知られざるジャズ天国ノルウェー

一年前。私はノルウェー音楽というと、「ペール・ギュント組曲」で有名なグリーグとか日本では不当な評価（８０年代一発屋アイドル・・・実際は一発屋とは程遠いのに評論家までのうのうとこう言うヤツがいるのはいかがなものか）を受けるa-ha、そしてリレハメルオリンピックテーマ曲を歌い、日本でもヒットさせたシセル。この三者しか知らなかったのですが、夏ごろにデヴィッド・ボウイのファンクラブ会員用BBSで知り合ったノルウェー人の人にいくつかノルウェー人ロック歌手を教えていただき、そのうちの一人のMagnetという人の作品にハマリ、
北欧ポップ＝スウェーデン（例えばアバ、カーディガンズ、メイヤ、エスコバ等）、あるいはアイスランド（ビョーク、シガーロス）というありきたりな図式に違和感を感じるようになりました。また以前、やっと音楽ネタ～ライブエイドにてコメントをいただいたオスロ在住のイェンテ先生（日本人の方で、本当に先生です。）にSondre Lerche （なんて読むのかわかりません）という人のCDを送って頂き、ありがたく拝聴したのですが、なかなか良かったです。ノルウェーにしてもアイスランドにしても言えるのはアメリカ・イギリス的なロックを消化し、彼ららしい音に変えているという事でしょう。イギリスものとの共通点は音が叙情的で湿り気がある、ことですが、イギリスのそれよりは透明度が高く、湿度が低い感じがします。

最近、近所の本屋に取り寄せてもらったEsquire2004年３月号は「ヨーロッパジャズ特集」だったのですが、注目のジャズシティとしてオスロが取り上げられています。もともと「北欧ジャズ」は人気があるのですが、いままではスウェーデン中心に集まっていた注目がノルウェーに移ろうとしているようなのです。そのノルウェージャズを頻繁に取り上げているのがギターデュオ・ゴンチチのお二人のラジオＮＨＫＦＭ毎週土曜午後７時２０分～９時「世界の快適音楽セレクション」です。もともと一般に良くかかるロック・ポップの類があまりかからず、ジャズ・南米/カリブ音楽・テクノ・クラシックが中心の番組なのですが、最近は若いノルウェージャズミュージシャンの曲を精力的に取り上げています。この分野にまだまだ疎い私には大変ありがたいことです。１２月４日の放送でかかったSubtonicは非常に良かったです。女性ボーカルの声がスウェーデンのジャズ/テクノグループ・Koopに参加している日系スウェーデン人ユキミ・ナガノにも似た感じで、ちょっとブラック系のハスキーな声という感じ。Subtonicで検索したら、公式HPと日本の方が運営しているノルウェージャズ中心の音楽サイトが見つかりました。いや～、後者はすごいです。全部見るには何ヶ月かかるか分からないほどの情報量。初心者にはありがたいです。