マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ

2011-12-15 16:24:51 | 映画ー劇場鑑賞

RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへー

2011年 日本

監督=蔵方政俊 キャスト=浦友和(滝島徹)余貴美子(滝島佐和子)小池栄子(片山麻衣)中尾明慶(小田友彦)吉行和子(井上信子)塚本高史(片山光太)岩松了(島村洋二)徳井優(河野啓司)中川家礼二(楠木雅也)仁科亜季子(深山朋香)清水ミチコ(沢田良子)立川志の輔(出前のオヤジ)米倉斉加年(吉原満)西村雅彦(冴木俊也)

 

【解説】

富山県の富山地方鉄道を舞台に、1か月後に定年を迎える運転士と、夫の人生を支えながらも自分の今後の人生について思い悩む妻の姿を描くヒューマンストーリー。シリーズ第1弾『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の助監督を務めた蔵方政俊が監督デビュー。主人公の運転士を三浦友和、妻を余貴美子が演じる。富山県ののどかな風景をバックに展開する温かみあふれるストーリーに、胸が熱くなる。

 

【あらすじ】

42年勤めた富山地方鉄道を1か月後に定年退職する滝島徹(三浦友和)。運転士の父親が倒れたことからやむなく同じ職業に就いた徹だったが、現在は誇りを持って自身の仕事に務めていた。一方、彼を支えてきた妻・佐和子(余貴美子)は、がん検診で再検査となったことをきっかけに、自分の人生を見つめ直し始める。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

富山県は行ったことがありません。

神々しくそびえ立つ壁のような立山連峰と近くに見える緑の山々、重層的な山を背景に走る電車。

ステキな景色だなあ。

ようし、いつか行くぞ!!

 

さて、内容ですが。

すごく評判いいんですよね。

 

でも、私はあんまりだなあ。

 

というのも、自分から喧嘩を売っておきながら、絶対謝らない夫に、最近他に悩むこともなくなってきたせいか、妙にむかついていた私です。

こういう映画を見たら溜飲が下がると、期待していました。

 

ところが、結果的には夫を見直すことになっちゃいました。

おのろけみたいですみません。

 

長年勤めた運転士という仕事も、あと1ヶ月て定年というところまできた滝島徹(三浦友和)。

同僚が、もう少し続けたらと言ってくれるが、妻・佐和子(余貴美子)とのゆっくりした老後を楽しみにしていた。

 

ところが、佐和子は結婚するまで働いていた看護婦の仕事に戻りたいと言い出したのです。

 

「なんで、いまさらそんな大変な仕事に?」と納得が行かない徹を残して、佐和子は家出、さらには離婚届まで持ち出しました。

 

娘(小池栄子)からも「お父さんは変わらない」とか、責められるけど、いい夫でありいいお父さんだと思うなあ。

 

職場でも、信頼の厚い無事故無違反の運転士。

若い運転士にも尊敬されます。

彼のどこが、こういう結果を招いたのか、ちょっとわからない。

 

☆ネタバレ

徹の運転する電車が、落雷のために停電で立ち往生してしまった。

その電車には佐和子のケアしている患者さん(吉行和子)が乗っていて、具合が悪くなる。

佐和子がかけつけ、崖を上って電車にたどり着くのを徹が手助けし、ようやく佐和子の仕事の大切さ、彼女の本気さに気が付く。

 

という内容です。

 

つまり、徹は世間的にはいい夫いい父であったが、妻の希望には気が付かなかったということでした。

 

それは、やはり、鈍感というしかないし、この夫がいかに妻の言動に興味がなかったかということだと思いました。

 

まるで、母の世代の夫婦を見ているような気がしました。

周りを見渡したら、私よりずっと上の世代の方々ばかり。

そして、お茶の間状態でおしゃべりされているご夫婦が近くにおられて、ちょっと困りました。

 

ラストは泣いてしまいましたけど、やはり、うちの夫の方が私のことをわかっていてくれるわ、と怒りが消えていい気持ちになりました。

 

これも、映画の効用でしょうか?


