モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

「やすらぎの贈りもの’10」のお知らせ

2009年11月15日 | モノ・こと・ことば
かたち21のHP



年末から明春にかけては「贈りもの」のシーズンです。
「かたち21」でも昨年から、工芸家の手作り作品を厳選した「贈りもの」企画を立てています。
ふだんなかなか工芸作品に触れる機会のない人も、
「大切な人への贈りもの」や「自分自身へのご褒美」を、ふと立ち止まって考えてみるこの時期に、
工芸家の、わざに心を込めた手作りの作品に目を向けていただきたいと思います。

主な取り扱い品目は、
木の器、スプーン(うえやまともこ作)/塗椀(大蔵達雄作)/萩焼新感覚マグカップ(金子 司作)/金属製燭台(小林有矢作)/木工家具(斉藤 衛作)/革バッグ(高瀬季里子作)/ワイングラス(中川 晃作)/紬織ショール、マフラー(中野みどり作)/塗箸(堀内亜理子作)/陶器オブジェ(松原成樹作)/裂織ベスト、バッグ(米山みどり作)/ほか

「やすらぎ」という言葉を冠しているのは、
ものに触れる時間を持つことが「自分の時間」を持つことにつながり、
それが心身のやすらぎをもたらすとともに、明日の活力を養う元になるという意味です。
これは「ここちよく、暮らす」というコンセプトが基本になっています。
「かたち21」HPの“SHOP”サイトにもアイテムを紹介していますので、覗いてみてください。



12月5日~8日の間には、東京都町田市の可喜庵という催事施設で展示会を開きます。
可喜庵は、東京郊外で江戸時代から現在までずうっと使われてきている茅葺民家で、
この秋には、老朽化して雨漏りし始めていた茅葺の屋根の葺き替え作業があり、
地元鶴川地区や建築界の一大イベントの様相を呈していました。


屋根の葺き換えを終えた可喜庵

工事前の可喜庵


工事を行なったのは京都の職人さんたちです。
当世、茅葺の職人さんを見つけるのが大変ではと思ってましたが、縁があれば見つかるのですね。
今は工事も終了して、すがすがしくさっぱりとした古民家が蘇りました。
その様子は可喜庵のブログでご覧になれます。
(可喜庵亭主・鈴木工務店社長が「可喜庵の茅葺屋根を葺き替えるにあたって」という文章を書いています。)
棟のところに何か草のようなものが生えているのが見えますが、
棟に土を載せる「芝棟」という珍しいしつらえだそうで、
菖蒲の株が植えられているとのことです(写真参照)。


ディテールです。

「芝棟」屋根のてっぺんに菖蒲が植えられています。


可喜庵の中は1日過ごしても飽きることがありません。
なぜかというと、晴れているときには特に光の変化を楽しむことができるからです。
三方に庭があって、石や水や植物の上を時々刻々と移り変わっていく光と影、
それから障子に映る植物の影とか、室内に差し込んでくる光とか、陰陽のドラマを見るようです。

 
(上下とも)可喜庵の中                      


その光のドラマの中で繰り広げられる手作りのものたちの姿を撮ったしたビデオを、
ソプラノ歌手名倉亜矢子さんのコンサートの機会に制作したりもしました。

ここからビデオにアクセスできます]


そんなことも含めて、是非ご来場ください。
7日には「さろん」も開きます。
詳細はこちらで。




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