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JFLを駆け上がろう20

2017-12-07 00:01:26 | サッカー(J3以下・外国・他カテゴリ)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 先日、新しく2チームがJFLに参入したというニュースを耳にしました。一つはテゲバジャーロ宮崎。一回聞いただけでは覚えられないようなチーム名という個人的な印象ですが、すぐに馴染む事でしょう。監督は「石さん」。かつてJ1昇格請負人のような存在で、柏や山形さんを昇格させた石崎監督。柏時代ももっともサポーターや選手から愛された監督で、いつかは岡山に来て、J1に上げて欲しいとこっそり思っていました。
 そしてもう一つ。コバルトーレ女川です。名前は2011年の時に被災したクラブとして、脳裏に焼き付いていました。その当時、まさかこんなに早くJリーグ入りを目指して、しかもJFLに昇格されるとは思っていませんでした。勝手な思い込みでごめんなさい。そんな女川さんの記事です。
         
【コバルトーレ女川とテゲバジャーロ宮崎のJFL昇格が決定…両チームが抱く“想い”とは】
 「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2017の決勝ラウンドが行われた。決勝ラウンドには、2週間前に行われた1次ラウンドを突破したVONDS市原FC(関東1部リーグ/千葉県)、アミティエSC京都(関西1部リーグ/京都府)、テゲバジャーロ宮崎(九州リーグ/宮崎県)、コバルトーレ女川(東北1部リーグ/宮城県)の4チームが出場。総当たり戦の結果、表彰を受けたチームは以下の通り。
 優勝:コバルトーレ女川  準優勝:テゲバジャーロ宮崎  3位:VONDS市原FC  フェアプレー賞:VONDS市原FC
 今大会で上位2組となったコバルトーレ女川とテゲバジャーロ宮崎が、来季よりJFLに参入することが内定。」

〔女川町のために〕
「コバルトーレは、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県女川町をホームタウンとする。現在の女川町の人口は7,000人に満たず、高齢者も多い。 「選手たちはサッカーをする目的で女川町に移住し、地元企業に正社員として雇用してもらっている。サッカーの能力も大切だが、人間性の部分も重視してチームに加入してもらっているので、選手たちは仕事にも真面目に取り組んでいる。だから、引退しても継続して雇用してもらえるし、女川町に定住して家庭を持った者もいる。若者が増えれば、街も活気づく。それもクラブの狙いの1つ」だという。
 震災があった2011年には東北リーグには1年間参加しない選択をし、地域でのボランティア活動に取り組んだ。「街を活気づけることが使命だと掲げているが、我々は街に生かしてもらっているチームだとも強く感じていて、心には常に『女川のために』という気持ちがある。今回JFLに昇格することができたので、対戦相手も全国のいろんな地域のチームになる。よりたくさんの方がサッカー観戦をきっかけに女川町を訪れ、宿泊したり食事をしたりして観光を楽しんでくれれば」と語った阿部監督」
引用:SOCCER KING
   
 地域サッカーCL優勝おめでとうございます。旧地域決勝といえば、ファジのトップ、ネクスト時代を思い出す大会です。もっとも過酷なリーグ戦と呼ばれていて、ファジがJリーグ入りを目指している時も、このタイミングでJFL入りしないと、制度が厳しくなって参入が難しくなると言われていましたが、結局その後も順調にJクラブが増えて、J3までできてしまいました。
 選手の獲得は、サッカーの能力に加えて人間性も重視しているというのがいいですね。別のあるシーンで何年か前まで、社会的マナーができていない選手達の話題をよく聞いたものでした。そういえば最近聞かなくなったな。上のカテゴリからだいぶ加入するようになったから、修正されたのかな。引退してそのまま女川町に就職しているというのもいいですね。2011年にはひたすら復興支援活動に取り組まれたのもいい。ジャージでスコップを持った仙台さんの当時の選手達を思い出す。

【コバルトーレ女川について】
 2006年、スポーツを通じた町作りを目指す「女川スポーツコミュニティー構想」に基づいて創設。石巻市民リーグ1部を優勝し、2007年宮城県リーグ及び東北南3県リーグチャレンジマッチで優勝。2008年から東北社会人サッカーリーグ2部南で戦い、2009年に初優勝し昇格したが、2010年に東北1部で最下位となり1年で2部に降格。2011年の東日本大震災と津波の影響によりホームタウンとしている女川町は壊滅的な被災。選手全員の無事が確認されたが、クラブハウスと選手寮として使用していた建物が損壊し、チームは活動を1年間休止して地域貢献活動を実施。
 2012年に東北リーグ2部から1部に昇格。2012年からの震災復興工事で女川町総合運動公園陸上競技場が復興工事宿舎となったため女川町での公式戦が行えなかったが、2014年に女川町総合運動公園第2多目的グラウンドが落成して女川町で公式戦を開催可能に。2016年、コバルトーレ女川選手会が発足。「もう一度クラブの理念を見直し、地域とのつながりを深めていこう」と、選手主体の周知活動や地域貢献を柱に掲げる。東北リーグ1部で初優勝し、全国地域CLに初出場。2017年、東北リーグ1部で2年連続優勝し、全国地域CLで優勝し、JFLへの昇格が内定。