メアリー&マックス

2011-12-15 15:35:24 | 映画ーDVD

ーメアリー&マックスーMARY AND MAX

2008年 オーストラリア

アダム・エリオット監督 トニ・コレット(メアリー・デイジー・ディンクル)フィリップ・シーモア・ホフマン(マックス・ジェリー・ホロウィッツ)エリック・バナ(ダミアン)ベサニー・ウィットモア(幼いメアリー)

 

【解説】

オーストラリアに暮らす少女とニューヨークに住む孤独な中年男性が、文通を通して20年以上にわたりきずなをはぐくんでいく様子を描いたクレイアニメーション。第76回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞し、本作で長編デビューを果たすアダム・エリオット監督が、1日に4秒しか撮影できないコマ撮りの手法で独自の映像世界を撮り上げた。声優陣には『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレット、『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマンら豪華キャストがそろう。

 

【あらすじ】

メルボルンに暮らす8歳の少女メアリーは、ある日アメリカに住む誰かに手紙を送ろうと思い立ち、電話帳から選び出した人物に手紙を書き始める。そしてニューヨーク、人付き合いが苦手で一人孤独な日々を送っていた中年男マックスのもとに、オーストラリアから一通の手紙が届く。それを機に、メアリーとマックスの2つの大陸をまたいだ20年以上にわたる交流がスタートする。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

心癒すクレイアニメ、と思ってみたら、えらいことになります。

実際、見始めてしばらくして吐き気がしました。

単なる体調の悪さだったのかもしれませんが。

 

それで、一晩空けて見直しました。

最初はそんな感じなのに、見事なラストで、よい作品だと思いました。

くれぐれも子供向きではありません。

寂しい大人の物語。

 

まず、メアリー(トニ・コレット)。

オーストラリアに住む8歳の少女。

決してかわいい女の子とは言えず、眼鏡、おでこに痣もあり、クラスメートからはいじめられている。

孤独。

 

父は勤勉だが、仕事と鳥の剥製造りに夢中でメアリーをかまってくれない。

母はシェリー酒中毒で万引き癖。

メアリーのことも偶然に生まれたといい、愛情が薄い。

それでも、メアリーはけなげに現実に立ち向かっています。

 

あるとき、電話帳で偶然みつけた住所に手紙を送る。

ニューヨークに住むマックス(フィリップ・シーモア・ホフマン)。

 

マックスは一人暮らしの44歳。

アスペルガー症候群で過食症と精神不安に苦しんでいる。

宝くじを買うことを唯一の楽しみにしている。

 

突然舞い込んだメアリーの手紙。

不安におののきながらも、誠実に答えて返事を出した。

 

こうして二人の文通が始まった。

甘いお菓子を添えてはいるが、手紙の内容はまるで甘くない。

生きるのが特別下手な二人、いつしか心の支えとなる。

 

☆ネタバレ

メアリーは大きくなって、初恋の彼と結婚します。

大学では、精神医学を学び、マックスの役に立とうと学問に打ち込み、やがて1冊の本を出版するまでになりました。

その本は、たくさんの人々に賞賛され、メアリーもマックスにプレゼントしたのですが、マックスの怒りを買ってしまいます。

 

結果的にマックスを傷つけることになってしまったメアリーは、そのことで傷つき、アルコール依存症になってしまいます。

子供も生みますが、夫は家を出てしまい、離婚。

長く苦しい毎日を過ごします。

 

長い時間がかかって、マックスはメアリーを許し、メアリーはマックスを訪ねますが…。

 

悲劇的な幕切れですが、なぜかカタルシスを感じました。

心がじわーっと暖かくなるのを感じました。

 

この作品は20年に渡るメアリーとマックスの交流を描いていますが、事実に基づいて作られた作品だそうです。

 

環境に押しつぶされてしまいそうな貧しい少女と、誰にも顧みられることのない障害を持つ中年男性。

日の当たらない人たち、それでも切実に良い人生を歩むことを希求してやまない人たちの生に光を当てた作品と言えるでしょう。

よりよい人生を歩みたい、それは、私の願いと同じです。

 

