特集は「音を体験するワークショップ」で、講師はパーカッショニストの永井朋生さん、
今回3回目です。
参加者各自“音の出るもの”を持ち寄り、前半は、それぞれの“音の出るもの”の音を聴いていきました。ユニークなところでは、松ぼっくり、500ml牛乳紙パックに輪ゴムをかけたもの、使い古しの毛筆などがありました。
永井さんは、「こんな音も出せる」と言って予期しなかった音を出してみせたりすると、場が一挙に盛り上がっていきました。
最後にいきなり全員での即興合奏を行って、空気があったまってきました。
後半は、永井さん持参の打楽器を各自が選び、拍子を導入して、即興合奏に挑戦しました。
8泊のうちの2箇所で自分の楽器を鳴らすのですが、やってるうちにリズムが生じ、他の人の音が聴こえるようになって、演奏は次第にグルーヴしていったのです。
最後は各自持参の“音の出るもの”と永井さんの打楽器とのミックスで、曲の流れにメリハリをつけて演奏したので、全員音の世界に完全にのめり込んでいったのでした。
このワークショップの一番すごいなと思ったのは、“練習”という概念なしに、“音の出るもの”(いわゆる楽器を含めて)を手に取った初っ端から“音楽”を愉しんでいけるというところです。
それはこのワークショップが“音の根源”と向き合っていくところから始まっているからであると思います。
KATACHI-JUKU No.15ではその経過を更に詳細に報告するとともに、参加者の感想も紹介しています。
なお、KATACHI-JUKUは今号をもって最終号となりました。
ご参加、ご購読ありがとうございました。
来春から新冊子『かたち―人は日々』を発行します。
内容は数名の作り手の日々の制作を個別に論評していきます。乞うご期待ください。
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