詩誌「アンエディテッド第12号」を読んで
照る日曇る日 第2174回
忝くも恵贈された詩誌「アンエディテッド」の最新号を拝読しました。水島英己、小林清明、フジイカズマサ、鈴木祟、郡宏暢の5名の制作委員の作品に加えて今号の特別ゲストは黒岩徳将氏が「居た」というタイトルのもと16の個性的な俳句作品を展開しています。
わが水島英己氏は詩のほかに「川がもう一つの川と出会う場所」という、かつて「樹が陣営」に掲載された谷川俊太郎論を再掲。「異様な貧しさ」という言葉をキーワードにして今読んでも刺激的な論考を繰り広げています。鈴木祟氏はいま超話題の作家&シンガーソングライターの寺尾紗穂の最新アルバム「しゅー・しゃいん」の音楽評と俳句、それに「東大ファッション論集中講義」の書評、郡宏暢氏は「詩と「芸」について」という力の籠ったエッセイと詩、フジイカズマサ氏はユニークな詩2篇をものしています。
小林清明氏の連載はいつもハイチやキューバなど帝国主義時代の南方植民地周辺の、私には完全に未知の領域の文献や書誌を取り上げて蒙を開いてくれるのですが、今号は「エリック・ウイリアムを読む」の表題のもとで「帝国主義と知識人」「資本主義と奴隷制」「コロンブスからカストロまで」など見たことも聞いたこともない著作の紹介の労をとってくれています。
春や春まことに人世花嫁御寮 蝶人