最初の数十分は不幸のオンパレード、しかも汚くて残酷なところもありますが、最後まで見て欲しいと思います。

 


クロエ

2011-12-15 10:14:46 | 映画ーDVD

ークロエーCHLOE

2009年 アメリカ/カナダ/フランス

アトム・エゴヤン監督  ジュリアン・ムーア(キャサリン・スチュアート)リーアム・ニーソン(デビッド・スチュアート)アマンダ・セイフライド(クロエ)マックス・シエリオット(マイケル・スチュアート)

 

【解説】

『秘密のかけら』など独自の愛の世界を探求する鬼才、アトム・エゴヤン監督による官能サスペンス。何不自由ない生活を送りながら、夫の浮気疑惑によって自らを破滅へと追い込んでいく女性の悲しいさがを描き切る。孤独にさいなまれる主人公を体当たりで演じるのは、『キッズ・オールライト』のジュリアン・ムーア。魔性の娼婦(しょうふ)を、『ジュリエットからの手紙』のアマンダ・セイフライドが熱演する。2人の美女が織り成す危うい関係にゾクゾクする。

 

【あらすじ】

キャサリン(ジュリアン・ムーア)は産婦人科医として成功し、大学教授の夫(リーアム・ニーソン)と息子(マックス・シエリオット)と平穏に暮らしていた。だが、ある日彼女は夫と教え子の浮気を疑い始め、何も手につかなくなる。彼女は偶然出会った美ぼうの娼婦(しょうふ)クロエ(アマンダ・セイフライド)に夫を誘惑してほしいともちかけ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

つい先日、ジュリアン・ムーア主演の「ラブアゲイン」を見たばかりなので、ちょっと混乱しました。

「ラブアゲイン」はラブラブの夫婦だったのに、ダサイ夫に嫌気を覚えて浮気してしまう妻の役で、コメディでした。

 

今回は、かっこいい夫に女性としての自信をなくして、更年期うつのようにいじいじしている妻で、サスペンスタッチでした。

こっちの役の方がジュリアンらしいかな?

 

アマンダ・セイフライドは、いままでの映画とイメージが全然違っていましたが、この作品のオーディションが先だったようです。

 

成功した産婦人科の女医。

大学教授の夫デビッド(リーアム・ニーソン)とハンサムに成長した息子マイケル(マックス・シエリオット)に囲まれて、女性の幸せのお手本のようなキャサリン(ジュリアン・ムーア)。

 

キャサリンが企画したデビッドのサプライズ誕生日、デビッドは飛行機に乗り遅れ、誕生会は台無しになった。

後日、デビッドの携帯を見て、教え子との親密なメールを見てしまう。

何も手に付かなくなったキャサリン。

 

あるホテルのトイレで娼婦のクロエ(アマンダ・セイフライド)と知り合う。

 

☆ネタバレ

キャサリンはクロエに、「夫を誘惑して欲しい」と依頼する。

そして、誘惑に応じた夫がどのような態度をするのか報告をさせる。

 

クロエは二人の情事を淡々と報告する。

苦しむキャサリン。

 

しかし、それはクロエの狂言だった。

それがキャサリンにパレて、キャサリンはようやく、自分の異常さに気が付く。

しかし、クロエのねらいは他にあった。

 

最愛の息子に近づくクロエ。

そして、本当にクロエが欲しかったのは…キャサリンの愛だった。

 

母親を知らずに育ったクロエは、最初に会ったときから、キャサリンに母の面影を探していたのだった。

 

キャサリンは美貌の衰えと忍び寄る老いの影に怯えて、とんでもない依頼をするわけですが、わからないでもありません。

更年期を迎えた女性は、何を依りどころに生きていけばいい?

