今日、ある南米出身の女性に話を聞く機会があった。
なかなか興味深い話だったので、今日はそのことについて書こうと思う。
その女性は、エクアドル出身のMさん。
現在30代半ばの彼女は、10年前の1994年にニューヨークにやってきた。
不法入国で。。。
エクアドルっていう国は日本にはあまり馴染みがないが、
Mさんによると、貧富の差が激しく、強盗集団が街中をはびこっているようなところなんだとか。
金品もの、例えばゴールドのイヤリングでもつけていようものなら、耳ごともぎとられるというから、恐ろしや!
そんな国にいても埒があかないということで、10年前に彼女は国を捨てた。
夢の地・アメリカへ行こうと決めた。
しかしビザがない。正式に取得する手段もない。
彼女がとった手段は、”不法”入国。
無事国境を突破できれば、新天地アメリカが待っている。
しかし掴れば地獄。
強制送還はもちろん、二度とアメリカには戻ってこれない。
人生かけた、決死の覚悟だったという。
彼女がとったルートはこう。
まず、飛行機でエクアドルからメキシコへ。
そこからアメリカ西部の国境近くの街サンディエゴに、
なんと”歩き”で入国したらしい!!
昼間は見張りの警官がいるからと、深夜決行。
3時間、暗闇の中を延々と、いつ掴るかわからない不安を抱えて歩き続けたという。
もちろん仲介役として彼らを手助けし、商売にしているブローカーがいるわけだが、
その料金は10年前で500ドル。
今じゃ、軽く1万2千ドル(だいたい140万円ぐらい?)はかかるだろうとのこと。
物価も日本とは大違いだろうから、私財を全部なげうった決死の逃避行だよね。
さてMさん。無事入国できたはいいが、サンフランシスコでは移民への風当たりが強かったらしく、その後ニューヨークに移住してきたとか。現金払いのハウスクリーニングの仕事で生計を立て、同じエクアドル人の夫と4歳になる娘とつつましく暮らしている。
7年前にグリーンカード(永住権)を申請したらしいけど、10年たった今も降りてないらしく、未だ不法滞在の身。
でもそんな話をしてくれるMさんの表情はなぜか明るかった。
********************************************************
ニューヨークに来るまでは、気にもしなかったことだが
実際住んでみて、この街は移民たちのパワーで成り立っているところだなぁとつくづく感じる。
南米、中国、インド、パキスタン…。
街角のデリ、スーパー、レストランetc…と様々なところで、
金持ちの白人たちが敬遠する仕事を、移民たちが日々汗水流しながら働き、
きらびやかな表舞台を支えている。
そしてあることを考える。
この中のどのくらいの人が、合法的に滞在できるビザや市民権を持っているのだろう、と。
不法滞在者が多いというのは、ニューヨークで本当によく聞く話だ。
アメリカ政府にとって、不法”入国者”は頭の痛い話だが
大都市における不法”滞在者”は別だと思う。
なぜならニューヨークぐらいの規模の街は、移民なくして、もはや機能できないだうからね。
だから政府も彼らを、放置し、逆にうまく利用しているのである。
不法滞在者からすれば、社会保障も健康保険もない。
未来もない。あるのは、ちょっとばかりのお金と家族だけ。
それでもやはり貧しい自国よりはマシだと、
ビザなし移民が、今日もアメリカに大挙する。
Mさんの笑顔が、何よりもその皮肉な現実を語っていた。
なかなか興味深い話だったので、今日はそのことについて書こうと思う。
その女性は、エクアドル出身のMさん。
現在30代半ばの彼女は、10年前の1994年にニューヨークにやってきた。
不法入国で。。。
エクアドルっていう国は日本にはあまり馴染みがないが、
Mさんによると、貧富の差が激しく、強盗集団が街中をはびこっているようなところなんだとか。
金品もの、例えばゴールドのイヤリングでもつけていようものなら、耳ごともぎとられるというから、恐ろしや!
