迷建築「ノアの箱家」

ひょんなことからNOAに選ばれし者として迷建築「ノアの箱家」に住むことになったKOKKOの笑ってあきれる自宅建築奮戦記

傾斜土槽法②

2010-08-14 19:18:16 | 実験的環境保全

本日の作業 

8時から工事現場で、敷地内最終会所へのモルタル打ちと岩組。

その間、中ちゃんは枕木を埋めるために、土砂崩れの片付けと穴掘り。

その後、中ちゃんと枕木を止める鎹を買いに亀岡のコーナンへ。

ついでに電気屋所望の3m木材5本も購入。

その間、山小屋のおっちゃんは戸の引き手の造作。

その後、高槻西口へ生地さんを迎えに行った。

私と生地さんが喋っている間に、おっちゃんと中ちゃん・兄ちゃん・途中参加のひでちゃんが枕木をどんどん立てていってた。

 

       

 この枕木は高さ2m。重さは60kg。30cm以上埋め込んだ。こればかりは何が何でも重すぎて私には出来ない。

赤シャツは山小屋のおっちゃん、青シャツは兄ちゃん、タオルの鉢巻は中ちゃん。赤シャツは年をとっていても馬力がある。

 

水道屋のIさんは、いつ来たのか一人で黙々電気温水器の取り付けの続きをし、いつの間にか帰って行った。

生地さんからいろいろアドバイスを受けた後、高槻駅にお送りして現場に戻る。

途中、蛸の鉄工所辺りで山小屋のおっちゃんや兄ちゃんの車とすれ違う。

現場に戻ると、電気屋のSさんだけが一人で作業中。

              

                  ふわ~んとした性格のSさんは、話しやすい人柄。

 

彼と打ち合わせをしながら、廃材整理と燃やす準備。

Sさんは私の敷地に積んである腐葉土の中から子どものためにかぶと虫を探し、バッタを捕まえようと虫かごをもって奮戦し始めた。

そうこうするうち5時になってしまい、今日の作業はお開き、続きは明日ということに。

  

傾斜土槽法

四電技術コンサルタント(四国電力の子会社)の生地さんとは1時に待ち合わせ。

ネットサイトで見るよりもおとなしそうなエンジニア。

讃岐うどんのお土産をいただいた。(会社は香川県高松市牟礼町)

 

車の中で、これまでの苦労話をする。

KOKKO:「のり面は4回掘り返し・作り変えをしました。」

KOKKO:「『花・水・土』製造会社の倒産で、あちこち問い合わせしました。どうして開発した四電技術コンサルタントが製造しないのですか?製造販売すれば四国電力の儲けになるのに? 儲かるほどの需要がないってことですか?」

生地:「はい、実はそうなんですね。個人家庭は合弁浄化槽を設置していない所はどうしても垂れ流ししておしまいになられるのです。個人家庭よりも公共事業としてやってることが多いです。埼玉県の秩父は首都圏の飲料水の上流ですから、意識が高いですね。海外からの研修者を招いて指導することも多いんですよ。インドネシアとかね。」

KOKKO:「地元香川ではどれぐらい普及してますか?」

生地:「実は20件ほど。しかも都市部の方ばかりです。田舎では垂れ流しですね。」

KOKKO:「都市部の人は意識が高い?」

生地:「と言うよりも、香川は雨が少ないですから、浄化して再利用したいというのが一番でしょう。下水道料金は上水道料金と同額支払わなくてはなりませんから、排水のリサイクルをするだけで水道料金がかなり変わってくるんです。」

 

てな具合に、いっぱいの質問を浴びせかけ続けた。

  

生地さんは「うちは10年間これでやってきました」と言って、昨夜、ご自宅の「花水土」の写真を送って下さっていた。

                

見事なインパチェンスとベゴニア。

台所からの排水パイプが土にかかる部分は、そうめん・スパゲティ・うどんなどをゆでた熱湯が原因で植物が枯れやすい。

又、強すぎる塩素系の漂白剤などでもバクテリアやミミズが死んでしまう。

「花水土」は、面倒くさがりには向かない。

又、虫を嫌う人にもちと敬遠されるかも・・・。

ただ、予想以上に油分の分解には優れているようだというのが分かった。

 

生地さん曰く、花ではなくねぎや大葉を植えて使っている家庭もあるとのこと。

しかし、台所の洗剤を流しているのでそれを吸った野菜を食べるのはどうかと・・・???