【公式HPの「ストーリー」ページ】
〔「地域貢献」がチームの役割〕
「チーム創設から一貫して掲げていることは「地域貢献」です。サッカーを中心とする活動で町を元気づけることが、クラブの使命であり、存在意義となります。それゆえ、ただ「試合で勝つ」ことが全てではなく、あくまで「町を元気にすること」を最終目的として活動を行ってきました。」
「町の清掃や花植え、お祭りなど地域の活動に顔を出し続けるうちに町の人との距離が縮まり、徐々にチームが女川の町に受け入れられていると感じられるようになってきました。クラブ創設3年目に入ると、そうした町の人たちとの関わりを確かなものと実感できる瞬間が訪れました。女川町でホームの試合が行われるようになると、そこに日頃お世話になっている町の人や職場の同僚が応援に駆けつけてくれたのです。」

〔震災を乗り越えて〕

「震源地に最も近い町であった女川は津波甚大な被害を受けました。コバルトーレ女川もクラブハウスと選手寮が全壊したものの、選手は全員無事でした。そんな状況だからこそ動かなければいけない、気持ちは1つでした。」
「選手たちはかまぼこを生産して町内の避難所に配布しました。また、女川町全体が断水していたため、給水車で町中を走り、被災者に水を配って回りました。道路が寸断されて物資が届かなくなっていた女川の町で、顔がつながっていたからこそできる支援活動を行うことができたのです。
 その次は女川の人にチームが支えられることになりました。震災後、活動を中止していた選手たちにサッカーをやってもらいたいと、女川の町が一体となってチームの活動再開を後押ししてくれたのです。その支えのお陰で、トップチームは1年後には活動を再開することが出来ました。それはチームが『地域に生かされている』証拠でもあります。」

〔100年続くクラブへ〕
「コバルトーレ女川には大きな夢があります。それは「コバルトーレが100年続いていくクラブ」になることです。サッカーだけでなく、女川で活動するいろんなスポーツ選手がコバルトーレのエンブレムをつけている、それくらい地域に根ざしたクラブになることです。女川の町にコバルトブルー色が染み付く将来の日を目指して、コバルトーレ女川はこれからも女川町とともに進んでいきます。」
引用:クラブ公式HP

 素晴らしいですね。どこかに聞いて欲しいような話です。当ブログでモノとカネしかない100年続くと思われないところ、それに対してこちらは小さくてもきっと100年続くと思います。お手本を間違えず、このままの価値感でやっていけばですが。そうそう、川崎さんとかピッタリなお手本です。さっきもDAZNで、Jリーグアウォーズのライブを観ていましたが、その川崎さんの表彰シーンで、「陸前高田の人達も喜んでくれている事でしょう」とMCから言われました。少々の活動ではここまで名前が出てきません。それくらい川崎さんは陸前高田の復興支援活動をされていたのです。その参戦するJFLには個性的なクラブばかりが揃っています。来季は以下の18チームになります。

【2018 JFL】
ラインメール青森、ヴァンラーレ八戸、ソニー仙台FC、コバルトーレ女川、栃木ウーヴァFC、流経大ドラゴンズ龍ヶ崎、
ブリオベッカ浦安、東京武蔵野シティ、Honda FC、FCマルヤス岡崎、MIOびわこ滋賀、FC大阪、奈良クラブ、
ヴィアティン三重、FC今治、ヴェルスパ大分、ホンダロック、テゲバジャーロ宮崎

 もちろん、Jクラブが未だに無い県(青森、滋賀、奈良、三重、宮崎)が並んでいます。そして、青森県が2つ、宮崎県が2つあります。うーむ、もし2つともJリーグ入りを目指していたら、鹿児島さんのように「ユナイテッド化合併」になったりして。女川町のホームタウン人口が7,000人と少なく感じますが、他のクラブが万人単位なのに対して1万人未満ですか・・・ 岡山県でいえば奈義町(約6千人)よりちょっと多いだけの規模ですか。そんな町のクラブがJリーグ入りを目指すというのは夢があっていいですね。頑張って欲しいですね。今まではJFLの中では奈良さんに注目していましたが、来季は女川さんにも注目したいと思います。

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