川内町内会

仙台市青葉区川内
中ノ瀬町、大工町、川前丁、明神横丁、澱橋通、元支倉(一部)
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川内近辺のサクラ花 ⑤

2017年03月30日 | 川内・広瀬川あれこれ
(以下は、2014年のブログ記事からの転載です。)
 
 サクラ花の写真を撮ろうと決めて、毎朝のように見境なく撮った写真がまだたくさん残っていて、もう少し写真整理が続きます。しかし、朝の散歩の範囲内にこんなにサクラの木があるとは、あらためて驚いています。
 旅行の途中で我が家に立ち寄った甥が、旅の途中ずっとサクラを眺めてきて、「たった一週間ぐらいのためにこんなにも植えてるんですね」と言っていましたが、私たちは、幼年期のチューリップのように遺伝子に埋め込まれてしまったようなサクラ好きなんでしょう。

 サクラと言えば、梶井基次郎の短編が有名ですが、伊藤桂一にも次のような良い詩があります。

 天神山へ桜を見に行った
 山口県都濃郡久米村の天神山へ
 ただ単に桜を見るために出かけた
 天神山の桜の中に立つと
 眼下に一列になって久米尋常高等小学校へ通う子供らの
  中に小学五年の小生の姿もみえる
 おおい と呼びかけたい懐かしさだ
 その行列の中のテルヒコ ノブオ シゲオ スエキチも
  みんな戦争で死んで
 天神山の頂の忠魂碑に祀られてしまった
 七十を越えた小生ひとりがいま桜ふぶきの中で涙ぐむ
 小生が天神山の桜をなぜ見に来たかを
 天神山の桜だけが知っている
 もはや人に何を語ることも煩わしい
 春のひと日 衝動的に
 わがうちなる少年に 桜ふぶきを浴びさせたくなってや
  ってきたのだ

           伊藤桂一「桜」 [1]

 この詩のように、哀切な記憶と結びついているサクラの花もあることを忘れないように、写真の整理を続けましょう。
 
 
A (2014/4/14 6:23) 西公園の広瀬通りの際に生えているシダレザクラ。一重なのでベニシダレではないのでしょうが、そう呼びたくなるほど鮮明な印象のサクラ木です。しかも花色には淡い色から濃色までグラデーションがあります。
 
 
B (2014/4/15 6:00) 仙台第二高等学校体育館の脇、広瀬川沿いのソメイヨシノの道。現在は、地下鉄工事のため通行止めになっていますが、大橋まで続く道です。
 
 
C (2014/4/18 6:33) 上の道を進むと、ソメイヨシノに遅れて咲いていた若木。すでに葉が出ていますが、ヤマザクラよりずっと華やかで、名前は分かりませんが園芸種だろうと思われます。
 
 
D (2014/4/19 5:55) これも花と一緒に葉も出て来る種類の、西公園のサクラです(地図には桜ヶ丘公園とありますが、少なくとも地元では道を挟んで両方を西公園と呼んでいます)。これもCとは異なりますが、これもヤマザクラの血を引く園芸種でしょう。
 道の南側の西公園は、たくさんの出店やテント席まで設けられた花見会場になっていますが、朝はアルコール臭や独特の饐えた匂いがしてあまり近寄りたくありません。 30年以上もこの公園を横切って勤務先へ通っていたのですが、花見の時期の朝は気分のいいものではありませんでした。それでも、よくしたもので、帰宅時頃には匂いが薄まっていて、大勢の花見客は気分よく花見を味わうことができるようでした。
 
 
E (2014/4/19 6:17) 広瀬通り、立町小学校の正門脇のベニシダレ。私にはとても印象的な花です。たぶん、広瀬通りを通って来る花見客にも最初に目につくサクラだろうと思います。
 
 
F (2014/4/19 6:13) 広瀬通りの北側の西公園、広瀬川沿いの道のサクラ。Dのサクラと同じ種類です。この種のサクラが南北の西公園の広瀬川崖沿いに並んで植えられています。ソメイヨシノが終る頃から眺めることになります。
 
 
G (2014/4/19 6:13) 古木のエドヒガン。かつて西公園にはサクラの種名と場所を表記した案内看板があって、どのサクラがなんという品種か分かるようになっていましたが、地下鉄工事の関係からか、いまはもうなくなってしまいました。
 
 
桜マップ。AG は撮影場所。地図のベースは「アトラスSV7」。
 
 
 伊藤桂一の詩のような哀切なサクラもありますが、それを超えた達観のサクラもあるようです。

  なければないで、さくら咲きさくら散る  
               種田山頭火 [2]
 