夫の冷たいまなざし、でも、死ぬまで女でいたいし。

 

(デビッドはなにも責めないけど、うちの夫はがんがん言うのよ。こう見えても、辛い毎日です)

 

一方で、母親の愛情も知らずに育ち、娼婦として闇の中で生きるクロエが、キャサリンに母親を感じ、自分なりの方法で愛をつなぎ止めようとしたことは、実に哀れでした。

 

二人の哀れな女の話。

 

結局は息子を守ろうとするキャサリンの力に、クロエが負けた形だけど、遺されたクロエの髪飾りが、彼女の悲しい一生を象徴するようにキャサリンの髪を飾っているラストシーンは、とても心に残りました。

 


25周年記念公演 in ロンドンオペラ座の怪人at tha ロイヤル・アルバート・ホール

2011-12-07 12:25:53 | 映画ー劇場鑑賞

25周年記念公演 in ロンドンオペラ座の怪人at tha ロイヤル・アルバート・ホールー

PHANTOM OF THE OPERA at the ALBERT HALL

2011年 イギリス

製作=キャメロン・マッキントッシュ 作曲=アンドリュー・ロイド・ウェバー 

キャスト=ラミン・カリムルー(オペラ座の怪人)シエラ・ボーゲス(クリスティーヌ)ヘイドリー・フレイザー(ラウル・シャヌイ子爵)セルゲイ・ポルーニン(奴隷頭(ハンニバル)/羊飼い(イル・ムート))

 

【解説】

201110月、イギリス・ロンドンでの初演から25年になる人気ミュージカル「オペラ座の怪人」記念公演を映像化。19世紀のパリ・オペラ座の地下に住みつく怪人とコーラスガールとの悲恋を豪華絢爛(けんらん)に描く。映画で使われたスワロフスキー・クリスタル製のシャンデリアが舞台を飾り、華やかな舞台をよりゴージャスに演出。「ジーザス・クライスト・スーパースター」「キャッツ」などの作曲家、アンドリュー・ロイド・ウェバーが手掛ける音楽に彩られたロマンチックな恋物語を堪能したい。

 

【あらすじ】

19世紀中期のパリ、オペラ座。そこでは奇妙な事件が人々を恐れさせ、オペラ座の地下に住むオペラ座の怪人(ラミン・カリムルー)の仕業だとうわさされていた。そんな怪人は、コーラスガールのクリスティーヌ(シエラ・ボーゲス)に思いを寄せ、毎晩音楽の天使と称して彼女に歌の訓練をするようになる。しかし、クリスティーヌがラウル子爵と恋仲になり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

私はどういうわけかアンドリュー・ロイド・ウェバーの「オペラ座の怪人」が大好きなんです。

劇団「四季」版しか見たことがないのですが、何回か見ました。

友達が、「イギリスで見てきた」とか「ブロードウェーで見た」とか聞くたび、心の奥で「いいなあ」とうらやましがっていました。

 

それが、映画という形で、日本で見られるなんて!!

すごいわあ。

危うく見逃しそうになったのですが、なんとか見に行くことができました。

 

そして、期待に違わず、すごーく感動しました。

見終わってもう何日か経ったんですが、頭の中では劇中の歌声がまだ渦巻いているほどです。

チケット2000円は安過ぎますねえ。

 

この記念公演。

ロンドンにいるから見られるというものでもないでしょう?

チケットは発売してから5時間で売り切れたそうです。

そういう意味でも、貴重なものだと思いました。

 

そして、一番すごかったのは、カーテンコールです。

作曲のアンドリュー・ロイド・ウェバーが出てきて、皆様に挨拶。

少々興奮気味です。

そして、何人か紹介した後に登場したのがサラ・ブライトマン。

ウェバーの元奥さんで、初代クリスティーヌ。

いまは、離婚してしまいましたが。

 

なんと、サラは、ロイド・ウェバーの紹介で「ザ・ファントム・ジ・オペラ」を歌い出しました。

後ろには歴代の怪人が4人と、この公演の怪人のラミン・カリムルーも加わっての豪華な競演となりました。

 

もう、うっとり聞くしかないですよ。

その後ラウルたちが歌う「夜の調べ」も素晴らしい!!

