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障害者が働くお店での出来事

2014年09月21日 23時33分33秒 | 障害者雇用


最近、あるお店でめがねを購入したら
接客をしてくれた店員さんが、障害をもった人でした。
そんな彼の接客について、彼を雇う企業にメールを送った話です。
以下は送信メール全文です。





お世話になります、先日御社で購入したものです。

購入後に「激励が褒美、些細なことでも声を寄せてほしい」そのようなメモが入っていましたので、
メールをさせていただきました。

最初にお断りをさせていただきますが、
これは業務の改善のお願いでも、クレームでも勿論ありません。
所感といった感じで、お読みいただければと思います。

御社の〇〇店にお邪魔して、先日夫婦でメガネを購入しました。

担当をしていただいたのは3人です。
お名前は失念しましたが、
・視力検査の案内と商品の受け渡ししていただいた方
・視力を測っていただいた方
・レンズの説明と支払対応

その中のおひとりに店長がみえて、
大変お忙しい中でも、丁寧に説明をしていただきました。

視力検査の担当の方も、
時間をコンパクトに、説明は丁寧にしていただきました。

僕がひっかかったのは、視力検査の案内と商品の受け渡しの担当の方でした。

彼は足を引きずりながら、私たち夫婦の元へやってきてくれました。
そして、「商品をお探しですか、まずは視力からお測りいたしましょうか」
と丁寧に声をかけてくれました。

私はローカルメディアの番組制作の仕事をしております。
三重県は障害者雇用率がワースト1であることから、
私は障害者雇用を三重県の社会課題として自分なりに学んでおります。
彼のような身体障害者を雇っている御社を素晴らしいなと思いました。

私たち夫婦はコンタクトレンズをしています。
めがめもあいにく持ち合わせておりませんでした。
その旨を伝えると、

「では、コンタクトレンズを外していただき、5分お待ちください」

と言われたので、ストップウォッチ?の入った箱にコンタクトを入れて、
待っておりましたが、10分経っても声をかけていただけません。
休日ということもあって、きっとお忙しかったのかなと思いながら、待っていました。

その後、声をかけていただいたのは店長で、
丁寧にレンズ等の説明をしていただきました。

本日中に仕上がるので、指定させていただく時間以降に来てほしいと言われました。
そこで私たちはいったんお店を出て買い物を済ませ、
指定していただいた時間より30分早く御社に着きました。
そこで、私たちに気付いてくださったのは、先ほどの足を引きずっていた男性でした。
その時に気付きましたが、彼の名札には新入社員だったか研修中だったかが書いてありました。

めがねの引換券のようなものをその方にお渡しし、眼鏡ができているかどうか確認するので、
めがねケースを選ぶように促されました。
僕たち夫婦はケースを選びました。

僕はケースを、嫁はめがね立てを選びました。

そうして椅子に座ると、彼は商品を用意して待っていてくれました。
しかし、ここでお話しをしている際に「ん?」と思うことが数か所ありました。


・「レンズはプラスチックなので丁寧に扱ってくださいね」と言った後に、
 めがねをケースに入れて赤い御社のビニール袋に入れる際に机にゴツッと音を立てて落として入れてしまいました。

・めがねケースに入れるめがねふき?がめがねケースにうまく入れることができずに、
 くしゃくしゃっと入れて、めがねケースからはみ出していました。

・嫁はめがね立てを選んだので、どうやって持って帰ろうかと思っていたんですが、
 結局、何も提案してもらえず、困っている様子だったので仕方なく手で持って帰りました


誤解を恐れずに言うと、彼の障害はもしかしたら身体だけでなく
精神または知的な部分にもあるのかもしれないと、その時に感じました。

僕はその時に本当に悩みました。
というのは、この対応について怒りがあったわけではなく、
彼がこれからも長く御社で働いて、やりがいをもって仕事をしてもらう上で、
なんて声をかけていいか、分からなかったのです。

店長を呼ぼうものなら、彼は叱られてしまうかもしれない。
彼自身に僕が話を諭したり、理解してもらうことができるかどうかも分からない。

しかし、このままほおっておいたら、理解のないお客さんを接客したときに、
暴言をはかれ、彼はひどく落ち込んでしまうかもしれない。

障害者の離職率が低いことの課題には、
就職に理解のある企業が少ないこともさることながら、
就職した障害者がその仕事にやりがいを持てずに辞めていく機会や、
社員とうまくなじめずに辞めてしまうことが多いと聞いています。

またその多くは製造業で、
御社のような広く一般とコミュニケーションができる仕事場というのは、
会社の、社員の理解のたまものであると感じました。

帰ってから、嫁と夫婦で話したり、
たまたま懇意にしている障害者福祉に精通した方にも話をしても、
なかなかうまい答えが見つからなく、今に至り、このメールを書いております。

御社の社員はHPによると193人。
法定障害者雇用率2.0%からいえば、約4人を雇うことが奨励されているはずです。

実際が何人雇われているかどうか、私は知り得ませんが、
彼のような(少なくとも身体に)障害をもった方を雇用する会社を
僕は心から応援したく思っています。

今回のことで、決して叱らないであげてください。
なんとか彼を指導してあげてください。
お客さんに「ありがとう」と言われる喜びを感じさせてあげてください。

よろしくお願いします。

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