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Jリーグの話題204

2021-10-26 00:01:33 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 Jリーグでのホームタウン緩和&ネーミングライツ騒動の第三夜です。観測気球(らしいとしておきます)でJリーグ側から情報が流れ、スポーツ主要2紙から報道され、そこからいろいろと反応が出ました。一番目立ったのは浦和さん。成績こそなかなか上がりませんが、昔も今も日本の代表的なJクラブ。ホームタウンという考え方でも、一番象徴的に映るシンボリックな地域。昔はそのホームタウン愛から、サポーターさんが何度も暴走したりもしました。そんな中でいち早くクラブ側から今回の件についてクラブ社長から否定コメントが出ました。
   
【浦和レッズに関わるすべてのみなさまへ】
「いつも浦和レッズへのサポートありがとうございます。私たちが存在できている理由は、浦和のまちのみなさまが私たちを支え続けて下さったからに他なりません。今までも感謝の気持ちを胸に、みなさまと共に活動を行ってまいりました。
 今後もホームタウンを中心とした考え方に変わりはなく、サッカーのまち浦和を誇りにおもい、この街のために闘ってまいります。そして、サッカー百年の歴史を持つこの街の伝統を大切にしながら、みなさまと共に歩んでまいります。
浦和レッドダイヤモンズ 代表 立花洋一」
引用:J1浦和公式HP

 自分達が存在できているのは「ホームタウン」が支えてくれたからであり、今後も考え方に変わりなく、サッカー百年の歴史を誇るホームタウンを誇りに思い、ホームタウンのために闘っていくとあります。美しい言葉だと思います。この言葉を聞く限り、ホームタウンの外に出て事業を行うという発想は伝わってきません。
 浦和さんといえば、象徴的なものが「レッズタウン」。Jリーグ百年構想の象徴であり、浦和のまちをサッカーだけでなく、スポーツ文化の溢れるまちにしようと作られた、総合型スポーツクラブの施設。当ブログも昔お邪魔した事がありますが素晴らしい施設でした。ホームタウンの象徴。今回の騒動とは真逆な価値観です。それに前後して、村井チェアマンからも否定コメントが出ました。

【村井チェアマン、ホームタウン制度「撤廃・変更の事実は一切ない」】
「Jリーグの村井満チェアマンは17日、ホームタウン制度の撤廃などを伝えた一部報道を受けて声明を発表した。チェアマンからの声明は以下の通り。
『JリーグではJクラブの本拠地を「ホームタウン」と呼び、Jクラブはホームタウンと定めた地域で、その地域社会と一体となったクラブづくりを行いながらサッカーの普及、振興に努めなければならないと定めています。
 このホームタウン制度について撤廃・変更の事実は一切なく、今後、Jクラブの営業、プロモーション、イベント等のマーケティング活動における活動エリアに関する考え方の方向性について議論しているものです。Jリーグが創設当初から掲げている地域密着の思想が揺らぐものでは全くありません』」
引用:サンスポ

 Jリーグ規約に定めてあるのかな、このホームタウンの考え方は、Jリーグ社会連携(シャレン)にも直結します。ホームタウンの行政やNPO法人と連携して、「Jリーグを地域に使ってもらおう」という考え方だから価値がある。この「地域」はホームタウンであります。決して東京(特区)などの他地域は含まれないと思います。ホームタウンの地域社会と一体となったクラブづくりを行うとありますが、ホームタウン外ってどこに入り込む隙があるのか疑問です。やはり、昨今のホームタウン緩和(撤廃)という考え方は20年以上頑張ってきたJリーグの活動を自己否定するに等しいと思います。
 個人的に面白かったのが、村井チェアマンは元は熱狂的な浦和サポ。しかも就任前までずっと熱く応援きた存在。浦和社長と同じ言葉を口にされるのも、組織人としてだけでなく一サポーターとしての気持ちも含まれていたのでは。たぶん内心は「緩和・撤廃論はおかしいだろ、でも来春までの任期だから、ここは自分の主張は引っ込めておこうか」と思っておられるのでは。
  ただ、昨今の流れでは、Jクラブがホームタウンの規制緩和に合意したとありました。本来ならば強く反発したいところですが、2ステージ制騒動の時も多数決で全会一致していましたので。余り説得力は無い話。そういえば、2ステージ制騒動の時も確か最後の反対者が浦和さんだった。

