勝手に映画評

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ザ・ウォーカー / The Book of Eli

2010年06月20日 | 洋画(アメリカ系)
“何らか”の原因に依って文明が崩壊してしまっている社会が舞台。

とは言うものの、“何らか”が示すものは、核戦争である事を映像的に表現しています。“何らか”と記したのは、明示的に台詞として語られていなかったから。冒頭のシーンから、核の灰の降るシーンですからねぇ。って言うか、デンゼル・ワシントン演じるイーライが、防護服を持っているのは、不思議でした。物凄く腕が立つので、元々兵士か何かと勝手に想像していたら、何と、Kマートの店員だったりしていました。

原題は“The Book of Eli”。見終わって考えてみると、欧米人的には原題が、本当にピッタリですね。でも、日本人の間隔では、恐らく理解できず・・・。なので“ザ・ウォーカー”と言う、微妙にポイントをずらしたタイトルに成っているのだと思います。

さて、そのポイントとなっている【本】ですが、何の本であるかは、敢えてここでは記しません。欧米人にとっては大切な本ですが、日本人の多くは共感できないと言うことだけ記しておきます。

核戦争後の世界を描いた作品は数多いですが、何故今、核戦争後の世界を描いたんでしょう? そして、何故、あの本なんでしょうね? ちょっと気になったのは「本が戦争の原因ともなった」と言うイーライの言葉。それは今の、イラクやアフガニスタンの事(アメリカが本の方の立場であって、イラクやアフガニスタンがそれに対抗する側ということ)を暗示しているんですかね?

あ、そうそう。物語の最後に、イーライが、物凄く嗅覚や聴覚に優れている理由(と言っていいと思う)が明らかになります。その後の件では、ある意味イーライ自身が本になっています。って言うか、セリフ的にもそう言っているし。

何れにしても、日本人の間隔では結構不思議な内容です。日本では、万人受けする作品では無いですね。

タイトル ザ・ウォーカー / 原題 The Book of Eli
日本公開年 2010年
製作年/製作国 2010年/アメリカ
監督 アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ
出演 デンゼル・ワシントン(イーライ)、ゲイリー・オールドマン(カーネギー)、ミラ・クニス(ソラーラ)、ジェニファー・ビールス(クローディア)、トム・ウェイツ(エンジニア)

[2010/06/20]鑑賞・投稿


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