ーヤング≒アダルトーYOUNG ADULT
ジェイソン・ライトマン監督 シャーリーズ・セロン(メイビス・ゲイリー)パットン・オズワルト(マット・フリーハウフ)パトリック・ウィルソン(バディ・スレイド)エリザベス・リーサー(ベス・スレイド)J・K・シモンズ(−)コレット・ウォルフ(サンドラ・フリーハウフ)ジル・アイケンベリー(メイビスの母)リチャード・ベキンス(メイビスの父)
【解説】
仕事も恋愛もうまくいかない30代の女性が、妻子のいる元恋人と復縁しようと大騒動を繰り広げる人間ドラマ。『JUNO/ジュノ』の監督・脚本コンビ、ジェイソン・ライトマンとディアブロ・コディが再びタッグを組み、「真の幸せとは何か」というテーマを辛らつな笑いと共に描き出す。大人に成り切れずイタい言動を繰り広げるヒロインを、オスカー女優シャーリーズ・セロンが熱演。共演には『インシディアス』のパトリック・ウィルソン、『スパイダーマン』シリーズのJ・K・シモンズら実力派が名を連ねる。
【あらすじ】
37歳でバツイチ、恋人もいない、執筆中のヤングアダルトシリーズは終了間近で新作の予定も決まっていない自称作家のゴーストライター、メイビス (シャーリーズ・セロン)は、うかない日々を過ごしていた。そんな中、高校時代の恋人バディ(パトリック・ウィルソン)の妻から子どもが生まれたという内容のメールが届く。バディとヨリを戻し青春時代の輝きを取り戻そうと考えた彼女は、故郷の町へ舞い戻るが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
ジェイソン・ライトマン監督は、インディペンデント・スピリット賞で脚本賞を受賞した初の長編監督作「サンキュー・スモーキング」によって一躍注目され、次作「JUNO/ジュノ」はアカデミー賞をはじめとした各映画賞で賞賛を受けるなどその年の賞レースにおいて話題になりました。
ジョージ・クルーニーを主演に迎えた09年の「マイレージ、マイライフ」も高評価を受け、脂ののった監督さんです。
この作品は、バツイチで大人になり切れない37歳の自称作家のゴーストライター、メイビス (シャーリーズ・セロン)のさえないお話。
田舎出身で、都会で自堕落に暮すメイビス。
ヤングアダルトと呼ばれる若い女性向けの小説を書いているが、シリーズが最終章に入り、次の仕事の依頼はなかった。
そこに、故郷の元カレ、バディ(パトリック・ウィルソン)の妻ベス(エリザベス・リーサー)から、「赤ちゃんができたので、誕生パティに来てください」という招待メールが届いた。
「これって、彼が私に会いたがっているのかも…、きっとそうだわ!!」と、愛犬を連れて故郷の町に戻った。
メイビスは、ハイスクール時代はプロムの女王。
元カレのバディはプロムのキング。
「二人は結ばれるべきだったのよ!!」とメイビスは考えた。
懐かしさなんて全く感じない故郷で、バディ奪還大作戦のメイビス。
一人喜劇で、観衆は「痛い女」と半ば嫌悪感なんだけど、でも、シャーリーズの名演技に目を離せない。
両親からも呆れられるし、ベスからは「一人でかわいそうだから呼んであげたのよ」と言われ、切れまくるメイビス。
マットという、これまたハイスクール時代の傷を引きずる同級生と出会って、マットとメイビスのちょっと歪んだラブストーリーに発展して行きます。
昔の栄光を忘れられず、現実と向き合えないメイビス。
マットとの恋愛で何が変わったか?
結局、何も変わらず、都会に戻って行くメイビス。
まあ、そうでしょうね。
彼女は変わらないでしよう。
ヤングアダルト小説の主人公に自分を投影して、これからも生きていくのでしょうね。
こんな人、たくさんいそうですよね。
私にもこういう、成長しきれない面があると思う。
メイビスは、そうそう、アシュレイに憧れるスカーレット・オハラのようでした。
シャーリーズはきれいだしね。
ジェイソン・ライトマン監督のまなざしは、こういう人間にも優しいです。
この映画、好きかも…。
見るのがつらくなりました。
シャーリーズ・セロンは本当に顔も体も完璧に
美しいけど、だらけた服装をすると、なんか
不健康そうでしたね~
お酒をがぶ飲みして大丈夫なの~!!って
心配してしてしまいました。
私もどうなるんだろうと思って見ていましたが、結局どうにもならず…。
でも、そうよねーと、変に納得しました。
「JUNO」もそうでしたね。
まあ、それが現実じゃないでしょうか?
なんか、そういうところに、この作品のユーモアを感じました。
小さな田舎町で和気あいあいの輪からはみ出してしまう個性的な人は受け入れられにくいのも現実。
大人になりきれないまま再び町を去る彼女ですが、本人はちっとも自分を哀れんでいないのがある意味救い?
気づかないというのも、彼女が幸せになれない一因ですね。
人から見たらわかることでも、自分となるとわからないもの。
マットの妹みたいな人がまた煽るから、勘違いが治らないのよね。
こういう人、多いと思う。
私もできるだけ客観的に自分を見るようにしたいわ。