片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

明治の男

2015年05月27日 | こころ
曽祖父の弟は木檜(こぐれ)家に養子に入って木檜三四郎となった。
その三四郎の息子の九郎が、浪速の長谷川家に婿養子に入る時書き渡した心得。
明治の男。息子への愛情に溢れている。




一、 孝は百行の基たるを忘るな
二、 世に〇しては謙譲なるべし
三、 人中に〇て先き走って語らぬこと
四、 何事に就きても知ったか降りをせぬ事
五、 長谷川家の家法に従ひ違背あるまじき事
六、 新たに仕事を起こしまたは従来の仕きたりを改めんとする時は先ず養父母及先輩の意見をただし同意のある時執行する事同意なき場合一切取り止めになすべき事
七、 如何なる間柄なりとも人様のものを無断取り出し又は人に与えぬ事
八、 他人に厚くし己に薄くする事
九、 倹素身を持する事
十、 酒は乱行の因なり一滴たりとも口にするな
十一、 腹の立つ事起こりたる時は先ず唾を呑み込み一考すべし
十二、 家業に従事する方に対しては如何なる場合たりとも温情を以って接遇すること
十三、 与えられたる職務に就いては専心努力以って範と示すの心掛けあるべし
十四、 独断専行は九郎の欠点なり何事も協議の上に致すべき事
十五、 食事の際我儘を云うな与えられたるものを気持ちよく頂くべし
十六、 人の世に処する当たっては第一健康第二知識第三資本である而して能く之を統制調和しなければ真の効果は挙げられぬ夫れには徳の力が大切である然るに九郎には斯徳が無い特に修養なすべし
十七、 行住座臥寸時も修養を忘れぬ様心がくべし

昭和14年10月26日夜志るす。
木檜三四郎

最新の画像もっと見る

コメントを投稿