片山 女子大学の客員教授をしてみてわかったんですが、いまの学生は、社会に出ることに対してものすごい不安をもってますよね。
それと、アンケートやレポート書いてもらうと、イメージしていたちゃらちゃらした像と全然違ってほんとに真面目なんです。きちんと話すし、文章もしっかり書けるし。
よく考えれば当たり前の話なんですけどね。
坂川 われわれの世代も、どの世代でも、
やっぱり社会に出るのって怖いと思いますよ。
片山 そうそう。そうなんだけどね、みなさん忘れちゃってるのよ。
坂川 たとえば卒業後に会社に勤めても、慣れてくると、あれ、ちょっと違うな、あそこにいきたいなという希望が出てくる。すると、いまいる場所を一度卒業することになりますね。
そのときは不安なんですけど、じつは大幅にずれても大丈夫。羅針盤があって、矢印が示しているのが「夢」だとすると、そのとき自分の位置がどこだとしても、羅針盤に従えばたどりつける。それがないと迷走しちゃいますけどね。
片山 夢がないと迷子になる。
ただ、夢を見つけられない人も多いんだけど。
やりたいことがあれば、それが夢だと思うんですけどね。
坂川 そうですよね。
私もいろいろやりましたね。ムダなことってひとつもないと思います。喫茶店やったこともありますし。でも、そういうところで違うアンテナを働かせていたことが、いま考えると、けっこう肥しになってますね。
横にそれていたことが、あとで「やっててよかった」と思ったりする。
片山 
私は２０代のとき、
３０代の自分が想像できませんでしたよ（笑）。
それぐらい短いスパンでしか、将来のことが考えられなかった。
坂川 私はいま、イラストレーターの教室みたいなのをやってるんですが、そこで話すのは、若いときにソツなくうまくいくと危ない、むしろ「失敗しなさい」ということと、「なんでも興味をもちなさい」ということ。あと、男の人なんかにはとくに、「３０歳までは、なんでもいろんなことをやって、３０をこえたら、それを固めていく方向にもっていきなさい」といいますね。
片山 なるほど。実際、成功よりも失敗から学びますからね。
坂川さんが実践しておられる柔らかいというか、しなやかな生き方が、坂川さんの人気の秘密だという気がしますね。
どうも、長い時間、ありがとうございました。
坂川 ありがとうございました。
坂川さんとの対談は今回が最終回です。
坂川さん、本当にありがとうございました。
また、坂川さんにデザインしていただいた『ストリンガー革命』、
是非手にとって読んでみてください。<shapetype id="_x0000_t75" coordsize="21600,21600" o:spt="75" o:preferrelative="t" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" filled="f" stroked="f"></shapetype> <stroke joinstyle="miter"></stroke><formulas></formulas><f eqn="if lineDrawn pixelLineWidth 0"></f><f eqn="sum @0 1 0"></f><f eqn="sum 0 0 @1"></f><f eqn="prod @2 1 2"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelWidth"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @0 0 1"></f><f eqn="prod @6 1 2"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelWidth"></f><f eqn="sum @8 21600 0"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @10 21600 0"></f><path o:extrusionok="f" gradientshapeok="t" o:connecttype="rect"></path><lock v:ext="edit" aspectratio="t"></lock><shape id="_x0000_i1025" type="#_x0000_t75" style="WIDTH: 88.5pt; HEIGHT: 132pt"></shape><imagedata src="file:///C:DOCUME~1WS005LOCALS~1Tempmsohtmlclip11clip_image001.jpg" o:title="20100728125146371_0001"></imagedata>