【村井チェアマン異例の否定声明…Jの根幹揺さぶる「ホームタウン制度撤廃報道」のドタバタ背景】
「同制度はリーグ創設時からの基本理念だけに大きな注目を集め、J1浦和のDF槙野智章も自身のツイッターで反応。「仕掛けたもん勝ち。このやり方こそ、アイデアを出し行動する事、チャレンジする事に意味がある。やらないクラブは置いてかれる」と持論を展開し、波紋を広げることになった。
 今回の制度を巡る議論の背景についてJクラブ関係者はこう指摘する。「要は大都市圏、特に東京でのファン獲得がフォーカスされているということ。東京は世界でも有数の巨大市場だが、娯楽が多様化する中でサッカーに関心のある層が少なく、しかもそれが減少しているというデータもある」とJリーグ、ひいてはサッカー自体のファン離れが深刻化。そこで「Jリーグ全体としてファンの獲得に力を入れなければならないという議論の中で、一部のクラブからホームタウン以外での活動も認めるべきという意見が出ている」という。ホームタウン制度を維持する一方でどのような変革が行われるのか、動向に注目が集まる。」
引用:東スポWeb

 でも、その浦和さんに所属する槙野選手が勇み足の失言をやってしまう。クラブではなくあくまで選手個人の本音でしょうから、それはしょうがない。このコラムにあるように、やはりホームタウンの枠を超えた行く先は東京なのです。全国展開イコール東京進出なのでしょう。たぶん、東日本のクラブの多くが東京都内でプロモーション活動をやりたいのでしょう。それはそれで誰もが許せば、絶対に反対とまでは言いません。もしそうなれば浦和さんは、プロモーション活動やスクール事業を都内でやるのかなぁ。現実的には難しいんじゃないかな。サポーターさんが認めないのでは。

 商売の鉄則です。顧客を囲えば囲う(顧客名簿やプレミア会員など)ほどコア化し、力強い常連客になります。その囲う一つの事例を言ってみましょうか。どこまで該当するかは不明ですが、確かに「囲う」効果による事例です。
 昔、J2岡山の後援会的組織として、応援団・浅口が結成され、その後に倉敷福ちゃんの会が結成されました。「浅口」は長く今も活動が継続(コロナ禍で中断中)していますが、「倉敷」は何年後かに空中分解しました。この違いは何かといえばメンバーの参加資格(囲い方)だと個人的に思っています。「浅口」は浅口地域に在住・在勤・在学の人、それ以外はオブザーバ扱いで通しました。「倉敷」の方はオールフリー。最後の頃は倉敷に関係ある人はほんの一握りで、他地区の人ばかりが席巻していました。結局どういう会かわからない。付加価値も下降し、衰退(店も閉店)していきました。今回のホームタウン論議も多かれ少なかれ、こういうところではないかと思っています。
 まぁ、東京都内の特区で課外活動として、プロモーション活動されるのは、周りのステークホルダーがみんなOKならばいいのではないでしょうか。そういうケース以外は長い目で見ると失敗する恐れがあると思います。先日松ちゃん君にどう思うかと聞いたら、「そりゃ、サンフレが岡山でスクールを開くという話でしょ、それはいけんでしょう」と一蹴でした。ネーミングライツも当ブログと同様に論外。もう少し語りたかったですが、長くなったのでこの辺りで。第四夜をお楽しみに。
Jリーグホームタウン規制緩和&ネーミングライツ騒動関連②:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20211022
   〃                       ①:
https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20211020
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers 

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