ーNINEーNINE
2009年 アメリカ
ロブ・マーシャル監督 ダニエル・デイ=ルイス(グイド・コンティーニ)マリオン・コティヤール(ルイザ)ペネロペ・クルス(カルラ)ジュディ・デンチ(リリー)ケイト・ハドソン(ステファニー)ニコール・キッドマン(クラウディア・ジェンセン)ソフィア・ローレン(ママ)ファーギー(サラギーナ)
【解説】
『シカゴ』のロブ・マーシャル監督がメガホンを取り、『イングリッシュ・ペイシェント』のアンソニー・ミンゲラ監督が脚本を手掛け、トニー賞受賞の同名ブロードウェイ・ミュージカルをオールスター・キャストで映画化。主人公に『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ=ルイス、彼を取り巻く女たちにマリオン・コティヤールやニコール・キッドマンらアカデミー賞受賞者がきらびやかに華を添える。ゴージャスなステージで繰り広げられるエモーショナルな歌とダンスに注目。
【あらすじ】
1964年のイタリア。スランプ中の映画監督、グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)にとって、妻のルイザ(マリオン・コティヤール)だけが心のよりどころだった。ところが、妻以外にも愛人カルラ(ペネロペ・クルス)や主演女優のクローディア(ニコール・キッドマン)など美しい女たちに囲まれているグイドは、愛とプレッシャーとのはざまで幻想の世界へと陥っていく。
【感想】
この映画はフェデリコ・フェリーニの「8 1/2」を元に作られたブロードウェィミュージカルを、「シカゴ」のロブ・マーシャルが映画化したものです。
脚本はおととしガンで亡くなったアンソニー・ミンゲラ。
残念ながら、10963年の作品「8 1/2」は見ていないのです。
フィギュアスケートの高橋大輔選手がフェリーニの「道」を取り上げて、オリンピックで銅メダル、世界選手権で金メダルを獲得したのは、記憶に新しいところです。
私も、この2作品にとても興味がわいています。
映画監督のグイドは巨匠と呼ばれる存在だが、スランプに陥っていた。
新しい映画の企画「イタリア」は、タイトルとオープニングのイメージだけが決まっていて、脚本ができていなかった。
オープニングの妄想
彼は、彼の人生を彩るさまざまな女性たちが、幻影の中で歌い踊るのを見た。
☆ネタバレ
厳しく、優しい母(ソフィア・ローレン)、まるで母のように信頼できる衣装デザイナーのリリー(ジュディ・デンチ)。
妻のルイザ(マリオン・コティヤール)に全幅の信頼と愛情をもっていながら、官能的な愛人カルラ(ペネロペ・クルス)とのダブル不倫の関係を止められないグイド。
さらに、少年時代の強烈な性的な思い出の女サラギーナ(ファーギー)や、有名雑誌の記者でグイドを誘惑するステファニー(ケイト・ハドソン)、グイド映画のミューズ、クラウディア(ニコール・キッドマン)などが、グイドの気持ちを乱し、作品の制作に集中できない。
とうとう、ルイザに引導を渡され、カルラとの関係にも終止符を打ったグイドだったが、スタッフにも見放されて、映画製作も頓挫してしまった。
すべては、自分の身から出た錆と、2年の隠遁生活の末、再びチネチッタスタジオでメガホンを取る日がやってきた。
その背後には、母を始めグイドに関わった女たちがその姿を見守っていた。
そして、膝の上には、9歳のグイドが…。
私は、このラストシーン、ぞくぞくっとしましたが、みなさんはいかがでしょう?
それぞれの女優が煌めく歌や踊りを披露してくれます。
ファギーの歌の素晴らしさは当然のこととしても、砂をあつかった情熱的でダイナミックな踊りには圧倒されました。
ファギーのシーン
ケイト・ハドソン
そして、もう一つ驚いたのがケイト・ハドソン。
ケバいメイクだったけど、歌い踊る「シネマ イタリアーノ」は素晴らしかった。
エンディングにも使われていたし、しばらく私の頭の中で鳴っていました。
ラブコメでしか知らなかったけど、こんなにグラマラスな女優だったのですね。
ジュディ・デンチもソフィア・ローレンも貫禄があって、素晴らしい!!
グイドを男の身勝手ととるか、ダメ男の典型と見るか、意見の分かれるところでしょうが、うじうじしているグイドに、私は好感が持てました。
芸術家でございって、笠に隠れてしまわないところが良かった。
なんとか、一人で立ち上がったようだし。
また、女たちは強く、自己主張してたくましかった。
男たちを力づけるような、自信を甦らせるような包容力があったと思いました。
ルイザも、結局グイドを見捨てることはできないようなエンディングで、女たちに愛されたグイドがうまく描かれていたと思いました。
というわけで、気分よく映画館を後にすることができました。
よかった!!
