マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分

2015-07-19 23:39:01 | 映画ー劇場鑑賞

ーオン・ザ・ハイウェイ その夜、86分ーLOCKE

2013年 イギリス、アメリカ 86

スティーブン・ナイト監督 トム・ハーディ (アイヴァン・ロック)オリヴィア・コールマン (ベッサン)ルース・ウィルソン (カトリーナ)アンドリュー・スコット (ドナル)

 

【解説】

ロサンゼルス映画批評家協会賞やイギリスのインディペンデント映画賞などで称賛された異色のサスペンス。思わぬ状況に追いやられる中、高速道路を車で走る男の胸中に漂う不安や焦燥を見つめる。監督と製作総指揮に『ハミングバード』などのスティーヴン・ナイトと『つぐない』などのジョー・ライト、主演は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などのトム・ハーディ。先の読めない展開に加え、車内を舞台にしたトムの一人芝居だけで物語が進む特異なスタイルが斬新。

 

【あらすじ】

超高層ビルの工事を手掛け、翌日に重要な作業に控えている大手建設会社のエリート社員アイヴァン(トム・ハーディ)。妻と息子たちの待つ家に帰ろうと愛車のBMWに乗り込むと、1本の電話がかかってくる。それを機に、彼は自宅ではなくロンドン方面の高速道路に車を走らせていく。電話で部下に翌日の作業を一方的に押し付け、妻に自宅に戻れなくなった原因を告げるアイヴァン。一刻でも早くロンドンに向かおうとする中、困惑する部下、解雇を宣告する上司、憤怒する妻からの電話を受け取る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原題の「LOCKE」は主人公の名前、アイヴァン・ロック(トム・ハーディ)。

大手ゼネコンの中堅社員。

今日の仕事は無事に終わった。

大きなプロジェクトの責任者で、明日にはコンクリートの流し込みという重要な仕事が控えている。

今夜は家族、妻と二人の息子たちと一緒にサッカーの応援をする約束。

それなのに1本の電話がかかると、彼は自宅方向ではなく、ロンドンへの高速道路に乗った。

 

サスペンスと書いてあるけど、犯罪も起きないし、殺人も謎解きもない。

サスペンス好きの人が見たらがっかりするんじゃないかな?

ただ、アイヴァンがいろんな人と電話しながら車を走らせているだけ。

キャストに名前が何人かあるけど、スクリーンにいるのはトム・ハーディだけという、全くの一人芝居です。

でも86分間、私はすごく面白かった。

個人的にはツボでした。

 

☆ネタバレ

かかってきた電話の相手はベッサン。

40過ぎの女性で、アイヴァンがロンドンへ出張中、会社が付けてくれた秘書。

難しい仕事を成功させた打ち上げの後、アイヴァンはベッサンと肉体関係を持った。

そのたった一夜の関係だけど、ベッサンは新しい生命を授かり、予定日より早く今夜破水して病院に入ったと言う留守番電話だった。

 

アイヴァンは、部下に明日の手配を頼み、上司にその旨を伝える。

部下は不安におののきながらもアイヴァンの指示に従う。

明日会社に行けないと言うと、上司は怒り狂う。

 

さらに難関は妻のカトリーヌ。

ご贔屓のチームのユニフォームに着替えて、家族で盛り上がろうとアイヴァンの帰りを待っている。

子供たちも興奮気味に試合の様子をアイヴァンに報告してくる。

カトリーヌにベッサンのことを打ち明けても、にわかには信じられない様子。

 

ベッサンは帝王切開の緊急手術を受けることになった。

不安がるベッサンを慰めつつ、病院関係者とも話をする。

 

アイヴァンは私生児だった。

父の認知もなく、大変苦労した。

こんなはずではなかったけど、結果は受け入れて責任を取るつもりでいる。

妻にもちゃんというつもりが、ずるずると遅くなり、今告白することになってしまった。

 

上司は本社に報告し、アイヴァンはクビになった。

それでも、経験を駆使して部下に命令して明日の段取りだけは付けようと努力する。

 

気に入りました、トム・ハーディ。

この難しい役をやり切りました。

車でハイウェイを走っているだけのリアルな時間、86分間の出来事。

こんなんで映画になるの?と心配になるような映画です。

 

妻は激怒して離婚もやむを得ないけど、彼の進むべき道はそれしかないと、私も納得致しました。

何が正しいかわからない難局を、誠意だけで乗り切ろうとする男だと思いました。

 

よく考えたら、不倫して、一夜にして仕事も家族も失った世間によくあるダメ男の話なんだけど、こう思えたのも、ひとえに脚本とトム・ハーディの魅力。

これぞ映画力じゃないかな!

 


グランドピアノ 狙われた黒鍵

2015-07-19 16:36:18 | 映画ーDVD

ーグランドピアノ 狙われた黒鍵ーGRAND PIANO

2013年 スペイン、アメリカ 91

 

エウヘニオ・ミラ監督 イライジャ・ウッド (トム・セルズニック)ジョン・キューザック (スナイパー)タムシン・エガートン  アレン・リーチ

 

【解説】

『ロード・オブ・ザ・リング』などのイライジャ・ウッドを主演に迎え、コンサートの舞台で孤軍奮闘する天才ピアニストの姿を描くサスペンスドラマ。約5年ぶりに戻ってきたステージ恐怖症のピアニストが、謎の狙撃手に難曲をミスなしで完奏するよう脅迫されながらも必死で相手に食らいつく姿を活写する。声だけで主人公を操る男を、『推理作家ポー最期の5日間』などのジョン・キューザックが好演。観客が注視する中、水面下で展開する緊迫感あふれる駆け引きに熱狂する。

 

