マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

1408号室

2008-12-11 11:35:49 | 映画ー劇場鑑賞
ー1408号室ー1408
2007年 アメリカ
ミカエル・ハフストローム監督 スティーヴン・キング原作 ジョン・キューザック(マイク・エンズリン)サミュエル・L・ジャクソン(オリン支配人)メアリー・マコーマック トニー・シャルーブ ジャスミン・ジェシカ・アンソニー

【解説】
ホラー小説の巨匠スティーヴン・キングの同名小説を基にとあるホテルの1408号室で連続する騒動を軸に描かれたサスペンスホラー。宿泊した者は必ず死亡するという謎の現象を臨場感たっぷりに見せる。主演は『マルコヴィッチの穴』のジョン・キューザックと、『ブラック・スネーク・モーン』のサミュエル・L・ジャクソン。ホテルの一室で繰り広げられる数々の怪奇現象が、観る者を凍りつかせる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
作家で、アメリカ各地の超常現象などをルポしていたマイク(ジョン・キューザック)のもとに、一通の手紙が届いた。その内容はドルフィンホテルの1408号室には絶対に入ってはならないというもの。好奇心をかき立てられたマイクはホテルに出向き、入るのをやめさせようとする支配人のオリン(サミュエル・L・ジャクソン)を説得し、何とか1408号室に入るが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
私はホラー、苦手ですが、この映画は面白かったです。

原作がスティーブン・キング。
この作家、映画化されているものでは、ヒューマン系の作品の方がよくない?
「スタンバイミー」とか「グリーンマイル」とか、「ショーシャンクの空に」なんて、最高でしょ?
ホラーでよかったのは「シャイニング」くらいだなあ。
たくさん見ているわけではないですが。

でもこれは、始まりから終わりまで、面白かったなあ。

なんといってもジョン・キューザックのつぶらなお目目が、しょっちゅうカメラと対峙して、それがなんともユーモラス。
そして、1408号室と格闘する様子も面白い。
彼の一人芝居、最高です。
彼の個性に助けられている映画です。

あとは、1408号室が、これでもかと繰り出ししてくる恐怖の数々。
でも、一番怖いのは娘の死でした。
「2度もこんな辛い思いをするのか」という嘆きは、心に響きました。

ジョニー・デップファンの私としては、同じキング原作の「シークレットウインドウ」を応援したくなりますが、正直、こちらの作品の方が面白かったです。
この勝負は、ジョンの勝ちでした。

ウィスキー

2008-12-11 11:32:17 | 映画ーDVD
ーウィスキーーWHISKY
2004年 ウルグアイ/アルゼンチン/ドイツ/スペイン

【解説】
米アカデミー賞のウルグアイ代表に選ばれた、さびれた街で生きる人々の哀しみをユーモアをまじえつつ描いた作品。フアン・パブロ・レベージャとパブロ・ストールの監督コンビにとって、この映画が初の35mm作品。東京国際映画祭でグランプリを受賞した名作。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
ハコボ(アンドレス・パソス)が経営する靴下工場で働くマチルダ(ミレージャ・パスクアル)。2人は仕事以外で会話を交わすことがなかったが、ハコボの弟・エルマン(ホルへ・ボラーニ)が帰国し、ハコボはマチルダに夫婦のふりをするよう頼むが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
ウルグアイ映画。
まず、ウルグアイってどこやねん。
自分の無知が恥ずかしい~。
「南アメリカ南東部に位置する共和制国家である。北と東にブラジルと、西にアルゼンチンと国境を接しており、南は大西洋に面している。スリナムに続いて南アメリカ大陸で二番目に面積が小さい国であり、コーノ・スールの一部を占める。首都はモンテビデオ。
ウルグアイはチリに続いてラテン・アメリカで二番目に生活水準が安定している国であり、政治、労働の状態においては大陸で最高度の自由を保つ。」(ウィキペディアより)

この映画、登場人物は中年の三人です。
靴下工場を経営する寡黙なハコボ(アンドレス・パソス)。
そこの真面目な従業員、マチルダ(ミレージャ・パスクアル)。
100年一日のごとく、二人は黙々と生きていました。

ハコボは独身で、長らく母親の介護をしていたらしい。
その母親が亡くなって、まだお墓も建てていない状態。
そこへ、ブラジルで靴下会社を経営している弟が訪ねて来ることになった。
ハコボは、見栄張りからか、マチルダに妻役をお願いした。

微妙にきれいになっていくマチルダ。
ぶかぶかだけど、指輪も貸してもらった。
夫婦の記念写真みたいな、写真も撮ってもらった。
「ウィスキー」
日本なら、「チーズ」って感じ。
そう、それがタイトル。

やってきた弟のエルマン(ホルへ・ボラーニ)は陽気な人。
考えてみれば、お母さんの介護を兄に任せて、亡くなってから来るという調子のいい人。
妻や娘の写真を見せながら陽気におしゃべり。
「一緒に旅行に行きましょう」
そのへんの、三角関係のやりとりが笑える。
ドラマは三角関係から生まれる、って誰かが言っていたなあ。
マチルダの変化に、ハコボもどうしていいか戸惑っています。

やがて、エルマンは帰り、ハコボはマチルダに…。

そして、マチルダの涙の理由は…。

ハコボとマチルダ。
切ないような、可笑しいような、ツーショットでした。
この二人、結局どうなるのかなあ?

私の希望は、マチルダがまたいつものように工場で働き出すことだなあ。
ちょっとおしゃれして、優しい顔で。

炎の人ゴッホ

2008-12-11 11:28:27 | 映画ーDVD
ー炎の人ゴッホー LUST FOR LIFE
ヴィンセント・ミネリ監督 カーク・ダグラス ジェームズ・ドナルド アンソニー・クイン

【解説】
後期印象派画家の1人、ヴィンセンと・ヴァン・ゴッホの生涯を描いたアーヴィング・ストーンの同名小説の映画化。「青いヴェール」のノーマン・コーウィンが脚色、「お茶と同情」のヴィンセント・ミネリが監督した。撮影は「ボワニー分岐点」のフレディ・ヤング、「最後の銃撃」のラッセル・ハーランの2人、音楽は「悪人への貢物」のミクロス・ローザ。主演は「OK牧場の決斗」のカーク・ダグラス、「道」のアンソニー・クイン。(goo映画)

【感想】
いまや、伝説という感じの作品。
いろんな映画に引用されています。

主演は名優カーク・ダグラス、親友ゴーギャンにアンソニー・クイン。

とても丁寧に描かれた伝記映画という感じでした。
激情型の天才画家を支えた弟テオとの兄弟愛が、美しかった。

それにしても、28歳からスタートという画家生活。
生存中は、たった1枚の絵が売れただけ。
37歳で、自らの命を絶ってしまった狂気。
これには、他殺説もあるそうですが、特異な生涯だと言えます。

天才の頭の中は想像もできませんが、情念とも言うべきゴッホの作品は、いまも見る人の心を揺さぶり続けます。

数年前ですが、ゴッホ展に行くと、ゴッホが懸命に模写したであろうミレーの絵や、浮世絵などの習作が飾ってありました。
絵画に対する、ゴッホの真摯な態度が伝わって来るようでした。
その短い生涯の中で、ゴッホの作風が確立したのは、わたしたちにとっても幸せなことです。

この作品では、ゴッホの絵そっくりな風景も楽しむことができました。