[1] 『日本現代詩文庫6 新編・伊藤桂一詩集』(土曜美術社出版販売 1999年)p. 127。
[2] 『定本 種田山頭火句集』(彌生書房 昭和46年)p.165。
 
 
 
 

川内近辺のサクラ花 ④

2017年03月28日 | 川内・広瀬川あれこれ

(以下は、2014年のブログ記事からの転載です。)

 家犬イオと早朝散歩に毎日出かけるのですが、この半年くらい、イオは東北大のキャンパスに行きたいと強行に主張することが多くなりました。もともと街中は好きではないのですが、大学キャンパスがお気に入りになった理由はよく分りません。
 18歳で東北大に入学し、そのまま定年退職まで東北大学にいたばかりではなく、ずっと近所に住み続けている私にしてみれば、東北大学キャンパスは珍しくも面白くもないところですが、「犬に引かれて大学参り」みたいな日を過ごしています。

 仙台城址の一部を含む東北大学川内キャンパスは、帝国陸軍第二師団、アメリカ進駐軍、東北大と住人が変化したので、サクラもまた藩政時代の古木からごく最近植栽されたものまでけっこう変化に富んでいます。

 

A (2014/4/13 6:29) 東北大学川内キャンパスのロータリー前の道です。ここまでソメイヨシノの並木が続いています。

 

B (2014/4/15 6:14) ロータリーまで続く桜並木で「中善並木」と呼ばれています。東北帝国大学に法文学部が創設された1922年から民法学の教授となった中川善之助は、1961年に定年退官になりましたが、学生ばかりではなく市民にもたいへん敬愛された教授だったそうです。市民の法律相談もされていて、今年110歳になる義母もお世話になった一人で、今でも心から尊敬の念を抱き続けています。
 帝大で初めての学園祭では、学内の反対を押し切って学生と一緒に焼き鳥屋の主人になったというエピソードがあって、それを感謝する学生たちが売り上げの一部で桜並木を植栽し、「中善並木」と命名したといういわれのある道です。

 

C (2014/4/15 6:19) 古木のシダレザクラ。やや色の濃いものです。 この付近は、アメリカ軍の将校宿舎があったところで、それをそのまま大学職員宿舎に使用していた時期がありました。私が大学4年の頃、学科の教授の一人が住んでいて、飲み会のあと酔った教授を送って来たことがある場所です。当時はここだけ、アメリカ映画に出て来るような高級住宅地のようでした。いまは建物だけを撤去して公園になっています。

 

D (2014/4/15 6:25) 東北大学百周年記念会館「川内萩ホール」の前の広場の若木。品種名ははっきりしませんが、ソメイヨシノのようにも見えます。

 

E (2014/4/15 6:27) 仙台城二の丸跡らしい古木のエドヒガン。空洞になった幹の部分には詰め物がされて、保存処理が施されています。

 

F (2014/4/15 6:34) 仙台城本丸後への登り口にあるシダレザクラ。これもたいへんな古木です。

 

G (2014/4/15 6:40) 本丸跡への道を登っていくと、左手に三の丸巽門跡(仙台市博物館南口)へ下って行く道があります。その道脇にエンレイソウがたくさん生えていました。

 

H (2014/4/15 6:46) 三の丸巽門跡付近にはエドヒガンの大木がたくさんあります。ソメイヨシノのように派手ではないですが、花見客も酔客もほとんどいない静かな場所で、私のひそかなお気に入り花見場所です。

 

I (2014/4/15 6:49) 三の丸に沿う長沼の岸のソメイヨシノ。

 

桜マップ。AI は撮影場所。地図のベースは「アトラスSV7」。

 

(ブログ『ヌードルランチ、ときどき花と犬』から転載しました。)

 

 

 

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川内近辺のサクラ花 ③

2017年03月25日 | 川内・広瀬川あれこれ

(以下は、2014年のブログ記事からの転載です。)

 広瀬通りから仲の瀬橋を渡って、仙台二高、宮城県美術館と坂を上ると、東北大学川内キャンパスを経て、青葉山丘陵の北端の亀岡地区に出る。
 このあたりは、戦前には陸軍第二師団が置かれ、太平洋戦争敗戦後はアメリカ進駐軍の基地となり、次いで東北大学のキャンパスとなったが、さらに後には、道の北側に公務員宿舎が建てられた。
 
