モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

第12回アート鑑賞いろは塾のお知らせ

2014年08月29日 | アート鑑賞いろは塾
第12回アート鑑賞いろは塾を下記のように開催します。

日 時:9月13日(土)P.M.1:30~ (開場P.M.1:15~)
会 場:和光大学ポプリホール鶴川 練習室3 (小田急線鶴川駅前)
テーマ:「日本の形」の特質――「ものの美」の観点から
講師:笹山 央(「かたち21」主宰)
受講料:2,500円(飲物代込み)
     
※ マイカップをご持参ください。

今年の夏は世田谷美術館で開催された、ボストン美術館所蔵作品による「ジャポニズム展」が話題になっていました。
当塾も夏休み前の1日、「ジャポニズム展」鑑賞後美術館のレストランでミニ鑑賞塾を開きました。
話題はだんだんと展覧会自体に対する批評の趣きに傾いていき、
ジャポニズムは単に、19世紀の西洋絵画を変革していったひとつの影響力としての「日本趣味」のようなことではなくて、
20世紀の現代美術の地平を切り開いていく原動力でもあったという視点が、この展覧会の企画意図には欠けている、または弱い、ということになっていきました。

言い換えると、江戸期日本のビジュアルアートは、西洋の伝統的な絵画の概念を根底から覆していったということですが、
では、そのようなはたらきを持った江戸期日本のビジュアルアートの特質とはどのようなものであったかを解説していこうというのが、今回のアート塾のテーマです。
それは「ものの美」のひとつの例としての「日本の形」を解説していくことに他なりません。

参考文献として三井秀樹著の『かたちの日本美』を使用します。
この本は19世紀西洋絵画にとっての江戸期日本のビジュアルアートの意義についてかなりいいところまで突っ込んでいますが、最後の詰めの甘さを感じます。
たとえばこんなふうに書いています。

「私はもう少し踏み込んで、浮世絵という輪のメディアがジャポニスムのブームの核となり、結果的に西洋絵画に革命を起こし、具象から抽象へと変革していく現代美術の源流となったと結論づけたいが、はたしていかがなものであろうか。」

「日本の形」についての考察の詰めの甘さが、断定を避け、判断を読者に委ねる体裁になっています。

しかしこの本は「日本の形」の特質を、いくつかの事項に分けてかなり整理された形で提示してくれている点が便利です。
この塾では、これを改めて「ものの美」の観点から批判的に捉え返していくということをやって、「日本の形」の本質に迫って行きたいと考えています。


参加のお申し込みはこちらからどうぞ。
電話の場合は080-6775-4892(かたち21)






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