 

エンドタイトルが終わっても、映画館の中の観客たち、誰も席を立とうとしないし、おしゃべりも聞こえて来ない状態でした。

みなさん、深く感動していたのでしょうね。

 

素晴らしい曲と、素晴らしいストーリー。

パリ・オペラ座の地下に住む怪人は、不幸な生い立ちを背負った人で、人々を恐怖で支配しようとしますが、美しいクリスティーヌに恋をしたために、さらに嫉妬と独占欲に荒れ狂います。

ミュージカルの登場人物にしては、とても複雑な人間です。

 

哀れな怪人。

その怪人の醜い姿を、私は自分にも映してみてしまいます。

醜さは顔ではない、心なんだとクリスティーヌに諭されて、私も涙が出てしまいました。

 

人の心の弱さと、それに勝る人の心の美しさを教えてくれる作品です。

 

本当に、好きだなあ。

当分、浸っていることにします。


忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー ~感度サイコー!!!~

2011-12-05 09:10:56 | 映画ー劇場鑑賞

 

ー忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー ~感度サイコー!!!~ー

2011年 日本

監督=木下直哉 キャスト=忌野清志郎 石田長生 内田勘太郎 木村充揮 宮藤官九郎 斉藤和義 清水ミチコ 竹中直人 Chara トータス松本 仲井戸麗市 中村獅童 間寛平 間慎太郎 ハナレグミ 藤井裕 松たか子 矢野顕子 山崎まさよし ゆず Leyona

 

【解説】

忌野清志郎を中心に集まったアーティストたちで開催された伝説のライブと、忌野を慕う面々で新たに撮影された映像で構成されるライブ・ドキュメンタリー。大阪城ホールを舞台に、忌野と共にRCサクセションで活動した仲井戸麗市のほか、斉藤和義や矢野顕子、竹中直人、間寛平など、ジャンルを超えたメンバーがライブ・エンターテインメントを繰り広げる。唯一無二の存在だった忌野の元気な姿に、胸が熱くなる。

 

【あらすじ】

2009年に亡くなったロック・ミュージシャン忌野清志郎。2001年、忌野の呼びかけに賛同したアーティストが集まり、大阪城ホールでライブ「ナニワ・サリバン・ショー」を開催。その後も、2004年、2006年とライブは行われ、さまざまなメンバーが参加した。忌野亡き今、映像作品として4度目の「ナニワ・サリバン・ショー」がお披露目される。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

出演者の豪華さを見て欲しい。

2009年に亡くなったロック・ミュージシャン忌野清志郎をリスペクトする人たちです。

面白かったですよ。

清志郎ファンは絶対見てください。

 

夫が清志郎ファンなんだけど、「ナニワ・サリバン・ショー」は存在も知らなかったなあ。

2001年、2004年、2006年と3年間もあったんですね。

 

確かに、清志郎には大阪が似合うね。

本音のミュージシャンという感じがします。

 

クライマックスの「雨上がりの夜空」では、ステージに並んだ人の顔ぶれがすごい。

 

やはり一番のシーンは、アンコールのチャボとのバラードだなあ。

泣きそうになりました。

 

それにしても、チャボ、若い!!

 

ラジオの放送でつないでいくと言うアイデアも良かったと思う。

ラジオスタジオのバックには清志郎にまつわる様々なものが置いてあって、ファンは嬉しいでしょうね。

 

これは見ないと、損するよ。


ミスター・ノーバディ

2011-12-05 09:06:56 | 映画ーDVD

ーミスター・ノーバディーMR. NOBODY

2009年 フランス/ドイツ/ベルギー/カナダ

ジャコ・ヴァン・ドルマル監督 ジャレッド・レトー(ニモ)サラ・ポーリー(エリース)ダイアン・クルーガー(アンナ)リン・ダン・ファン(ジーン)リス・エヴァンス(ニモの父親)ナターシャ・リトル(ニモの母親)トビー・レグボ(15歳のニモ)ジュノー・テンプル(15歳のアンナ)クレア・ストーン(15歳のエリース)トマ・バーン(9歳のニモ)オードリー・ジャコミニ(15歳のジーン)ローラ・ブリュマーニュ(9歳のアンナ)アラン・コーデュナー(フェルダイム医師)ダニエル・メイズ(若いジャーナリスト)マイケル・ライリー(ハリー)ハロルド・マニング(テレビの司会)エミリー・ティルソン(イヴ)ロリーヌ・スキーアン(ジョイス)アンダース・モリス(ノア)パスカル・デュケンヌ(ヘンリー)ノア・デ・コスタンツォ(5歳のニモ)キアラ・カゼッリ(クララ)