2009年 アメリカ
ロブ・マーシャル監督 ダニエル・デイ=ルイス(グイド・コンティーニ)マリオン・コティヤール(ルイザ)ペネロペ・クルス(カルラ)ジュディ・デンチ(リリー)ケイト・ハドソン(ステファニー)ニコール・キッドマン(クラウディア・ジェンセン)ソフィア・ローレン(ママ)ファーギー(サラギーナ)
【解説】
『シカゴ』のロブ・マーシャル監督がメガホンを取り、『イングリッシュ・ペイシェント』のアンソニー・ミンゲラ監督が脚本を手掛け、トニー賞受賞の同名ブロードウェイ・ミュージカルをオールスター・キャストで映画化。主人公に『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ=ルイス、彼を取り巻く女たちにマリオン・コティヤールやニコール・キッドマンらアカデミー賞受賞者がきらびやかに華を添える。ゴージャスなステージで繰り広げられるエモーショナルな歌とダンスに注目。
【あらすじ】
1964年のイタリア。スランプ中の映画監督、グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)にとって、妻のルイザ(マリオン・コティヤール)だけが心のよりどころだった。ところが、妻以外にも愛人カルラ(ペネロペ・クルス)や主演女優のクローディア(ニコール・キッドマン)など美しい女たちに囲まれているグイドは、愛とプレッシャーとのはざまで幻想の世界へと陥っていく。
【感想】
この映画はフェデリコ・フェリーニの「8 1/2」を元に作られたブロードウェィミュージカルを、「シカゴ」のロブ・マーシャルが映画化したものです。
脚本はおととしガンで亡くなったアンソニー・ミンゲラ。
残念ながら、10963年の作品「8 1/2」は見ていないのです。
フィギュアスケートの高橋大輔選手がフェリーニの「道」を取り上げて、オリンピックで銅メダル、世界選手権で金メダルを獲得したのは、記憶に新しいところです。
私も、この2作品にとても興味がわいています。
映画監督のグイドは巨匠と呼ばれる存在だが、スランプに陥っていた。
新しい映画の企画「イタリア」は、タイトルとオープニングのイメージだけが決まっていて、脚本ができていなかった。
オープニングの妄想
彼は、彼の人生を彩るさまざまな女性たちが、幻影の中で歌い踊るのを見た。
☆ネタバレ
厳しく、優しい母(ソフィア・ローレン)、まるで母のように信頼できる衣装デザイナーのリリー(ジュディ・デンチ)。
妻のルイザ(マリオン・コティヤール)に全幅の信頼と愛情をもっていながら、官能的な愛人カルラ(ペネロペ・クルス)とのダブル不倫の関係を止められないグイド。
さらに、少年時代の強烈な性的な思い出の女サラギーナ(ファーギー)や、有名雑誌の記者でグイドを誘惑するステファニー(ケイト・ハドソン)、グイド映画のミューズ、クラウディア(ニコール・キッドマン)などが、グイドの気持ちを乱し、作品の制作に集中できない。
とうとう、ルイザに引導を渡され、カルラとの関係にも終止符を打ったグイドだったが、スタッフにも見放されて、映画製作も頓挫してしまった。
すべては、自分の身から出た錆と、2年の隠遁生活の末、再びチネチッタスタジオでメガホンを取る日がやってきた。
その背後には、母を始めグイドに関わった女たちがその姿を見守っていた。
そして、膝の上には、9歳のグイドが…。
私は、このラストシーン、ぞくぞくっとしましたが、みなさんはいかがでしょう?
それぞれの女優が煌めく歌や踊りを披露してくれます。
ファギーの歌の素晴らしさは当然のこととしても、砂をあつかった情熱的でダイナミックな踊りには圧倒されました。
ファギーのシーン
ケイト・ハドソン
そして、もう一つ驚いたのがケイト・ハドソン。
ケバいメイクだったけど、歌い踊る「シネマ イタリアーノ」は素晴らしかった。
エンディングにも使われていたし、しばらく私の頭の中で鳴っていました。
ラブコメでしか知らなかったけど、こんなにグラマラスな女優だったのですね。
ジュディ・デンチもソフィア・ローレンも貫禄があって、素晴らしい!!
グイドを男の身勝手ととるか、ダメ男の典型と見るか、意見の分かれるところでしょうが、うじうじしているグイドに、私は好感が持てました。
芸術家でございって、笠に隠れてしまわないところが良かった。
なんとか、一人で立ち上がったようだし。
また、女たちは強く、自己主張してたくましかった。
男たちを力づけるような、自信を甦らせるような包容力があったと思いました。
ルイザも、結局グイドを見捨てることはできないようなエンディングで、女たちに愛されたグイドがうまく描かれていたと思いました。
というわけで、気分よく映画館を後にすることができました。
よかった!!