世界一小さな戦争博物館

第二次世界大戦中の1/144スケール航空機を中心にしたミリタリー食玩を展示しています

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝

2008-01-15 20:54:44 | 食玩日記
 真珠湾攻撃時の総隊長でありながら、戦後派キリスト教に回心した、淵田美津雄氏の自叙伝が最近発見され、昨年の真珠湾攻撃の日12月8日に発刊されました。
 淵田氏は真珠湾攻撃時やミッドウェイ海戦時の最前線にいながら、参謀としてレイテ沖海戦などの作戦に関わり、また、原爆投下時の前日まで広島にいたり、戦艦ミズーリ艦上の日本降伏調印式に立ち会うという。まさにあの戦争の証人といえる方です。
 その淵田氏が書いた文は、歴史的に重大な局面に関わらず、いきいきとして、平易で読みやすい。まさに真珠湾攻撃のあの日のホノルル上空を思い描いて読めました。
 その人が戦後はキリスト教に回心?かつての敵国アメリカで、布教活動に専念したといいます。広島で、たった1日の差で、被爆を逃れたこともその一因かもしれません。しかし、回心後書かれたこの自伝は戦争への自虐的な反省はなく、とても興味深く読めます。

昭和陸海軍の失敗―彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか

2008-01-06 18:39:40 | 食玩日記
去年の6、8月に月刊文芸春秋に特集された記事を新書にした新刊です。
半藤一利や保阪正康らの対談ですが、読みやすく、現在の日本社会にも通づる組織論として読めます。
特に興味深かったのが、日本海軍が培った科学技術や生産技術が戦後日本の発展に貢献したということ。
ソニー創業者の二人、盛田昭夫は技術将校、井深大はレーダー開発に関わり、海軍時代に出会っている。
「特攻の父」といわれた海軍の大西瀧冶郎が松下電器の松下幸之助に飛行機を作らせている。海軍の厳しい技術への要求により、技術力を培われたというものです。