 

【解説】

『トト・ザ・ヒーロー』『八日目』で知られるベルギーのジャコ・ヴァン・ドルマル監督が、不死の世界になった近未来を舞台に人生の選択について描くユニークなファンタジー。世界で唯一残った死を迎える人間の過去をさかのぼり、その男と3人の女性とのそれぞれの運命をつづっていく。主人公を、『ロード・オブ・ウォー』のジャレッド・レトーが演じるほか、サラ・ポーリーやダイアン・クルーガーら魅力的な俳優陣が共演。美しい音楽と共に映し出される映像や、パズルのような展開を繰り広げる独特の世界観に酔いしれたい。

 

【あらすじ】

2092年、化学の進歩で不死が可能となった世界で、118歳のニモ(ジャレッド・レトー)は唯一の命に限りある人間だった。ニモは記憶をたどり昔のことを思い出す。かつて9歳の少年だったニモの人生は、母親について行くか父の元に残るかの選択によって決まったのだった。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

久しぶりに難解な映画を見ました。

 

またも怪演、ジャレット・レト。

いきなり118歳の老人ニモ・ノ-バディーとして登場です。

話を聞いているのは、これも奇怪な顔中入れ墨の医者。

118歳のニモに、過去を思い出すように迫っています。

 

まだ生まれる前のニモは、不思議な世界にいて、天使が鼻の下に印をつけてくれるのを待っていました。

生まれるべき夫婦を選んで、ニモは両親の元に(ニモの父親=リス・エヴァンス、ニモの母親=ナターシャ・リトル)生まれてきます。

両親もまた、「バタフライエフェクト」という現象によって運命的な出会いで結ばれていました。

 

ところが、ニモが9歳のとき、母親の浮気が元で両親が離婚します。

父親と残るか、母親と汽車に乗るか、選択を迫られるニモ。

身が引き裂かれる思いです。

 

人生の岐路に立ったとき、違う道を選んでいたらどんな運命が待っていたんだろう。

人は、いつも迷うでしょう。

 

この作品は、違う道を選んだニモの違う人生を何度も繰り返し見せていきます。

どの人生をたどっても、ニモの幸せは見つかりません。

 

☆ネタバレ

ニモを取り巻く3人の女性。

相思相愛のアンナ(ダイアン・クルーガー)。

ティーンエージャーのときに別れてしまって、運命のいたずらで再会できません。

 

ニモの片思いで、他の男性を愛しているエリース(サラ・ポーリー)。

エリースは愛する男性を諦めてニモと結婚し、3人の子供に恵まれますが、偽りの愛に傷つき、精神を病んでいきます。

 

エリースにふられたことで付き合って結婚したジーン(リン・ダン・ファン)。

二人の男の子に恵まれても、仕事は順調でプール付きの家に住むことができても、ニモの心は満たされません。

うつろなまま。

 

どの人生を歩んでも、ニモは悲惨な人生の結末を迎えてしまいます。

ならば…。

何もしないで、アンナとの約束の場所でただ待っているホームレスのようになったニモ。

このニモがアンナと再会して、幸せを手に入れることができたようです。

 

そして118歳で、今にも息を引き取りそうなニモですが、宇宙の拡大がそのときに逆転し、宇宙が収縮を始め、時間が遡り、そこにはニモの幸せが…。

という展開でした。

 

なんとも不思議な、難解な、実験的な映画でしたが、それなりに楽しめたのは、ジャレッド・レトの風変わりな魅力によるところが大きいなあ、と思いました。