そんな国にいても埒があかないということで、10年前に彼女は国を捨てた。
夢の地・アメリカへ行こうと決めた。
しかしビザがない。正式に取得する手段もない。
彼女がとった手段は、”不法”入国。
無事国境を突破できれば、新天地アメリカが待っている。
しかし掴れば地獄。
強制送還はもちろん、二度とアメリカには戻ってこれない。
人生かけた、決死の覚悟だったという。
彼女がとったルートはこう。
まず、飛行機でエクアドルからメキシコへ。
そこからアメリカ西部の国境近くの街サンディエゴに、
なんと”歩き”で入国したらしい!!
昼間は見張りの警官がいるからと、深夜決行。
3時間、暗闇の中を延々と、いつ掴るかわからない不安を抱えて歩き続けたという。
もちろん仲介役として彼らを手助けし、商売にしているブローカーがいるわけだが、
その料金は10年前で500ドル。
今じゃ、軽く1万2千ドル(だいたい140万円ぐらい?)はかかるだろうとのこと。
物価も日本とは大違いだろうから、私財を全部なげうった決死の逃避行だよね。
さてMさん。無事入国できたはいいが、サンフランシスコでは移民への風当たりが強かったらしく、その後ニューヨークに移住してきたとか。現金払いのハウスクリーニングの仕事で生計を立て、同じエクアドル人の夫と4歳になる娘とつつましく暮らしている。
7年前にグリーンカード(永住権)を申請したらしいけど、10年たった今も降りてないらしく、未だ不法滞在の身。
でもそんな話をしてくれるMさんの表情はなぜか明るかった。
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ニューヨークに来るまでは、気にもしなかったことだが
実際住んでみて、この街は移民たちのパワーで成り立っているところだなぁとつくづく感じる。
南米、中国、インド、パキスタン…。
街角のデリ、スーパー、レストランetc…と様々なところで、
金持ちの白人たちが敬遠する仕事を、移民たちが日々汗水流しながら働き、
きらびやかな表舞台を支えている。
そしてあることを考える。
この中のどのくらいの人が、合法的に滞在できるビザや市民権を持っているのだろう、と。
不法滞在者が多いというのは、ニューヨークで本当によく聞く話だ。
アメリカ政府にとって、不法”入国者”は頭の痛い話だが
大都市における不法”滞在者”は別だと思う。
なぜならニューヨークぐらいの規模の街は、移民なくして、もはや機能できないだうからね。
だから政府も彼らを、放置し、逆にうまく利用しているのである。
不法滞在者からすれば、社会保障も健康保険もない。
未来もない。あるのは、ちょっとばかりのお金と家族だけ。
それでもやはり貧しい自国よりはマシだと、
ビザなし移民が、今日もアメリカに大挙する。
Mさんの笑顔が、何よりもその皮肉な現実を語っていた。
つい先日の朝日新聞衛星版にも載っていたニュースですが、中国人(不法移民)のデリバリーがビルのエレベーターに閉じ込められたようなのですが、ステイタスがばれるのを恐れて、警察につかまりたくないと、助けを求めず、80時間も閉じ込められたままだったとか。
その後、回りの中国人の配慮により、強制送還はしないと警察もコメントを出していました。
ちなみに、同記事によると、不法滞在者は50万人にも膨れ上がっているとのことでした。
日本はいい意味でも悪い意味でも、不法滞在に対して厳しいですよね。よく強制送還の話を聞くし、つい先日もフィリピン人の子供の日本国籍が認められず、強制送還を通告されたニュースを読みました。日本で生まれているにも関わらず…。その親子の行方がとても気になります。
不法移民とかって日本に住んでいると、なかなか実感がわかないものだよねー(新宿とかは別だろうけど)。NYの現実!って感じで、非常に興味深い内容でした。しかし、NY暮らしを頑張って(楽しんで?)いるんだね~。。。と、改めてシミジミ。