たんなるエスノグラファーの日記
エスノグラフィーをつうじて、ふたたび、人間探究の森へと分け入るために
 



知らない間にというか、気づいたら、いつの間にか買いためていたという類のCDがある。エドワード・エルガーのエニグマ変奏曲である。バーンスタインのBBCのもの(バーンスタイン指揮BBC交響楽団『エルガー エニグマ変奏曲他』ポリグラム、1998年、写真)や、同じくBBCのアンドリュー・デイヴィスのものなど、今日、発見できただけで5枚あった。これだけを狙って買うのではなくて、あったら買うというのは、やはり、わたしが、この曲を、ことのほか気に入っているからにちがいない。改めて気づかされた。「謎(エニグマ)」は、エルガーの知人、友人、思い人などのスケッチに基づいて作曲したとされる、14の変奏からなる。曲想がどうあれ、14の変奏は、ときには、雄大であったり、温かみのあるものであったり、力に溢れたものであったりするそれぞれの情景の広がりとともに、わたしの心の襞にしみわたってくる。音の連なりが、どのようにして様々なそうした情動を引き起こすのかは、依然、大きな謎である。

ダニエル・バレンボイムのシカゴ交響楽団の97年のカーネギーホールでの演奏から、第9変奏の「ニムロッド」
http://www.youtube.com/watch?v=sUgoBb8m1eE



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