 今回は、宮城県美術館から亀岡神社近辺のサクラです。

 

A (2014/4/24 6:17) 宮城県美術館の隣のテニス場と公務員住宅の間の塀沿いに咲いていたサクラ。花弁に特徴があって、「ウスズミ(薄墨)」という品種にそっくりです。

 

B (2014/4/24 6:19) 公務員住宅の裏手の駐車場脇のサクラ。葉もすでに出ているものの、ヤマザクラにしては濃い桜色です。小さな木ですが、とての華やかな感じがして、園芸種の一つではないかと思います。

 

C (2014/4/24 6:22) 公務員住宅の敷地内の広瀬川沿いに生えている大きなサクラ。ともにヤマザクラと思えるのですが、花色と葉色の組合せに微妙な差があって、違った種類のような印象を受けます。

 

D (2014/4/24 6:24) 公務員住宅の建物の間のソメイヨシノ。

 

E (2014/4/24 6:24) 公務員住宅内の広場脇のベニシダレ。上のソメイヨシノとともに、サクラの木の大きさが公務員住宅ができた年月を示しているようです。

 

F (2014/4/24 6:35) 亀岡の建て替えたばかりの公務員住宅前のサクラの若木。盛りを過ぎていましたが、とても色が濃くて、あまり見かけない園芸種のようです。

 

G (2014/4/24 6:44) 亀岡神社参道登り口のシダレザクラ。樹齢330年を超え、仙台市の「名木古木88選」の一本です。残念ながら花の盛りは過ぎていました。亀岡神社はここから石段をずっと登った山頂にあります。

 

H (2014/4/24 6:45) 参道を挟んだ向かい側のベニシダレ。

 

I (2014/4/24 6:46) ベニシダレより少し奥に生えているシダレザクラ。いまを盛りと咲いていますが、「名木古木88選」の一本と同じ種類のようです。

 

J (2014/4/26 6:29) 東北大学川内キャンパスから山頂の理薬キャンパス、工学部キャンパスへ上る道脇のサクラ。東北大学図書館の北側です。全体が緑白色に冴える色合いは、オオシマザクラの血を引く種類を思わせます。

 

K (2014/5/5 6:54) 川内から牛越橋へ向かう途中にある「川内亀岡公園」のヤエザクラ。小さな公園ですが、5月5日に、4,5本のヤエザクラが咲き誇っているのはとても目を引きます。花弁の中に葉化した雄蘂らしきものが見えるので「イチヨウ(一葉)」という品種ではないかと思われます。

 

桜マップ。AK は撮影場所。地図のベースは「アトラスSV7」。

 

(ブログ『ヌードルランチ、ときどき花と犬』から転載しました。)

 

 

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川内近辺のサクラ花 ②

2017年03月23日 | 川内・広瀬川あれこれ

(以下は、2014年のブログ記事からの転載です。)

 サクラの花を見て歩こうと思って気づいたのは、たくさんの種類のサクラの花があるといつも思っていたのに、それを区別できるほどには種類を知らないということでした。
 そこで、ずいぶん昔の「週刊 朝日百科『世界の植物』」を納戸から引っ張り出してきました。週刊で一冊30ページほどの本ですが、全部で120冊もあって、その53巻が「サクラ」に充てられています。植物図鑑と言うよりは読み物が多い本ですが、いまはこの1冊だけが頼りです。

 今回は、澱橋を渡って角五郎丁近辺を歩いたときに見たサクラたちです。


A (2014/4/16 6:30) 澱橋の北詰、三角公園の一本(たぶん、ソメイヨシノ)。まだ若い木だが、姿がいい。

 

B (2014/4/16 6:30) ソメイヨシノの脇のベニシダレ。この木もまだ若い。

 

C (2014/4/16 6:30) 上の二本の反対側に植えられているシダレザクラ。この三角公園そのものが整備されてからさほど年月を経ていないのでどの木も若いのですが、将来、大木になるとこの小さな公園にどうおさまるのか少し心配です。

 

D (2014/4/16 6:37) 尚絅学院の門前の民家のエドヒガンとシダレザクラの古木。どちらも大木なので、花の拡大写真はせいぜい右の写真(シダレザクラ)の程度です。

 

E (2014/4/16 6:41) 空き地(民家跡)に残されているベニシダレ。

 

F (2014/4/16 6:49) 中島丁公園のシダレザクラの古木。宮城第一高等学校(旧宮城第一女子高等学校)の門を過ぎて右折、坂道を少し上ると中島丁公園があります。「天賞酒造」という造り酒屋の庭園を仙台市が買い上げて公園としたそうです。