私はやはり水生植物を植えるだろう。

菖蒲やオモダカなどは窒素・りんの吸収力に優れているとどこか読んだことがあるし・・・。

 

生地:「傾斜土槽に入れるミミズはシマミミズが一番いいです。それと、暖かい時期に設置されるのがいいです。バクテリアの初期繁殖が盛んなので、初めに起こりがちな嫌気発酵がおきにくいです。つまり、悪臭発生の心配がないのです。」

 

今までの製造会社は倒産したが、他の会社が製造を引き継いでいることも知った。

それにしても、苦節10年以上、あれこれ試行錯誤して自宅実験までしてきた生地さんには、一儲けしてやろう何て感覚は一切なかった。

「私のライフワークみたいなもんで。」

エンジニアとは本来そういうものなんだろう。

高槻へも自費で来ておられた。

 

生地「コンテナか~。面白いですね。変わってますね。でも、どうしてコンテナ?」

KOKKO「地震が怖かったというのが一番大きな理由です。コンテナだったら、90度にひっくり返っても潰れないでしょう?」

生地さんは、面白そうに「ノアの箱家」を眺め回し、私がのり面に作っている傾斜土槽の写真を撮っていた。

         

まだ未完成状態の我が家の傾斜土槽。底と側面にコンクリートを打ち、鹿沼土(大粒)と溶岩を混ぜて窪みを埋め戻す。

外見上は花壇と何ら変わらない。のり面に増えすぎている菖蒲をここに移動させ、オモダカなどの水生植物も植える予定。

 

風呂桶の池に電気のバッキ用モーターを付ける話をしたら、

「電気は使わないで、自然の力でいくといいです。出来ます。」

 嬉しい一言だった。

「傾斜土槽もこの面積なら充分です。雨の影響も気にしなくていい。」

(私は、雨水排水管と生活雑排水管は敷地内最終会所まで分離配管にしているので、雨の影響は少ない。)

 

バイオトイレがエコという話があるが、電気代を月に2500円も払っているようじゃエコではない。火石燃料を使いすぎているからだ。

だから、私はバイオトイレは電気を使わないタイプのものでないとあまり意味がないと考えてきた。

バイオトイレと言ってもコンポストトイレ(できればフィンランドで主流のような糞尿分離タイプ)がいいと考えてきた。

”庭仕事ひろば”の話をしたら、代表者の山本さんをご存知の様子だった。

「茨城や滋賀にも傾斜土槽法とコンポストトイレの両方を導入しているご家庭があります。」とのことだった。

 

いずれにせよ、台所排水については正式に「花水土」を導入できることになってよかった。

勿論、のり面の自作傾斜土槽もそのまま建設続行だ。

生地さんが「僕の考えている方法と同じです。これでいいと思います。」

と言って下さったので、元気百倍になった。

ただ、本来の傾斜土槽法は土のみだし、又、「水よりも土の方が浄化能力が高い。空気に触れる量は土の方が多いからバクテリアの活動も盛んになるから、風呂桶をやめて土ばかりにした方が効果は高いですよ。」

とのことだった。

むむむ・・・。

しかし、風呂桶には浄化システム以外の理由もある。ここには蓮を植えるつもりなのだ。今、火鉢の古いやつに植えているのを風呂桶に植え替えるつもりだった。

 

 さて、頑張ろう!!

大阪のおばちゃんの底力を沖縄の野郎達に見せて野郎!!

待っておれ~。

 

 四電技術コンサルタント「花水土」:

http://www.yon-c.co.jp/dept/environ/hanami.html

 

  


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