ビールを飲むぞ

酒の感想ばかり

軍艦忍法帖

2007-08-17 01:25:02 | 読書

飛騨忍法帖 飛騨忍法帖
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2003-04-26

昔読んだものの再読です。

角川文庫版で持っていましたが、タイトルは「軍艦忍法帖」になっています。

最初読んだとき、山田風太郎に特徴的ですが忍者に関しては、かっこいい忍者というのはあまりいなくて、どちらかというととことん悪者か、ちょっと変な弱点があるダサい忍者が多いように思います。

こちらも同様、異常に訛っていて正義感は強いが粗野で単純な性格。正義感が強いと言っても好きな人に対しては従順ですが、それ以外の敵はおろか、邪魔するものは皆虫けらのように殺してしまう残忍さがあり、どうも入り込めない内容だった気がします。忍法も口から霧吹きのように水を撒いたり、鬢の毛をむしってとばしたりなど、手法自体もあまりかっこのいいものではありません。

今回読み返してもやはり主人公に共感はしませんでしたが、この話は幕末の話で、勝海舟や新選組なども登場します。そちらの方が(特に勝海舟)がかっこよく、また、新選組の話にちょっと興味を持たせてもらったと言う点で貢献してくれたと言えるでしょう。

0_34

軍艦忍法帖とあります。角川文庫版もこの頃から裏表紙からイラストが消え、白紙になってしまいました。