勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
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エンド・オブ・ホワイトハウス / Olympus Has Fallen

2013年06月09日 | 洋画(アメリカ系)
ホワイトハウスが陥落するとはね・・・。なんとも衝撃的な物語ですが、かの某国の事を考えると、強ち荒唐無稽とも言えないかもしれません。

冒頭出てくるガンシップはAC-130。USAFのロゴ入りで有ることは、映像で映し出されていますが、これって、内通者が居てハイジャックあるいは盗み出されたという事なんでしょうね。元シークレットサービスを裏切り者に仕立てあげてしまうほどなので、それは簡単なのかな。また、元シークレットサービスが仲間内にいれば、ホワイトハウスの構造も熟知しているでしょうから、簡単に制圧できるという設定なのでしょう。

ただ、所々突っ込みどころが。バニングですが、18ヶ月前の出来事で大統領警護隊から退いているはずなのに、何故に未だにホワイトハウスのシステムにログインできる情報が残っているのはおもいっきりセキュリティホールですし、隠し扉のパスワードが18ヶ月も変わっていないのも問題。それと、昔はシークレットサービスは財務省の管轄下だったけど、9.11以降、国土安全保障省に移管されています。それなのに、未だに財務省の管轄下の様に描かれているのは?あと、外国要人の警護隊とはいえ、ホワイトハウス内に火器を持ち込ませる事は無いのでは?まぁ、そんな事を言っていたら、話しにならないのでスルーですけどね。

そう言えば、以前アメリカが危機に陥る話を描いた映画『エアフォース・ワン』が作られたのは、民主党のクリントン政権でした。そして今回は、やっぱり民主党のオバマ政権。民主党政権の時に、この手の作品が作られるというのは、偶然なんですかね?

それと、この夏には、同様のテーマを描いた『ホワイトハウス・ダウン』も公開されます。それって、地球への彗星衝突を描いた『ディープ・インパクト』『アルマゲドン』が、たまたま同じ頃に作られたのと、何か似ています。

ところで、ホワイトハウスが危機に陥った際、救援部隊が駆けつけるのに必要とされる時間が15分と見積もられており、この作品では、13分でホワイトハウスを陥落させています。ですが、この映画で世界中に救援時間が明かされてしまったわけですから、アメリカも救援に必要な時間を短くするとか、あるいは、防御体制を見なおすとかしているんでしょうね。

ホワイトハウスは、ホンモノを使うわけには行かないので、ルイジアナ州シュリーブポートにレプリカを組み立てたそう。CGで描くのとは違い、レプリカとはいえ、ホンモノの建物のリアル感は圧倒的です。

ドンドン、パチパチの脳味噌筋肉系の内容ではありますが、意外に事実のリサーチがきっちりされていて、「実際にあったらどうしよう」と空恐ろしくなる作品です。

タイトル エンド・オブ・ホワイトハウス / 原題 Olympus Has Fallen
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/アメリカ
監督 アントワン・フークア
出演 ジェラルド・バトラー(マイク・バニング)、モーガン・フリーマン(アラン・トランブル/下院議長)、アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー/大統領)、アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブズ/シークレットサービス長官)、メリッサ・レオ(ルース・マクミラン/国防長官)、ディラン・マクダーモット(フォーブス)、リック・ユーン(カン)、アシュレイ・ジャッド(マーガレット・アッシャー/大統領夫人)、ロバート・フォースター(ロバート・クレッグ/陸軍参謀総長)、ラダ・ミッチェル(リア・バニング/マイクの妻)、フィンリー・ジェイコブセン(コナー・アッシャー/大統領の息子)

[2013/06/09]鑑賞・投稿