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『アイ、トーニャ I,Tonya』

2018-05-06 | 本全般・映画・音楽等
 ホッケー靴でのフリースタイルアイススケーティングを始めておよそ1年。
一方で本作はフィギュアスケート界での実話です。


 『アイ、トーニャ I,Tonya』
2017年、アメリカ


 これはスケート界だけでなくどこででも起こりうる物語。
相手が誰であっても、またどんな動物であっても、手を上げちゃいけませんね。
本作を不完全家庭の問題として見ますか、それともスケート界の一大事件
『ナンシー・ケリガン襲撃事件』の真実として見ますか?


 母からは愛ではなく虐待を与えられた寂しい幼少期と、DV夫につきまとわれる成人期。
安心できるはずの家庭内は常に暴力で満ちていてただの同居に過ぎず、そんな環境下で
スケートだけが生きがいだったトーニャは被害者でもあると思いますね。
ただスケートしていたかっただけなのに、虐待母やDV元夫やマスコミなど周りにつけこまれ
利用され、ついにはスケート界を追われたのだから。



 私生活ではボロボロだったけれど、リンクでは審判団にどんなに嫌われようと、媚びずに
自分を通したトーニャ。好きです。
クラシック音楽が主流のあの時代に ZZ Top (映画ではヴォーカル入りだったけど、
当時はまだ規則違反だよね、減点シーンはなかったから映画だけの演出?)を使うとか、
異端児だったのだろうけどそこが彼女らしい。


 そのトーニャ役のマーゴット・ロビーの素晴らしさ。
フィギュアスケーターとしての訓練も相当積んだのだろうし、その上であそこまで再現した
ことには賞賛です。同時にその再現度の高さは映像班の手腕にもよるのですね、こちらも
素晴らしく、本当にトリプルアクセルを跳んでいるようです。



 それにしてもこの事件に関して自宅に押しかけるマスコミも多い中、あの状況下でよく
オリンピックや各大会に出続けることができたものです。
その強いメンタルは尊敬に値します。

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