にも非凡なものがある。(成田 正)(『CDジャーナル』06年9月号)


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