【あらすじ】

世界屈指の若き天才ピアニストのトム(イライジャ・ウッド)は、およそ5年ぶりの復帰公演のためシカゴ空港に降り立つ。彼は人気女優の妻エマ(ケリー・ビシェ)に励まされながら、今は亡き恩師の追悼コンサートへの参加を決めたものの、すぐに後悔し始める。トムは観客で満席のホールを前に尻込みするが、勇気を奮い立たせてステージへと上がり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

不思議なサスペンスでした。

 

若き天才ピアニストのトム(イライジャ・ウッド)は、およそ5年ぶりにステージで演奏するためにシカゴに来た。

5年前、師匠が作曲した難曲の途中で止まってしまった苦い経験がトラウマになっていた。

 

コンサートが始まり、トムがピアノを弾き出すと楽譜に脅迫文が書かれていた。

問題の曲を間違わずに引き終わらなければ、妻もトムも殺すと言う。

 

演奏しながら、楽屋に携帯電話を取りに行ったり、携帯で電話したり、メールしたり…。

あり得ないと思うけど、引き込まれて行きます。

 

不自然な友達のカップルが殺人の犠牲になるし、都合がいい感じもするけど、それなりに楽しめます。

 

終盤、犯人が突然現れて、それがジョン・キューザック!!

タイトルで名前が出てきていたけど、すっかり忘れていたので、それが一番びっくりしました。

 

ほんと、不思議な作品でしたよ。

 

ライフ・オブ・クライム

2015-07-19 16:32:45 | 映画ーDVD

ーライフ・オブ・クライムーLIFE OF CRIME

2013年 アメリカ 101

ダニエル・シェクター監督 ジェニファー・アニストン (ミッキー・ドーソン)ヤシーン・ベイ (オーデル・ロビー)アイラ・フィッシャー (メラニー)ウィル・フォーテ (テイラー)ティム・ロビンス(フランク・ドーソン)

 

【感想】

日本未公開作品なので資料が少ないです。

クェンティン・タランティーノが映画化した「ジャッキー・ブラウン」と同じ原作者、エルモア・レナードの「スイッチ」が原作。

 

離婚寸前の夫婦。

夫の不倫旅行中に妻が誘拐されたらどうなるか?

 

妻がジェニファー・アニストン、夫がティム・ロビンス。

 

すごく面白いテーマで、俳優さんもハマっているのに、どこかキレの悪い映画でした。

そうは言っても退屈な映画ではなく、楽しめましたよ。


マップ・トゥ・ザ・スターズ

2015-07-19 16:04:38 | 映画ーDVD

ーマップ・トゥ・ザ・スターズーMAPS TO THE STARS

2014年 カナダ、アメリカ、ドイツ、フランス 

 

デヴィド・クローネンバーグ監督 ジュリアン・ムーア (ハヴァナ・セグランド)ミア・ワシコウスカ (アガサ・ワイス)オリヴィア・ウィリアムズ (クリスティーナ・ワイス)サラ・ガドン (クラシル・タガート)

 

【解決】

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』などで知られる鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が、ハリウッドセレブの実態をシニカルに描いた人間ドラマ。ハリウッドでリムジン運転手をしていた脚本家ブルース・ワグナーが実際に体験した話を基に、富も名声も得た完璧なセレブ一家が抱える秘密を暴き出す。本作の演技で第67回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したジュリアン・ムーアをはじめ、ミア・ワシコウスカ、ジョン・キューザック、ロバート・パティンソンら豪華キャストの競演も見どころ。

 

【あらすじ】

セレブを相手にしているセラピストの父ワイス(ジョン・キューザック)、ステージママの母クリスティーナ(オリヴィア・ウィリアムズ)、人気子役の息子ベンジー(エヴァン・バード)から成るワイス家は、誰もがうらやむ典型的なハリウッドのセレブ一家。しかし、ワイスの患者で落ち目の女優ハバナ(ジュリアン・ムーア)が、ある問題を起こして施設に入所していたワイス家の長女アガサ(ミア・ワシコウスカ)を個人秘書として雇ったことで、一家が秘密にしてきたことが白日の下にさらされ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

クローネンバーグ監督作品にしては、暴力的でも狂気的でもなく、地味な感じの作品でした。

でも、登場人物の誰にも感情移入できず、ストレスが残る作品です。

 

アガサ(ミア・ワシコウスカ)は女優ハバナ(ジュリアン・ムーア)の新しい秘書として雇われた。

リムジンの運転手ジェローム・フォンタナ(ロバート・パディンソン)が空港までアガサを迎えにきていた。

 

アガサはセレブ相手の売れっ子セラピスト、ワイス(ジョン・キューザック)の長女だが、ある事件を起こして施設に入っていたのが、この度退院したのだ。

 

ワイスの長男ベンジー(エヴァン・バード)は、超売れっ子子役としてブレイク中。

母もステージママとして大忙し。

そんな中帰ってきたアガサ。

過去のスキャンダルが明るみに出るのではないかと、ワイス家に緊張が走った。

 

落ち目の女優ハバナは、大女優だった母の当たり役の作品のリメイクに、自分が母の役をやりたいといろんなアプローチをしますが、こちらも母の幻影に怯えたり、少し病的。

 

どのキャラクターも愛すべき人物とは言えず、嫌な人ばかりなので、なかなか集中できません。

 

ハバナにアガサわ紹介するのがかつてのスター・ウォーズのレイア姫、キャリー・フィッシャー。

言われないとわかりません。

 

ロバート・パディントンも、何か重要な役かと思っていたけど、ハバナとセックスする役?

ありゃ。

 

実は、クローネンバーグ監督、ロバート・パディントン主演の「コズモポリス」も見たのですが、意味不明でした。

 

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」や「イースタンプロミス」はとても良かったんだけどなあ。