◆◇◆『〈勝負脳〉の鍛え方』林成之(はやし・なりゆき)著(講談社現代新書)より◆◇◆
スポーツにビジネスに勉強に、勝てない脳を劇的に変える!
はじめは、注目すべき内容のまとめです。
次にアビットからの補足となります。
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④勝負の最中にリラックスするな
九回裏、二死満塁、得点差は一点。
こんな大ピンチを背負ってマウンドに立っているピッチャーに「リラックスして投げろ」と指示を飛ばす監督は、脳科学の見地からは監督失格といわざるをえません。
試合がハードであればあるほど、脳と手足をうまく運動させて、持てる力を出し切った最高のプレーを繰り出さなくてはなりません。
そのためには、脳や手足が必要とする酸素とエネルギーを運ぶ血液の流れ、ヘモグロビンの機能、それを支える自律神経の働きが大切になります。
これらをサポートするのが心臓や呼吸器などの主要臓器ですが、じつはこうした臓器は、気持ちが高まった状態のときに活発に働いてくれるのです。
その理由は、心臓や呼吸器の機能は交感神経によって高められること、運動のエネルギー源となるブドウ糖も交感神経の刺激によって放出されるエピネフリン(アドレナリン)が肝臓のグリコーゲンを分解して作られること、そして、こうした交感神経の刺激は、「絶対負けない」とか「すばらしい戦いをしよう」といった心の高まりによって促されることにあります。
また、心の高まりがあって初めて、試合に勝つためにはいま何がもっとも大切かを見抜く脳の機能も作られます。
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リラックスすると、どうなるでしょうか?
戦うためのエネルギーが作られなくなる。
脳や手足に酸素が少ししか運ばれなくなる。
結局、勝負には勝てないということです★
たとえば、格闘技を考えるとわかりやすいと思います。
気持ちが高ぶり、アドレナリンが出ているときは・・・。
あまり痛みを感じません。
そして、心の高まりがあるほど・・・。
「相手を倒してやる」という気迫がでると思います。
逆に、リラックスしているとどうなるでしょうか?
気を抜いているときに、1発よいパンチをもらうと・・・。
それだけでKOされてしまうかもしれません★
心が高まっていなければ・・・。
相手を倒すための闘争心もわかないかもしれませんね。
ただ、私が考える問題もあります。
● 身体が動かなくなるほど緊張すること
● 力が入りすぎて、身体がうまく動かないこと
・・・その手前の緊張ならよいのだと思います。
さて、勉強ではどうでしょうか?
数学などで解けない問題が何問かあると焦ってしまい・・・。
他の、できるはずの問題まで間違える。
もしくは、他のできる問題をじっくり解くことを忘れてしまう。
そんなことがあるかもしれません。
勉強の場合、軽い緊張ならよいと思います。
集中力や注意力も増すからです。
ただ私は、「よい点を取らなきゃいけない」と思うと・・・。
あまり、よい結果が出ないような気がしています。
特にマジメな子どもほど、そんな感じもします。
だから私は、本来できる子どもに対して・・・。
北辰テスト本番前には、次のように言うことが多いですね。
「落ち着いて、解ける問題を確実に解いてきて。どうしても難しい問題もあるはずだけど、それにこだわらないで」
100点満点を取らなくても、偏差値は【SS 70】以上になりますから☆
「もし人間が持てる能力のすべてを発揮したとしたら、人間は自分自身に対して文字どおりびっくり仰天してしまうだろう」
(トーマス・アルバ・エジソン Thomas Alva Edison アメリカ合衆国の発明家、起業家)
・・・次回ラスト。
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