 

G (2014/4/16 6:50) 中島丁公園のベニシダレ。ベニシダレとしては珍しく大きな木です。

 

H (2014/4/16 6:52) これも中島丁公園のシダレザクラ。古木の風情がよく出ています。

 

I (2014/4/16 7:02) マンションと社宅の奥の斜面のシダレザクラの大木。このあたりは、広瀬川の河岸段丘の崖が走っています。エドヒガンやシダレザクラの古木は、この崖の上の古くからのお屋敷に植えられていたことがうかがえます。

 

桜マップ。AI は撮影場所。地図のベースは「アトラスSV7」。

 

(ブログ『ヌードルランチ、ときどき花と犬』から転載しました。)

 

 

 

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川内近辺のサクラ花 ①

2017年03月21日 | 川内・広瀬川あれこれ

(以下は、2014年のブログ記事からの転載です。)

 仙台のサクラの季節は終りました。イベントとしての花見はしませんでしたが、わが家のイオとの早朝散歩で近くのサクラをいつものように見て歩きました。そのとき、これまではサクラを見るときはどちらかと言えば風景として眺めていて、一目千本桜のようなスペクタクルを喜んでばかりいたように思いました。
 それで、少しはサクラの花一つ一つを見てみようと思って、毎朝カメラを持っての散歩となりました、残念ながら、思いついた頃には盛りを過ぎようとしていましたが、それでも4月半ばから末まで楽しめました。

 まずは、広瀬川沿いの澱橋と仲の瀬橋の間の地区のサクラです。

 


A (2014/4/14 6:07) 仲の瀬橋の上流、左岸の堤防に1本だけ生えているシダレザクラ。

 


B (2014/4/14 6:15) 仲の瀬橋の西詰めのまだ若いシダレザクラ。


C (2014/4/15 5:58) 仙台第二高等学校の東面のソメイヨシノ。

 

D (2014/4/16 6:12) 右岸堤防のどん詰まりのソメイヨシノ。

 

E (2014/4/16 6:12) 広瀬川河川敷公園の端に1本立っているサクラの木。花の付き方はソメイヨシノらしくない。

 

F (2014/4/16 6:20) 仙台第二高等学校のグランド脇の古木になってしまったソメイヨシノ。古木の間に若いサクラが植えられています。

 

G (2014/4/16 6:20) グランド脇のソメイヨシノの古木の間に植えられた濃い桜色のサクラ。

 

H (2014/4/16 6:25) 澱橋南詰めにある早坂病院前のソメイヨシノ。

 

I (2014/4/20 6:32) 宮城県知事公館門脇のサクラ(たぶんエドヒガン)。

 

J (2014/4/20 6:35) 知事公館から「新坂(にいざか)」を広瀬川の方に降って来ると民家のエドヒガンとシダレザクラの大木があります。遠目にはとても美しいのですが、個人宅なので遠くから見るばかりです。

 

K (2014/4/20 6:40) 広瀬川の河川敷の若木(花の付き方からソメイヨシノらしい)。広瀬川の中州や寄り州の撤去工事に伴って植えられたものらしい。

 

L (2014/4/29 6:23) 広瀬川の河川敷公園、澱橋の南端の下の八重桜。色の濃さの違う2種類が植えられています。品種名は不明ですが、上は「カンザン(関山)」、下は「ショウゲツ(松月)」という品種によく似ています。

 

桜マップ。AL は撮影場所。地図のベースは「アトラスSV7」。

 

(ブログ『ヌードルランチ、ときどき花と犬』から転載しました。)

 

 

 

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資源回収のお知らせ(3/9)

2017年03月03日 | お知らせ・案内

大工町、川前丁の皆様ヘ
(大工町子供会からのお知らせです)

資源回収のお知らせ

収集日 3月9日(木)午前9時まで
収集物:ダンボール・古紙・布類
集積場所:仲の瀬橋ガード下

※集積場所は仲の瀬橋ガード下のーヶ所だけです。
※集積場所に収集物の区分ごとの場所を指定し、表示します。
※集積場所までは、各人が直接お持ちください。
※防犯上から必ず、当日の朝、指定時間まで出してください。
※バラバラにならないように、必ずひもで縛ってください。
※ビン、缶類は仙台市の収集日(土曜日)に出してください。
※子供会員は回収に伺いません。

 

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